隠し金物工法(小嶋式)、設計(意匠・構造)承ります。
2016年7月14日【隠し金物工法、設計(意匠・構造)承ります。】を参考まで。
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2012年7月27日【構造材現わしでの金物使用方法】記事の続編。
仕事の一環で、構造材現わしの化粧梁と化粧火打ちと化粧柱の取り合い部位の木組み模型を製作しました。
そこで、読者に質問(^-^)凸
どのように金物を使用しているのでしょうか? (^O^)
まず、下面の画像。実際の木造建築で下から見上げると、この様に見えます。
斜め材(ピーラー無垢材)が化粧火打ち、斜め材が接合するL字状の水平材(桧貼り集成材)が化粧梁、その水平材が接合する垂直材(桧貼り集成材)が柱に相当する木組み模型です。
材の化粧面である側面と下端(したば-材の下側のこと)には、金物を見せない様にしています。
木肌の美しさを台無しにさせない為と、熱伝導率の大きい金物が室内と屋外の熱橋(ヒートブリッジ)になるのを防ぎ、結露による構造材の耐久性低下を引き起こさない為にですね。 \_(・ω・`)
次に、上から見た画像。
5プライ集成の木口断面の見えている材が桧貼り集成材の化粧柱。L字状の材が化粧梁、斜め材が化粧火打ち。
化粧梁上端(うわば-材の上側のこと)の凹状の穴は大工が言うところの『箱彫り(はこぼり)』といって、ボルトを仕込む為のもの。内部にX方向Y方向共ボルト施工が見える。化粧梁は、この様に金物を隠して施工します。
材の断面寸法が小さい場合やローコスト工法の場合等の、木組みだけによらない場合、化粧柱に接合する化粧梁は、この様に確実にボルトで接合します。
箱彫りは、一般では幅2寸(6cm)×長さ2寸(6cm)×深さ2寸5分(7.5cm)~3寸(9cm)程の大きさ。但し私は可能な限り断面欠損を小さくする為に、幅5cm×長さ6cm×深さ7~8.5cmと小さくして穴加工します。
通常、材の上端は床張りで見えなくなるので、金物を仕込む為の工作面とする訳です。
ボルトに座金にナット(3山以上ボルトがナットから出てる!- 私は一級建築士であり、一級建築施工管理技士でもあります)にと、きっちり施工されていますでしょ(^-^)凸
と、まあ、全自動プレカットでもここまでは対応します。(箱彫りの幅5センチは対応しないけれど)
さて、ここからが本題。伝統大工の技法。
プロの大工の方でも (-_-;) ではないでしょうか?
化粧柱の何処にもボルトやら座金やらナット類の金物が無いでしょ \(◎o◎)/!
確実に箱彫り内部のボルトで梁と柱は緊結してありますよ~ (^-^)凸
ね、箱彫り内部のボルトの相方の金物が何処にも出て来て無いでしょ。 \_(・ω・`)
1枚目の画像を見返しても(・_ ・)ジーッ、下側にも金物は見えてないでしょ (-_-;)
実はステルス金物を使っているのです(笑・冗談)
興味のある方は、どのように金物を使用しているのか考えてみてください。 (^-^)
私からの回答は行いませんので、あしからずm(_ _)m
伝統大工は、強度と見え掛りの美しさを共に追求して、知恵を使います。(^-^)凸
隠し金物工法(小嶋式)、設計(意匠・構造)承ります。
2016年7月14日【隠し金物工法、設計(意匠・構造)承ります。】を参考まで。
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追伸
2005年9月5日【曲がった梁①】記事で取り上げていますが、私自身、人としての情操面から疑問を抱くフェイク桧。
1.2ミリ~3ミリ程度の桧単板貼り集成材といえども、桧の木目や木肌の美しさは無垢材と同じです。
私の設計では、使うことの無い製品です。今回の木組み模型は端材(処分する残材)で製作しました。
続・追伸(2015年5月30日)
先日、仕上げの美しさを見比べてみました。
★材料別仕上げの美しさ順 天然乾燥無垢材>人工乾燥無垢材>単板貼り集成材
人工乾燥にかけると樹脂も一緒に飛んでしまうので、特に単板貼り集成材ではガラス面の様な艶・光沢はほとんど出ず、鉋屑に芳香は全く無し。
★道具別仕上げの美しさ順 手カンナ>機械式超仕上げカンナ
材への道具の調整力・追随力に差があるからか、伝統大工の技能の方が優れているようで、艶・光沢は手カンナの圧勝でした。
そこで訂正します。
『1.2ミリ~3ミリ程度の桧単板貼り集成材といえども、桧の木目や木肌の美しさは無垢材と同じです。』
⇒『1.2ミリ~3ミリ程度の桧単板貼り集成材といえども、桧の木目や木肌の美しさは無垢材と似ています。』
参考まで。
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