阿部ブログ

日々思うこと

中国共産党海軍とロシア海軍が、尖閣諸島海域を含む東シナ海で海軍演習を5月に予定通り実施

2014年05月05日 | 雑感
ロシア海軍の太平洋艦隊は、はるばる地中海にも派遣され、外洋海軍を目指した往事のソビエト海軍の活動を想起させる。
沿岸海軍から外洋海軍に転換したいのは中国共産党海軍も一緒で、最近ロシア海軍との共同演習を定期的に実施している。
2012年4月から行われている“海上联合”(ロシア語でМркое взаимодействи)と銘銘される共同海軍演習。最初の演習は、黄海で実施されている。2回目は、2013年7月に日本海と太平洋で実施している。これは、尖閣問題で攻勢に出たい中国側の意向を受けたもの。この演習では、中国は新鋭艦を参加させている。参加したのは、051C型駆逐艦(ルヤンII型/旅洋II型)「瀋陽」と「石家荘」、052C型駆逐艦(ルージョウ型/旅洲型)「蘭州」、052B型駆逐艦(ルヤンI型/旅洋I型)「武漢」、054A型フリゲート(ジャンカイII型/江凱II型)「煙台」と「塩城」、洪澤湖級補給艦(フーチン型/福清型)補給艦「洪澤湖」の7隻。

第3回目の開催となる演習についても2月と4月の中露海軍の会議にて、中国の意向を受け東シナ海で「海上联合2014」を実施することになった。この演習で太平洋艦隊が南下して東シナ海にいる間にプーチン大統領が上海を訪問する事となっている。
中国による防空識別圏設定後、この海域でこの規模の演習が行われるのは初めて。注目したいのは対潜演習の為に中国共産党海軍の潜水艦が参加するか否かであるが、水上艦のみの演習だと監視するには余り意味がない。それと、これはあり得ないが、黒海に展開していた米海軍の Donald Cook (DDG-75)に対して行ったイージスシステムを無力化した電子戦演習をやって欲しいものだ。実戦ではUAVやミサイルに搭載して攻撃する事になるのだろう。もし中国共産党海軍が、この電子戦システムをロシアより供与される。若しくは開発する、若しくは盗むなどして実戦配備すると、海上自衛隊のイージス艦を恐れる理由は無くなる。

先のオバマ大統領訪日の際に、尖閣諸島が日米同盟の適用範囲であるとの表明を受け、激しく反発していた中国共産党ではあるが、当初計画していた尖閣諸島奪還は先送り。彼我を考えると今はアクションしないのでが得策。ここは100年の計で隠忍自重の時。今朝も東京で震度5弱の地震があったが、遅かれ早かれ首都圏を含む太平洋海側には巨大地震が発生するだろうから、その間隙を突いて占領する事の方が直接対峙するより効率的だろう。

さて第4回目となる「海上联合2015」は何処で実施されるだろうか。多分、米国との安全保障協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement )に署名したフィリピンをターゲットにしたバシー海峡を含む南シナ海ではないだろうか?

■参考:過去ブログ
人民解放軍の「尖閣=沖縄解放作戦」が始動
中国共産党軍の「尖閣=沖縄解放戦争」 と 「南シナ海制圧戦」
米海軍大学のトシ・ヨシハラ教授&ホームズ教授の 『太平洋の赤い星』 が出版された
オーストラリアが潜水艦戦力を倍増させ中国海軍力に対処する

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