komaの こまごまひとりごと

気が向いたときに更新しています。ただいま「歌の力」カテゴリ工事中。すみません。

子どもといっしょに百人一首 48

2018年04月16日 | 百人一首 黄札

 

 

        あさじう       しのはら
       浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど

           あまりてなどか 人の恋しき

 

 

 詠んだ人・・・参議等(さんぎひとし)

 詠んだ人のきもち・・・まばらに茅がはえている野原と
            その野原の篠。
          私は恋をたえしのんでいるが
          どうにもしのびきれない。
          どうしてこんなにあなたが恋しいのだろうか。

 


     浅茅生・・・まばらに茅(ちがや)のはえたところ。
          
茅はススキに似たイネ科の草。
         「小野」のまくらことば。

    小野・・・野原

    篠原・・・篠(しの)のはえた野原。
        
 篠は細くて小さい竹。

    あまりて・・・「しのぶれど」をうけて、ここでは
           しのぶにあまる、つまり
           たえしのぶことができない、という意味。

    などか・・・どうしてだろうか

    人・・・ここでは、あなた

 

 


「浅茅生」から「篠原」までは、実際の風景というより「しのぶれど」という言葉をみちびきだすための長い序詞になっています。
そういう序詞を使ったおかげで、静かでさびしい風景のイメージと忍びがたい恋の思いが同時にうかび、味わいを深めているわけです。ちょっとわかりにくいですけどね~。

            

 

 

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子どもといっしょに百人一首 47

2018年04月03日 | 百人一首 黄札

 

          

          しらつゆ
        白露に 風の吹きしく 秋の野は

          つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

 

 

 詠んだ人・・・文屋朝康(ふんやのあさやす)

 詠んだ人のきもち・・・草葉の上にある白露に            
            しきりに風が吹きつけている秋の野原は
            ひもでつながれていない玉が
            散りこぼれているようだなあ。

 

  玉・・・ここでは真珠のこと。
      この時代、真珠や宝石に
      ひもや糸をとおして飾りにしていた。
      


            

 


            

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