明鏡   

鏡のごとく

「茅葺への道」

2017-02-02 20:41:29 | 詩小説


今日は、茅を三十束、作ることができた。あーちゃんは、四十五束作ったそうだ。さすが我が師匠である。

茅の出来もしっかりと、ずっしりと重く、超一級品なのは、見た目からも、持ち心地からもわかる。私の茅の束も職人さんたちが使いたいと思えるようなものになるようにきっちりと仕上げたい。

茅葺の屋根は、まずは、茅は良くないといけないということ。素材がいいと美味しい食べ物になるように、太陽の恵みがあり、風に吹かれながら、いい空気を浴びて、いい水をもらって生きた茅は、しなやかでつやつやとしている。

茅葺の屋根があれほどつやつやしているのは、この山々に育まれた茅だからこそ、優雅で、美しいのである。茅がこんなに美しいものだと思うのは、この茅を刈るようになってからなおさら、その思いが増すようになった。生きているのだ。茅は。

先日、日田の奥日田美建の三苫社長と井手さんが茅を見にいらしていた。

ちょうど、日田市の農業体験でお世話になった中島さんから、茅葺の見習いをしているとお話ししていたら、日田にも茅葺職人さんがいらっしゃって、移住されているということをお聞きし、とても興味を持っていたのだが、

今度、奥日田美建さんをご紹介しますよ。

と、おっっしゃてくれた矢先のことで、偶然にも、ここ阿蘇の高森でお会いすることができて、やはり、茅葺のご縁で繋がらせていただいていると思わずに入れらなかった。

茅葺の神様がいるとしたら、大親方のような、お顔いっぱいで笑うような仙人のような神様か、あーちゃんのように、美魔女な女神に違いない。

三苫社長も井手さんも言い方で、また、後日、日田でお会いできるようになったので、今後の農業を家族でしながら、それぞれ子供たち、夫婦、家族の好きなことをやり続けていく暮らしに向かって突き進んでいることを常に感じている。

意思があるところ、道は続くのは確かなことである。

阿蘇茅葺工房さんと奥日田美建さんとの繋がりもすでにあり、ますます、昔のそれぞれの茅葺の家を村の人たちが皆で助け合って順番に作っていた「結」のような繋がりが、お互いを助け合うような繋がりが、この先もできあがっていくように、自分の出来うることを駆使して、尽力していきたい。




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