医療マーケティングの片隅から

医療ライター・医療系定性調査インタビューアーとして活動しています。独立30年を機に改題しました。

Dr.コトーの真実 その1

2004年11月20日 | 医療・健康
先週、特番で「Dr.コトー診療所」をやっていた。
皆さん、見ましたか?

あの「コトー」先生には実在のモデルがいて、今年62歳。今も離島で診療している。
ロケ地の島とは違い、ホンモノは鹿児島の甑島にいる。
今年5月にその島に行き、「本物」瀬戸上健二郎先生に会い、2日間取材させてもらった。

鹿児島の串木野港からフェリーで3時間、高速艇だと1時間半。
船に弱い私は迷わず船底にまっしぐら、ただちに爆睡体勢に入ったのだが、島の方々は皆さんバス同然に席についていて、あんなに揺れる船で平然としてる。

港を見下ろす高台の診療所にいる瀬戸上先生は、丸顔で日焼けしていて、恰幅がよくて、ニコニコしながらお腹を突き出すようにしてゆっくりゆっくり歩く。吉岡クンとはだいぶタイプが違う。

でも、ひとたび処置室に入ると、途端に厳しい顔になる。
この人はこういう顔をして、こんな島の診療所で難易度の高い手術を何例もひとりでやってきたのだ、と思うと身の引き締まる思いがした。

ドラマが始まって以来、次々と研修希望の若い医師や医学生がくる。
ドラマを見て、離島医療に憧れて。医者も意外にミーハーだったりする。
「勉強は大学ですればいい。ここでは何かを感じてくれれば」と瀬戸上先生は言っていた。
仕事柄、医者に会う機会は多いが、教育者としても、技術者としての医師としても、コトー先生は忘れえぬ大人物だったな。

次回は、ドラマとホンモノは実際どこが違うか、ツッコミを入れてみましょう。

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