送別会を、この神田の中でも、安くておいしい中華料理店「福満苑」で行った。ここに来るのは、数回になるが、飽きの来ない味付けで、本当においしい中華料理を食べさせてくれる店である。
十数人になったため、まとまって入れる場所は、この店の2F奥の細長い部屋しかない。一応、ここが個室扱いなのであるが、感じからして、従業員の休憩所としか思えない部屋なのである。中国の装飾品を見ながら、丸テーブルをまわして、リッチに食事をしたい方は、この場所は不適なのである。店内は、本当に下町的な店なのであるから・・・。しかし、食べ物・飲み物で堪能したい方には、最高の店なのである。まずは、前菜3種盛りが出てきた。中でも、蒸した鳥に塩だれが掛かったものは最高にうまい。これがあれば、酒も進んでしまうのである。
今回は、2時間の飲み放題としていたのであるが、この中に、紹興酒の名品を出してくれた。それは、「王宝和 紹興酒18年」である。通常は、10年ものまでしかこの店では、紹興酒を飲み放題に提供しない。この日は、たまたまその10年ものが切れていたため、それよりも数段上の上物である18年ものの紹興酒を出してくれたのである。この紹興酒、ボトル毎燗付けしてもらったのであるが、大変なおいしさ。紹興酒独特の苦味が少なく、芳醇な味わい。しかも、コクのある酒なのである。これだけのおいしい紹興酒は、そうない。最初に飲んだ生ビール以降は、この酒が、大勢をしめたのである。
おいしい料理が、次々に出てくる。焼き牛肉のオイスターソース和え、青梗菜の塩茹で、酢豚、黄金チャーハン、杏仁豆腐(デザート)等、どの料理も最高の味。今回は、今までここに来た中でも、最高においしく感じた。安くて、おいしい中華料理こそ、最高の贅沢なのである。料理は、食材で決まると言う人がいるが、どうして、そんなことはない。普通の食材でも、丹念に手間をかければ、おいしい料理に大変身するのである。この店に来れば、そして、食せば、この事が良く分かる。おいしいものの意味を、本当に堪能できる店なのである。いつまでも、この店が、変わらぬおいしい料理を提供し続けてくれることを、真摯に願う!!