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とことん青春!

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機動戦士ガンダムOO 22話感想 『トランザム』

2008-03-09 21:08:09 | 機動戦士ガンダム 00 (ダブルオー)

いやはや、作品の全体像が見えてきて面白かったです。
やはり、この作品の主題は「神と人間」の対比なんだろうな。

◆◆神と人間◆◆
今回の話では、随所に神と人間の対比がなされているように感じた。
イオリアが人間に可能性を託した描写然り、マイスターセカンドチームの敗北然り、ティエリアとロックオンの関係然り。

自分を完全な存在である神と捉えている者達は作中で否定され、不完全であるがゆえに完全な存在を目指して努力する者達が肯定されているな、と。

言わば、この作品の一つの主題は、不完全性の無自覚の否定ですな。

◆◆人間という存在◆◆
ロックオン
あなたは愚かだ

話の流れから察するに、これは額面通りの「愚か」という意味ではなく、ティエリアが不完全な人間の存在を完全肯定したという意味なんだろうな。
人間は愚かだが、それも含めて人間なんだ、と。
現に、ティエリアは自分をかばった愚かなロックオンとの絆を深めているのだから。

そばにお手本がいるだろう
自分の思った事をかむしゃらにやる馬鹿がな

人間は自分の意思で行動する事ができる、それが人間の可能性でもある、と考えるロックオンは素敵です☆
ヴェーダという絶対的な神を失ったティエリアには重く響く言葉ですな。
ってか、彼の言動がラストのイオリアの言葉と被るのがかなり熱いですよ。

作中でキャラクターの不完全性が肯定されていると感じ得た次第です。

◆◆神の退場@セカンドチーム◆◆
自分達をあたかも完全な存在であるかのように振舞っていたマイスターセカンドチームですが、今回の話でネーナ以外、退場するはめに。

次回以降の話でも、己の不完全性に無自覚な者達は作中で抹殺されていくのではないかと予想する次第。

ゆえに、自分を神であるかのように捉えているアリーやアレハンドロは退場しそうな予感があります。

◆◆神の退場@イオリア◆◆
ソレスタルビーイングのためではなく
君達の意思で

イオリアの理念は、人間が未成熟で争いを止められないから、自分を頂点にした統一世界を築くというものだった。
言わば、彼は紛争勃発の予測可能な統一世界を治める神的存在になる事を望んでいた、と。

世界は

人類は

変わらなければならないのだから

かつて刹那は言った。
なぜこの世界は歪んでいるのか?と。
世界が歪んでいる理由は人間が不完全な存在だからに他ならない。
それを知っているイオリアは自分が神となり人間を統治する事で世界から争いを失くそうとしたのでしょう。

しかし、そんな絶対的な神の存在を邪な考えで利用しようとする者も必ず現れる(今回のアレハンドロのように)。
ならば、人間の可能性に賭けるべきだ、と。

世界が変わるためには国が変わらなければならない。
国が変わるためには国民が変わらなければならない。
国民が変わるためには自分が変わらなければならない。

昔、読んだ本にそんな事が書いてあったっけかw

ここでも、不完全性の無自覚の否定の描写がなされているな、と。
自身を神的存在であると捉えている者は、自身の不完全さを認識できず、動き出す事すらできませんからね。
逆に、自身を不完全な存在であると捉えている者は、完全な存在を目指して自らの意思で動き出す事ができる、と。

ガンダムの存在意義を知るために自らの意思で動き出した刹那が肯定的に描写されているのが熱いですよw

この作品は人間の可能性を描写する物語なのかもしれませんね。

ちょっくら話の流れが固定されてきた印象がある22話感想でした。
ってか、あと、3話で第1シーズン完結じゃんw



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