とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

地獄少女 三鼎 8話感想 『隣』

2008-11-25 22:48:40 | 地獄少女

名前は?
初見みよい
犬が好きなんだな?
ねぇ 何が悪いんですか?
うちの子が何をしたって言うんですか? 
こんないい子なのに…
理不尽です 無茶苦茶過ぎます!
どうしてあんな事ができるのかしら 全然分からない!有り得ない!
絶対許せないですよね?ね!?

えーっと…
ワンワンワワン♪

【依頼者】初見みおい
【ターゲット】新谷みちる

<脚本>三重野鏡
≪私的評価≫☆☆

何か作品の質が落ちていないか(汗)?
ギャグなのかシリアスなのかはっきりしろ!

◆◆無意識の毒舌◆◆
オーバーサイズと馬鹿にされたブレスレット。
シーズン遅れと馬鹿にされた靴。
犬の小便をかけられた靴。

本人に悪気は無くとも頭にくる事この上ない行為の連発ですね。
みおいが社会人であれば殴り飛ばされているところです。
周囲の人間は自分の言う事を何でも聞く奴隷のような感じですか?
パンが無いならケーキを食べろってか?

◆◆嫌がらせ◆◆
あんな虫も殺さないような可愛い顔してて結構酷い事言うんですよ
だから ほら あっちの方もそういうのが大好きなんじゃないかしら
それじゃあご主人とご主人様が入れ替わるのね!
おほほほ!!!!

盛り上がりすぎやな(汗)。
つまり、言葉責め好きなS妻としてM夫を痛めつける事に快感を覚えているに違いない、と。
何か解説していてアホらしくなってくるわ;
この会話でみおいに夫がいる事が分かりましたね。
住んでいるマンションから考えても、彼女は由緒正しき家で生まれ育った金持ちセレブなのでしょう。
ペット可のマンションに住まないというのが意味不明ですが。

しかし、モモの鳴き声を録音したり犬の小便を偽造したり犬の体に悪い肉団子(?)を食べさせたりするってガキ並やな(汗)。
言いたい事があるのであればはっきり言うべきでしょう。
だから、話がややこしくなる。
まぁ、みおいが何を言っても全く理解できないような人間だから諦めているのかもしれませんけどねw

◆◆対話不足◆◆
私何か悪い事しましたか?
だったら言って下さい
何も言わずにこんな酷い事するなんて
悲しいです
新谷さん卑怯です!

こんな半分ギャグな話の中でも作中テーマは入れてきましたね。
今回のいざこざも全てはみおいと新谷の対話不足が原因。
お互いがお互いの事を正しく理解できていないから誤解が生じ人間関係が崩壊する事になる、と。

◆◆豹変◆◆
許さない!!

天然系お嬢様ほどキレたら何をしでかすか分からない(汗)。
ってか、みおいのキレ顔を見た時の新谷の驚きようから小物っぷりが分かりますね(汗)。

◆◆修羅場◆◆
あんたって人の気持ちは全然分からないくせに
犬の事は分かるんだ!?

そんな事もできないの!?
あんたって犬以下ね おほほほ!!

ってか、金持ちなのにたかがトイレシート1枚くらいで柵を乗り越える必要なんて無いんじゃない?と思ったのは私だけでしょうか(汗)。
犬の事になると周囲が見えなくなるみおいの性格を上手く表現していましたね。
仮に指輪とトイレシートが同時に飛んでいった場合、この娘は間違いなくトイレシートを先に拾いに行くと思うw

しかも、あの柵の登り方。。。
またいで登ったらパンツ丸出しになるからあの登り方になったと思うが感覚が鈍すぎるとしか言いようがない(汗)。
普通であれば、長い棒か何かで手繰り寄せるとかするはずw
これでは犬以下と言われても文句は言えない。

◆◆糸引き、地獄コント◆◆
怨み聞き届けたり

この糸引きはまさかの展開でしたね(汗)。
これでみおいも地獄に直行する事になるというオチかと思いました。

ってか、地獄コントはまさかのスーパーロボット大戦ですかw
本編の内容と関係ないぞ(汗)
極めつけは、お嬢の、、、

この怨み 地獄へ流します

って、犬耳かよw!
これで今回の話はギャグ話として昇華。

しかも、てっきり死んだかと思ったら生きていたみおい。
あの高さから落ちて死なないってどれだけしぶといのでしょうか(汗)。

何か今作は「晴らせぬ怨み晴らします」のコンセプトから外れて「消したい奴を消します」の流れになってきていますね。
積年の怨みではなくて一時の感情の高まりによる怨みが多すぎる。
以上。


地獄少女 三鼎 7話感想 『うそつき』

2008-11-17 17:08:09 | 地獄少女

名前は?
犬尾篤志
随分と苦労しているようだねぇ
母さんはつらい思いをしてきた
だからあんな風にふるまってしまうんだ
俺は母さんを責められない
可哀想な人なんだ だから…

本当に良いんだね?
ああ…地獄へ 流して
怨み聞き届けたり

【依頼者】犬尾篤志
【ターゲット】鷲巣輝貴

<脚本>根元歳三
≪私的評価≫☆☆☆☆☆

今回の話はとても共感できる内容でした。
珍しく至極全うな地獄流しでしたし。
7話感想。

◆◆腐っても親◆◆
言われた通りにしてただけなんだろ
悪いのは全部お前のお袋さんなんだから
ひでぇよ 自分が見栄張りたいってだけで嘘付かせるなんて
最悪だ!信じらんねぇよ!!

アホか(汗)。
親は言わば自分の分身のようなもの。
その分身をボロクソにけなされるのは自分を傷付けられるのと同じ。

特に篤志は母親の痛みを知っていた。
だからこそ、自分を押し殺して嘘つきを演じる事を受け入れたんですね。
その事情も知らずに赤の他人が正義漢ぶって割り込んできて自分の分身である母親を叩き潰そうとするなどKYにも程がある。

仮想敵を叩く事で一体感を得るという手法は国家間・個人間に関係なくよく使われるが、鷲巣は“敵”にする存在を明らかに履き違えています。

この時点で地獄に流されるのが鷲巣だという事がすぐに分かったので、後はどのように鷲巣が篤志に「母親の腐った姿」を直視させ糸を引かせる事になるのかを注目して見ていました。

あんたまであたしを裏切るって言うのかい…?
あの男みたいに…
私にはあんたしかいないんだから捨てないでおくれよ…!
一人にしないでおくれよ…篤…!

この段階で地獄通信にアクセスするのは早いのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、話の流れからすればこのタイミングが妥当。
涙する母親の哀れな姿を見る事で、その母親を「大悪」として叩き潰そうとする鷲巣への憎悪の念が芽生えたのでしょう。

◆◆偽善◆◆
相談するだけで良いんだよ
あんなお袋の犠牲になる事なんて無いって
そりゃあ お前にも悪いところはある
あんなお袋の言う事聞いて嘘付いてたんだからな
俺だったらそんな事
まぁ とにかくそう深刻に考えるなよ
俺も力になるからさ な!

何じゃそりゃ(汗)。
篤志が母親の嘘を受け入れいている理由を考えようとしない事が愚かだ。
明らかに篤志の気持ちを理解する能力(と言うよりは篤志の心情を聞き出す能力)に欠けている。
自分が同じ立場になって同じ事を言われたらどういう気持ちになるだろうか?という想像力が全く無い。

しかも、力になると言っておきながら、どのような行動をする事によって篤志の力になれるのかが全く示されていない。
当然、篤志の目からは偽善者・口先だけの自己満足野郎という風に映った事でしょう。

視野が狭いから思い込みだけで突っ走ってしまい、このようなKYな発言をしてしまうのではないかと。
しかし、KYなのは鷲巣だけではなく町や学校の人間も同じ。
あの周囲のよそよそしい態度で篤志は「惨めな母親を持つ自分」という現実を直視せざるを得ない事になっていきますから。

そして、追い詰められた篤志は、、、

◆◆浮き彫りにされた現実◆◆
分かったろ ああいう人間なんだよ

スナックで酔いつぶれ男に抱きつく母親の姿を目の前で晒された篤志。
「男に捨てられながらも自分にすがり健気に生きようとする哀れな母親像」が崩れ去り、堕落した母親の姿を直視せざるを得なかった篤志の心の中に、その要因を作った鷲巣への憎悪の感情が高揚する。

犬尾!お前まだ分からないのか?
噂通りならお前も地獄いきになるんだぞ!
あんな母親のためにお前が犠牲になる必要無い!
相談すればみんな分かってくれるって!

呆れてものが言えません(汗)。
鷲巣は明らかに篤志の母親に対する憎悪を煽っておきながら、糸引きは止めようとしている。
何か矛盾していませんか(汗)?
「これが若さか」では済ませられない真性の赤っ恥KYですね。

◆◆地獄コント◆◆
今作で最もまともな地獄コントだったのではないでしょうか。
特に「テメエの事しか見てねえんだな」,「視野が狭いんだな」発言にはとても共感!

しかも、ボロクソにけなしまくった挙句、「私達はあんたの味方だからね」という骨女の発言は上手すぎる!
今まで篤志が鷲巣に受けてきた仕打ちをそのまま再現した格好になりました。

最後にきくりのふんどしにつかまって地獄に落ちるさまには笑わせて頂きました。
ってか、きくりノーパンやんwww

◆◆演じ切れなかった役割◆◆
今日は父さんが来るからたまには豪勢にと思ってさ

最後の最後まで自分を押し殺し嘘を突き通そうとする篤志。
だが、、、

駄目だ…今夜は外食にしよう
父さんと一緒に ねっ…母さん…
久しぶりだねぇ…みんなでご飯食べるの…
何が良いかなぁ…あっ…父さんお寿司好きだったよね…
どこかにおいしい店あるかなぁ…?

「偽りの自分」を演じていると次第に「本当の自分」が何なのか分からなくなってくる事はよくあるのですが、篤志は「偽りの自分」を作り出す事に対して自らのキャパを超えたみたいですね。
壊れた篤志の姿は正に自分を見失ってしまったように見受けられた次第です。

◆◆対話不足◆◆
今回の話の『うそつき』とは篤志自身と篤志の母と鷲巣の事。
篤志の母は世間体を気にする単なる嘘つきですが、篤志はその嘘を強要され巻き込まれた挙句、崩壊してしまった「偽りの自分」を演じ切れなかった嘘つきなのです。

一方、鷲巣は善人ぶった嘘つき野郎で周りが全く見えておらず、正義漢である自分の行動に満足し自己陶酔しているようにさえ見えました。
本人にはそのつもりはなかったのかもしれませんが、人の不幸を見て楽しんでいた偽善者と見られてもおかしくはないKYな行動のオンパレードでした。

ここのところでまたしても誤解によるすれ違いが生じましたね。
まぁ、今回は鷲巣のKYな行動が生み出した誤解だったので自業自得と言えばそうですけど。
今回の場合、篤志の気持ちを察する事ができなかった鷲巣の落ち度が悲劇を生む事になったのですが、その最大の原因となったのは両者の「対話不足」だったと思う次第です。
もう少し、両者が対話を交わし、互いに互いの気持ちを理解し合う事ができれば今回の悲劇も生まれなかった訳ですから。
やはり、今作のテーマは「誤解とそれを解くための対話」という事になってきそう。
このテーマをどのように昇華させるのかが興味深いところであります。

しかし、理不尽な地獄流しが多い今作の中で久々に見た全うな地獄流しでしたね。
物凄く後味の悪い話でしたけど。
以上、7話感想でした。


地獄少女 三鼎 6話感想 『わたしのセンセイ』

2008-11-09 23:35:59 | 地獄少女

名前は?
芹沢夕菜
あの先生が好きなのか?
大好き 私は先生のそばにいたい 先生には私だけ見ていて欲しい
でも あいつがいつも邪魔をするの 鬱陶しい奴…!

憎いのか?
あんな奴 いなくなればいいんだ!
やれやれ…

【依頼者】諸星綺羅
【ターゲット】芹沢夕菜

<脚本>森山あけみ
≪私的評価≫☆☆☆


おもれ―――――(◎▽●)―――――!!!
まさかの骨女争奪杯の幕開け!!
いつからこの作品は百合パンツアニメになったんですか(笑)?

つーか、地獄コントにテラワロスwww
だが、ギャグの中でちょっと物語の本質に触れた部分は好感度高し。
ってか、脚本は新顔さんでしたね。
6話感想。

◆◆怨まれた一目連◆◆
女ってのは優しくするとつけあがるの
言葉の次は電話
電話の次はデート
変な期待をされるのはごめんだね

よく分かってるね、一目連www
確かに横着な女だと優しくするとつけあがる(と言うかなめられる)www
妖怪であっても女と付き合った事とかあるのかな?

相手の人、ルックスは良いけどナルシストで…
何ていうか女の子に好かれて当然って感じで
本当大嫌い!!

激しくワロタwww
年頃だと優男風は煙たがられる傾向にあるか。
骨女に憧れているというのにはウケましたが、まぁ、分からなくはない(厚化粧を除いてw)。

◆◆誤解◆◆
あ~それって恋人じゃないかもよ
そういのって時々誤解だったりするじゃない?
ドラマとかで だからちゃんと確かめてみたら?
確かめる?
そう
やっぱり良いです 本当の事知るの怖いから

ここだけ何気なくピンポイントで真面目なテーマを挿入しましたね。
今作の話の中では誤解が一つの大きなテーマになっていたのですがその流れをきっちり抑えています。
今回の話では、誤解を解くためには「確認する事(対話?)」が必須になるという事がさりげなく語られたんですね。

もっと芹沢さんは 先生 自分に自信持って良いと思うな

誤解は誤解を生む
この骨女の一言は正に誤解を生む一言。
この一言で夕菜は骨女が自分をお気に入りにしていると思い込んでしまうのです。
夕菜をその気にさせた骨女の落ち度と骨女の真意の確認を怠った夕菜の落ち度とも言えるでしょう。

◆◆絆創膏◆◆
夕菜の首筋の絆創膏に嫉妬メラメラの諸星w
ってか、諸星綺羅なんて適当な名前の時点で既にギャグレベルに達していますね(汗)。

この絆創膏案は間違いなくわたなべひろし氏でしょう。
氏は絆創膏ネタが好きなのですよw

◆◆嘘◆◆
曽根先生が望んだから
先生言ってた 迷惑だって あなたにまとわりつかれてうざいって

う…嘘よ!!
嘘じゃないよ 曽根先生 私に何でも話してくれるもの
だって 私 先生のお気に入りだから

強引な嘘でライバルを蹴落とそうとする夕菜。
ここまで夕菜が自信満々に曽根をモノにしたかのような発言をしているのも、元はと言えば、骨女が夕菜の誤解を誘発するような発言をしたからなんですよね。

◆◆地獄の運動会◆◆
今回の地獄コントはテラワロスwww
ってか、あいの体操服姿(ブルマやんvv)と内股走りがテラカワユクて鼻血ものwww
これ見れただけで満腹ですわww

夕菜は女の本性剥き出しでえげつなさを前面に押し出し、輪入道を転ばしきくりを突き倒す。
女はえげつない、男はしょーもないというのは全人類の総意という事でw

そして、最後にあいが蹴落とされたシーンに大爆笑www
ってか、能登氏のうめき声もイイ感じでしたねwww
最後の骨女のオチはお約束でしたけどww

んでもって、

闇に惑いし哀れな影よ 
人を傷つけ貶めて 罪に溺れし業の魂…

の台詞途中で、あいがしかめっ面をした事にまた爆笑www
しかも、地獄流し時にもしかめっ面を披露してくれました。

◆◆落としどころ◆◆
ねぇねぇ 私 カッコイイ人見つけちゃった♪
またぁ?あんた凝りないねぇ
ちょっと歳いってるんだけどね 渋いんだ♪
公務員の不輪さん!
へっへっへ♪

落としどころは輪入道でしたか(メデタシ メデタシ
輪入道の満面の笑みはイイ感じでしたね。

気にする事はないですよ
あの人達は誰でも良いんですよ
自分を特別扱いしてくれる大人ならね

この山童の台詞によって今回の話が単純な百合話ではない事が明かされた訳なのです。
どんぐりの背比べの争いをする同級生から一歩抜け出すためには同級生というコミュニティー外の人間から認められる事が自分の格を上げる事にもつながる、と。
いかにも閉鎖的なローカル話でしたね。

以上、色んな意味で満腹の6話感想でした。


地獄少女イラスト集 『鏡花水月』

2008-11-03 23:05:18 | 地獄少女

地獄少女イラスト集『鏡花水月』を購入しました!
感想としては「美しすぎる」の一言!!
これぞ正に

命を奪うほどの美しさ

ですな。

特に、、、


1期DVD第6巻のジャケ


1期DVD第8巻のジャケ

は本当に命を奪われそうなくらい耽美です。
あいたんなら地獄に流してもらっても一向に構わんですよ、はい。
いいちこを地獄に流して~♪
ってか、お仕置きの方が癖になりそうですね、ドM的にはw
まみまみのインタビューもありましたよ!

地獄少女 三鼎 5話感想 『うつせみ』

2008-11-02 23:54:06 | 地獄少女

名前は?
新山美和
本当に良いんですか?
私は教育者として誇りを持ってきた
でも今はもう正しい道を伝えることすら許されない 
声高な力に屈するしかない こうなったら 私は教師として
お願い 彼女を地獄へ流して

怨み聞き届けたり

【依頼者】新山美和
【ターゲット】片瀬利々香

<脚本>高木登
≪私的評価≫☆☆☆☆☆

今回の話は凄いね。
ここまで完璧な絶望が描写されるとは思いませんでしたよ。
地味な展開でしたが、誰も幸せになる事はなくTHE END。
人間、どうしようもない状況に追い込まれたらこのような結末になるという事がよく分かる。

地獄コント無しで依頼者とターゲットの関係をただ丹念に描写する。
そして、後味が悪くなるべくして後味が悪くなる。
これが本来の地獄少女でしょうね。
5話感想。

◆◆よそよそしい周囲◆◆
くれぐれも生徒を刺激しないようにお願いしますよ
穏便に 穏便にね

婆さんの奇行に対してこのよそよそしい周囲の態度は仕方ないと言えば仕方ないもの。
何せ生徒を刺激して問題行動を起こされたら上が責任を取らなければなりませんから。
ただでさえ、教職批判が相次いでいる昨今でもありますからね。
しかし、自分の言いたい事を言えない新山の鬱憤は溜まっていくばかり。

そして、、、

あまり事を荒立てると他の生徒の心に傷がつく事にもなりかねません 
教師としてはあってはならない事です
新山先生 我々は全員今回の件で先生に落ち度が無い事は知っています
みんな味方ですよ

何とリアルな光景か。
新山の周囲の言っている事は正論ではあるのですが、明らかに新山を傷つけて追い込んでいます。
そして、「みんな味方」と言っておきながら何一つ行動を起こそうとはしない事なかれ主義の態度。
この新山が追い込まれるどうしようもない状況を作り出していくリアルさが今回の話の秀逸な点であったと思う次第です。

◆◆理想と現実◆◆
教師って理想の世界に住んでないと駄目なんだと思ってた
でも間違っていたわ
どこにいても現実なんだって今度の事で思い知らされた

新山は真面目な性格だったのでしょう。
生徒に夢と希望(理想)を語り社会に送り出す橋渡し役になりたかった、と。
そんな金八先生のような世界に憧れていた彼女も悪い意味で現実を知ってしまった。
今回のシリーズでは理想と現実の対比についても言及されているのではないかと感じ得た次第です。

そう言えば、今回の脚本の高木登氏は熱血教師と不登校生徒の絶望的な関係を描いた1期12話『零れたカケラたち』の脚本も書いていますね。
あの熱血教師も教師である事に疲労感を感じ生徒に自分を地獄に流すよう頼んでいました。
高木氏には教師の気持ちが分かるのでしょうか。

◆◆崩壊した理想◆◆
本当はいい人なんですよ

単純な図式ですが、お婆ちゃんは本当は「いい人」で、先生はその「いい人」であるお婆ちゃんを貶めている「悪い人」みたいな図式を成り立たせる利々香の発言でしたね。
この発言で更に新山は追い込まれる事になる。

だって先生は先生だし
それに大人だから平気でしょ?

利々香は新山の事を血の通った人間としては見ておらず、「先生」,「大人」といったカテゴリーで括ってしまっている。
「先生だから」,「大人だから」ちょっとくらいの事は耐えなければならない、と。

この利々香の無神経な発言で、それまで周囲から「教師」というカテゴリーの押し付けを喰らい「理想と現実」の乖離を痛感してきた新山の溜まり溜まった鬱憤は限界を越えて爆発する事になるのです。

◆◆うつせみ◆◆
一生消えない地獄送りの刻印を胸に刻んだ新山。
地獄に流された利々香。
そして、孫を失って茫然自失の婆さん。

これが現実。
理想を語るだけではこの現実世界では生きていけない。
その事を新山は思い知らされたのです。
正にうつせみ(現世)とはこの事。

前回の話で依頼者が「僕がちょっと変わったところで社会は何も変わらない」と捨て台詞を吐いたのですが、今回の話にもこの一言が効いてきましたね。
結局、新山は教師という職業の現実と限界を知り、社会の壁の前に屈するしかなかったのです。
自分が変わっても社会は何一つ変わらない。
むしろ、今回の話の場合、自分という人間を押し殺して変わる事すら許されない状況にまで追い込まれた訳ですけど。
何せ今回の話では誰が悪いとも言い切れず、どうしようない状況の積み重ねによって必然的に赤い糸が解かれる事になったのですから。

この自分の力ではどうしようもない状況の積み重ねによってどうしようもなく地獄通信にすがりどうしようもなく赤い糸を解き、関わった全ての人間が不幸になるという構図は正に真の絶望の構図と言えるでしょう。

今回は「地獄少女らしさ」という観点からすれば傑作の部類に入る話だったと思う次第です。
以上、絶望感あふれる5話感想でした。


地獄少女 三鼎 4話感想 『兄貴』   

2008-10-26 22:39:15 | 地獄少女

名前は?
湯川猛
尊敬していたんじゃないのか?
あぁ 憧れてた
だから 頑張ってついていって 僕は変わった
なのに まさか あんな…!
信じてたのに…くそっ!地獄へ流してやる!

怨み聞き届けたり

【依頼者】湯川猛保志総一朗
【ターゲット】仁志田晋

<脚本>広真紀
≪私的評価≫☆☆☆☆

柴田つぐみキターーーーー(☆▽☆)ーーーーー
でOK(汗)?
ってか、何この神展開w
広真紀氏にこんな脚本が書けるとは思わなかったですよ。
4話感想。

◆◆柴田つぐみ(推定年齢25歳)◆◆
保健医の顔を不自然に隠していた事からも怪しすぎると思っていたのですが、あの保健医はつぐみの大人になった姿だったのか。
斜め後ろから映るカットがあったが、髪型や顔つきは幼少期のつぐみの面影があったぞ。
その上、あの蝶のイヤリングは一期でつぐみが身につけていたもの。
しかも、声優は水樹奈々。
よって、あの保健医はつぐみと見てほぼ間違い無いでしょう。

一体、どのように物語に関わってくるのかが楽しみなところです。
さしずめ、ゆずきに助言する役回りにでもなるのかな、と。
となると、柴田一は50歳くらい?

しかし、つぐみまで登場するとなると、やはり今回の舞台には何かとてつもない秘密が隠されているのでしょうね。
あとは紅林拓真(20歳くらい?)の登場を待つとしますか。

◆◆兄貴◆◆
強いし 頭だって良いし ルックスも…
そうか?
そうですよ!
おかしいな…じゃあ何でもてないんだろ?
高嶺の花って思ってるのかも

何だ、このBL展開は(笑)!
猛にとって晋は憧れの兄貴。
だが、徐々にその憧れは肥大化していく事になるのです。

ってか、晋はどう見ても21歳には見えんぞ~(笑)。
私の方がガキっぽい~(笑)。

◆◆偶像崇拝◆◆
とにかく凄い人だから!
あんな人他にいない!!

質実剛健、清廉潔白、公明正大。
どんな四文字熟語を並べても晋の偉大さを表現できないとする猛。

そのロースクールの適性試験って難しいんですか?
適性試験よりその後がな
仁志田さんなら大丈夫ですよ
僕 信じています!

信じる?ここでの会話に違和感を覚えた人も多かったのではないだろうか。
普通ならば「応援しています!」と返答するはず。
ここでの「信じる」の意味は憧れの完璧な兄貴である晋が試験に失敗する訳がないという意味での「信じる」なんでしょうね。

もはや、猛にとっての晋は一人の兄貴という枠を超えて偶像化された特別な存在になっているという事が端的に分かった会話ですね。

だが、一つの事件をきっかけに偶像化された兄貴は崩壊する事になるのです。

◆◆つながってしまった現実◆◆
軽蔑するなら軽蔑してもいい
でも一つだけ弁解させて欲しい!
お前がいたから!
お前がいたから危ない事はできなかった
だってお前を巻き込む訳にはいかないだろ!

この晋の詭弁によって猛の中の晋への愛が憎しみへと変わる事になる。
自分を変えてくれた偉大なる兄貴がタダの人である事を悟った晋はその現実を受け入れられず糸を解く。

◆◆虚像崩壊による憎しみの破壊力◆◆
悪いのはあの人だけじゃない事は分かってる
本当に地獄へ送らなければいけない人は他にいるかもしれない
でもその人達は僕には関係ない
僕には…僕には…
さよなら!!

本当であれば、地獄に送られるべきはあのやくざなんだろうけど、猛は憧れの兄貴の堕落した姿を直視できなかったのでしょう。

悪を裁く検事となる偶像化されたヒーローのままでいて欲しかったのでしょうね。
偶像化された兄貴の喪失を恐れてタダの人化した晋を地獄へ流した、と。

これが男と女の関係ならまだ分かるのですが、男同士という構図が今回の話の捻っているところでもあります。
歪んだ愛と言えばそうですね。

◆◆地獄コント◆◆
太鼓かよ(汗)。
しかし、兄貴も哀れだな…。
地獄流し時の言い訳も最もらしい言い訳だっただけに見ていて辛いものがある。

この怨み地獄へ流します

命乞いをする兄貴に対して相変わらず淡々とした表情で地獄の鳥居をくぐる閻魔あいの姿が印象的でした。

◆◆諦念◆◆
僕がちょっと変わったところで社会は何も変わりませんから
ふふふ…

自分が変われば周囲も変わり社会も変わっていく。
そう信じていた猛も、自分を変えてくれた晋の変わり果てた姿を見て、結局、自分が一時的に変わったとしても、最終的には晋のような末路を辿る事になるという現実を悟ったのでしょう。
そして、晋に出会う前に自分が抱いていた考え(諦念)こそが正しかったのだ、と。

最後の猛の笑みはその事を確信したがための笑み。
言わば、諦念の笑みですね。
よって、元のいじめられるだけの自分に逆戻りした、と。
これぞ絶望。地獄少女らしい描写ではありました。

しかし、地獄送りの刻印が胸の中央に刻まれていた事を考えても猛の依頼は正当な怨みだったのでしょう。

ってか、今回の脚本は広真紀氏だったのですが、高橋ナツコ氏の方がもう二癖くらいある展開に持っていけたような気がする。
しかし、つぐみの剣道の真似・輪入道の満面の笑み・依頼者が面を被った状態で藁人形を受け取ったさまといい、ところどころにギャグが混ざっていたのが広真紀氏らしい演出でもありました。

以上、つぐみ復活オメ!な4話感想でした。


地獄少女 三鼎 3話感想 『腐った果実』

2008-10-20 00:22:50 | 地獄少女

名前は?
百田昌子
あんたの怨みは根深そうだねぇ
だって 今になって 昔の事は反省してるから許してくれなんて…
そんなの虫が良すぎるわ!私がどんな思いをしたと思ってるの!? 
そのせいで…私は…絶対許さない!地獄へ流して!!

怨み聞き届けたり

【依頼者】百田昌子
【ターゲット】森山ジュン

<脚本>川崎ヒロユキ
≪私的評価≫☆☆☆

今回は作り手のプロ意識の高さを感じましたね。
後味の悪さと切なさが織り交ざっていましたけど。

◆◆ゆずきの家庭◆◆
相談しようにも相手がいないゆずき。
父親は単身赴任のようですが、母親は死別しているのか?
中学生で一人暮らしというのは凄く大変な事だと思うのですが(汗)。

◆◆イジメ?◆◆
私は彼女のせいで夢を諦めたわ
歌手になりたいっていう自分の夢をあの子に潰されたのよ

中学生時代のジュンは典型的な嫌な女だったが、それに対する昌子の反応が疑問だ。
若いとは言え、仮にもプロなんだからやられたら見返してやろうという気持ちは必要なんじゃないかな。
集団でイジメを受けるなら性質が悪いが、実際にいじめているのはジュン一人だけ。
イジメというよりは、いざこざのようなもの。

私なんて新入社員の時は毎日のように罵詈雑言・殴る蹴るの嵐でしたよ。
それに耐えないと生き残れないという思いがあったから喰らいついていきましたけどね。
金を掴むのは大変な事。
事務所異動後にジュンが花開いた事を考えても、当時の事務所の現場監督者が一番ダメダメだったのでしょうけど。

しかし、昌子が無抵抗だったのはジュンの才能の前に屈服するしかなかったからなのでしょうね。

ってか、昌子の気持ちは分からなくもないですが、自分の歌唱力の無さを棚に上げて全てジュンのイジメのせいにしようというのはお門違いも甚だしいのでは、と思う次第です。

◆◆誤解◆◆
私だって努力したわよ!
努力はね…才能の無い人がすがる最後の希望なの
昌子 あんた歌手になったって絶対やっていけないわよ

このジュンの台詞を冷たいと感じた視聴者もいるかもしれませんが、ジュンの言っている事は当たり前の事。
むしろ、昌子の事を思ってあえて突き放しているのです。

昌子からすれば、過去に受けた嫌がらせの継続で「あんたは才能も無い駄目な女。だから夢も諦めろ」という風に聞こえたのでしょうけどね。

この時点で、昌子はジュンの事を「誤解」している事になります。
では、なぜ「誤解」が生じたのかというと、自分に嫌がらせをしていた過去のジュンの残像を消し去る事ができなかったからでしょう。
改心した現在のジュンの姿を受け入れる事ができなかった、と。

やはり、今作のテーマを読み解くキーワードは「誤解」という事になりそうですね。

◆◆懺悔と罰◆◆
昔の私は悪い子でした
でも 歌との出会いで生まれ変わる事ができました
私は本当の自分に出会えたんだと思います

過去の罪への懺悔と決意表明をするジュン。
だが、幸せの絶頂にいるジュンを受け入れられず、不幸な自分の境遇を呪う昌子は当然のように藁人形の糸を解く。

怨み聞き届けたり

しかし、地獄コンサートは愉快でしたがコスプレがあっても良かったんじゃないかな(汗)。
輪入道は袴のままでは格好が付かないぞw

◆◆腐った果実◆◆
愛してる…
愛してる…

腐らなければアイドルとは別の道で実を結んだかもしれないが、ジュンを憎んで腐ってしまったばかりに一生消えない地獄送りの刻印を刻んでしまった昌子。
「腐った果実」とはよく言ったものです。
しかし、昌子はジュンへの憎しみを生きる糧にしていたようなものなので、憎むべき対象を失ったとなると、これからどのように生きていくのだろうか。
昌子が口ずさむジュンの歌が物悲しくもありましたね。

今回は後味が悪くも切ない展開であり、「誤解」というキーワードで作品が回っていく事を感じさせられた回だったとも思う次第です。


地獄少女 三鼎 2話感想 『籠ノ鳥』

2008-10-12 23:23:54 | 地獄少女

名前は?
北山明
気持ちは分かるが…
あの人は苦しんでいるんだ…出たくても出られない…!
俺はもう見ていられない!
少し頭を冷やしてみたらどうだい?
あの人を救うんだ…! お願い地獄へ流して!
はぁ…怨み聞き届けたり

【依頼者】北山明
【ターゲット】山岡誠次

<脚本>金巻兼一
≪私的評価≫☆☆☆☆

第2話から早くもわたなべひろしマジック炸裂!
これは前作より遥かに期待できる作品になりそうです。

◆◆新OP◆◆
いきなりOPの絵柄も入り方も第1話から変化!
これぞわたなべひろしマジック。

ラストの閻魔あいの表情は鳥肌ものですよ。
ちなみに、絵コンテはわたなべひろし監督!!
気合入りまくりですね。

アイキャッチもイイ感じに変わっていたな。

◆◆束縛する夫と逃げたくない妻◆◆
美津子を束縛する誠次。
誠次は美津子を他の男に取られるのが怖いんだろうな、きっと。
歪んでいると言えばそれまでですけど。

今回の話では「束縛する夫と逃げられない妻」ではなくて「束縛する夫と逃げたくない妻」を描写したのがポイントでしたね。

その事を理解できなかった明が横槍を入れた挙句の悲劇が描写された訳なのですが。
ってか、誠次はいつも美津子を監視しているっぽいが、一体何の仕事をしているんだ(汗)?

◆◆契約◆◆
あとはあなたが決める事よ

シリアスな雰囲気の中でサッカーボールを蹴り飛ばすあいには吹き出しましたよw
今回は広真紀氏の脚本かと思ったのですが、意外にも金巻氏でした。
金巻氏もギャグセンスを身に着けてきたのか。
わたなべひろし直伝のような気がするw

◆◆ゆずきの助言◆◆
その女の人 その男の人が嫌いなのかな?
よく分からないけど好きって色んな形があると思うの
その女の人は多分…

中学3年生とは思えない助言をするゆずき。

彼女の言うように、美津子は誠次から逃げられないのではなくて「逃げたくない」だけだったのです。
暴力を振るわれようが罵詈雑言を吐かれようが誠次の事を嫌いにはなれなかった、と。

◆◆地獄コント◆◆
電気は大切に♪

今回は長めのコントでしたが、あいがコンセントをターゲットに突き刺すシーンにテラワロスw
きくりの超アニメ声とあいのウィスパーボイスの対比が鮮やかでしたね。

◆◆理不尽な怨みの証◆◆
誠次の地獄流し後、明の鎖骨付近には地獄送りの刻印が刻まれていた。
1期からこのシリーズをご覧の方はお分かりでしょうが、地獄送りの刻印は正当な怨みであれば胸の中央に刻まれるが、理不尽な怨みであればあるほど、胸の中央から離れた位置に刻まれる。

ゆえに、明の刻印が鎖骨付近に刻まれた事からも、彼の怨みが理不尽なものだったという事が分かるでしょう。
本来、誠次は美津子が怨むべき対象なのですが、実は美津子は誠次の事を怨んでいなかったので、明の怨みは理不尽な怨みと評価されたのだと思う次第です。

電話横に立てかけられた夫婦の写真が、明の怨みの理不尽さを更に強く印象付けていました。

ありがちな家庭内暴力話ではつまらなかったが、夫婦の歪んだ愛を描写した事に今回の話の捻りがありましたね。

◆◆誤解とそれを解く方法◆◆
1話、2話を見て思ったのですが、今回のシリーズでは「事故」が多いな、と。
つまり、「誤解」によって赤い糸が引かれるケースが連発しているのです。

1話では完全なる誤解によってターゲットは地獄に流され、2話でも明の思い込みで夫婦間の絆を壊滅させてしまった。

二籠も途中までは誤解と理解の対比がなされ、終盤でこのテーマが頓挫したのですが、再び昇華させる意図でもあるのでしょうか。

問題はその誤解をどのように解くのかだと思うのですが。
その事も描写される事を期待したい次第です。

◆◆いちぬけ◆◆
この町でまた呪わしい事が起こるのかねぇ

二籠をご覧になった方ならばお気付きかと思いますが、今回の物語の舞台である賽河原町の現状は二籠のラブリーヒルズの状況とよく似ている。

ラブリーヒルズで住民が次々と消えていったように、賽河原町でも住民が消えていますからね。
相違点は、ラブリーヒルズでは地獄流しで住民が消えていくパターンでしたが、賽河原町では地獄流しは関係なく地獄通信に携わった人間が消えていっているという点でしょう。
この違いが今後の展開に与える影響は少なからずありそうです。

その意味でのEND『いちぬけ』なんですね。
よくできた歌ですね。
いちぬけ、にぬけ、さんぬけ、よんぬけと人が抜けていった先にあるものは…と。

これだけ一つの町の中で地獄流しが連鎖的に行われているという事はこの町には地獄通信に関する因縁がありそうですね。
よって、あいが予め怨みの念の集合するこの場所を認知していたとすれば、ゆずきに憑依した理由も見えてきそうです。
つまり、ゆずきが人を怨んだり人から怨まれたりするような人間ではないと見定めた可能性がある。
ゆずきが地獄に流されるような事になると、彼女に憑依した意味が無くなる訳ですから。

しかし、今回の舞台はローカル色が強そうなのですが、一体どこなのでしょうか。
六道郷近辺って事は無いよね(汗)。

ちなみに、今回も脚本は金巻氏でしたね。
「始め良ければ全て良し」とばかりに立ち上がりは物語のポイントになるので、エース連投は当然と言えば当然ですけど。
ってか、監督がわたなべひろしに変わって一段と進化した感がありますね。
これは1期以上の期待を持って見れそうですよ。


地獄少女 三鼎 1話感想 『奪われた少女』

2008-10-05 23:47:49 | 地獄少女

三の三叉路 分かれ道
守りたいのは己か人か 常世の夢か
襞の乱れは三鼎
終わることない阿鼻の宴
時に分け入り扉が開く
晴らせぬ怨み晴らします

<脚本>金巻兼一
≪私的評価≫☆☆☆☆


私はあなたの中にいる


1話目から色んな意味で神話でしたw
らしいと言えばらしいですが、画像と音楽は前作と比べて格段にパワーアップ。
脚本1発目はやはり金巻さんでしたね。
1話感想。

◆◆憑依?◆◆
冷たい…
開いて…

ここでの「冷たい」「開いて」とはゆずきの心の事を言っているのかと思いました。
きくりが実体が無いために、ぜんまい人形に憑依したように、あいも憑依の対象が必要だったのかもしれませんね。
よって、憑依しようとするあいを受け入れず、心を開かないゆずきに対して「(心を)開いて」と呟いた、と。
根拠の無い憶測ですので外れている可能性大ですけどw

そして、接吻後(合体後?)の捨て台詞が

私はあなたの中にいる

ですよ。
このあいの言葉は作中テーマと密接に絡んできそうな予感。
「あなたと私は一心同体」みたいなニュアンスかな?
金巻氏の事だから、間違いなく何らかのメッセージを込めているのだと思いますが。

◆◆幻視◆◆
ゆずきの幻視はつぐみの幻視をパワーアップしていますね。
つぐみの幻視は地獄通信にアクセスした依頼者を閻魔あい視点から映し出すものだったのですが、ゆずきの幻視は依頼者のアクセスから糸引き・地獄コントといった一連の流れを全て映し出している。

赤い糸が引かれた瞬間、ゆずきの体から蝶が生まれあいに変わった事がとても印象的だったのですが、やはりあいがゆずきに憑依しているという事を表現しているのでしょうか。

今回、あいは蝶として現世に舞い降り、その蝶の身を宿す対象をゆずきに見定めた可能性もあります。
一番の疑問が、なぜゆずきがその対象に選ばれたのか、という事ですけど。
この事も物語が進むに連れて明らかになっていくのでしょう。

「奪われた少女」とは、あいに実体を奪われたゆずきの事を指すのかもしれませんね。

◆◆山童◆◆
きくりを「姫」と呼ぶ山童。
今回、登場する新しい藁人形ですが、これで晴れて四藁化するのか?

ってか、きくりって人面蜘蛛なんじゃないの?
二籠のラストで散々な目に遭わされているのによく輪入道達は受け入れる事ができるな。
ここのところの設定がぶっ飛びすぎて意味不明なのですが、あいの地獄からの帰還理由と共にきくりの真の正体についても種明かしされていくのでしょうか。

◆◆地獄コント◆◆
金巻氏の地獄コントの特徴はコスプレだと思うのですが、今回もあいは蜂の格好に!
相変わらず微笑ましい光景でしたが、決めの一言は冷徹。

闇に惑いし哀れな影よ
人を傷つけ貶めて 罪に溺れし業の魂
イッペン、死ンデミル?

今回の能登氏の演技も迫力満点。
あいの無表情とリンクするウィスパーボイスに鳥肌が立ちました。
ちなみに、あいの衣装は1期の衣装と同じものですね。

◆◆逆恨み◆◆
今回も非常に後味の悪い話で、担任教師は実は生徒思いだった事が明かされ、地獄に流す側と流される側の誤解によって生じた悲劇が描かれました。
逆恨みによる地獄流しは1期、2期でも盛んに描かれてきたのでそれほど斬新さがある訳では無かったですけど。

今回の話は「祝☆閻魔あい、地獄からの帰還」といった話だったのではないでしょうか。

ふぅ~、しかし、久々のアニメ感想やったね。
とりあえず、カープも終戦した事だしこれから徐々にピッチを上げていくか。