小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

根回し,相談,打診… これは難しい問題だ

2012-03-29 21:00:09 | 教師の仕事術の攻略法

4月からの新しいシーズンに向けて,校内の校務分掌が組織されていきます。

正式な発表は4月になってからですが,校長先生と話をする中で,ほぼ全員のポジションが固まってきているはずです。

何年生の担任になるのか。

担当する主任,係はなにか。

校長先生と二人になったときに

「みんな『やだ』『やだ』ってばかり言うんだよ… 頭が痛いぜ」

とぐちられてしまいました。(笑)

「ぼくは一回も言ってませんでしょ」

って答えておきました。(笑)

私は,どうやら研修主任になりそうです。

来年度,大きな研究公開を控えていて,それを任せてもらいました。

本校に来て2年。

力が認められてきたかな~(冗談です)

さて,さっそく頭の中で来年度の研究の構想を立てます。

「ああしようかな」

「こうしようかな」

が,いっぱい頭の中に浮かんできます。

そして,しっかりとした形にして,4月最初の校内研修で提案したいところです。

が,まずは必要なステップを踏まないと。

重要な人物への「相談」や「根回し」や「打診」です。

これを省くと,うまくいくこともそうでなくなる場合があります。

組織で動く仕事ですので,これは大事です。

重要な人物とはいろいろいそうですが,例えば私の場合,「旧研修主任」もその一人です。

全体に提案する前に,23年度の研修主任に先に話をしたいところです。

「今年はこうしたいと思っているのですが…」と。

さて,ここで問題。

旧研修主任にどのように話を持ちかければ,一番いい形となるのでしょうか。

方法はいくつか考えられます。

1.しっかりとした文書で作り,もっていく

→これは「やる気があるな。頼もしいぞ」と評価してもらえそうです。でも,「私に相談なしにここまで作ってしまって…」と気を悪くする人もいそうです。

2.しっかりとした文書で作り,机上に置いておく

→「忙しいでしょうから,暇なときに見てください」という配慮を感じます。でも,つっけんどんな感じで謙虚さが欠けていると感じる人もいそうです。

3.手書き程度の文書で,もっていく

→考えている途中の段階で相談に行き,一緒に作ろうという姿勢に好感がもてます。でも,少し手を抜いているように見えて,頼りないと思う人もいるかも。

4.口頭で話をするだけ

→気軽な感じで話ができて,まだまだ計画が固まってないから幅広い話ができそうです。でも,本格的に仕事が動き出すのが遠そうな感じがします。

以上。

「どれでもいいじゃん」って思うかもしれませんが,いやいや,仕事ってこういうところが大事なんです。

これで,それ以降の仕事の進み方が変わってくるということを何度も経験しました。

自分の仕事の協力者を広げていく組織づくりです。

こんなところを軽視して独りよがりな仕事をしてしまっては,うまくいきません。

私も今回,旧研修主任に話をしにいかなきゃいけないのですが,どんな風に行こうか考えちゃいます。

で,どれがいいのかというと…

正解はなさそうです。

どれも,ケースバイケースでよさも悪さもありそうです。

じゃあ何を考えなくてはいけないかというと,相手です。

相談・根回し・打診の仕方は,相手によって柔軟に変える!

話をしにいく相手がどんな人かということです。

しっかりした文書を作っていけば,へそを曲げてしまうような人,いるんですよね。そんな相手なら手書きや口頭で,少しくだけた雰囲気で行くべきです。

口頭で話をしただけでは相手にもしてくれない気難しい人もいます。そんな人にはしっかりとした文書を作る必要があります。

とにかく,「よし,きみの提案を尊重するよ。協力しよう」という気持ちを持ってもらうことが大事です。

それを引き出すために,できるかぎりの工夫をする。

特に年度のスタートの時期には,たくさん必要となる仕事術ですね。


送別会,仲間を見送りながら思うこと

2012-03-25 14:54:40 | 教師力UPの攻略法

今年度も送別会のシーズンです。

先日,校内の送別会をして,今日はPTA主催の送別会。

毎年恒例です。

本校は今年の転退職者が多く,10名を超える先生を見送ることになりました。

親しくしていた先生も多く,さびしいものです。

私からするとみんな年配の先生ばかりで,「あとは頼んだぞ」という言葉をたくさんもらいました。

一人一人のお別れのあいさつを聴いていると,それぞれの先生が本校によせていた思いがあったり,次の学校へのやる気があったり,家族への愛情があったり。

なんとなく,その先生の人柄や人生が垣間見えるような気がしました。

送別会はしみじみとさびしい感じがするものですが,ほんの数週間するとすぐに今度は歓迎会です。

新しい先生たちを迎えて盛り上がります。

そのサイクルを毎年必ず踏んで,仕事が進んでいきます。

また来年のこの時期には,仲間とお別れをして,また新しい仲間を迎えて。

そして何年かしたら今度は自分がお別れを告げて旅立ち,新しい仲間のところへ入っていく。

今年の送別会をしながら,今まではそう思ったことはなかったのですが,そういう学校の先生という仕事の形を

(いいものだなぁ)

ってしみじみと思いました。

仕事をするメンバーが変わるということは,職場が新しくなるということ。

環境が変わるということ。

それは,学校に新しい風を通すことになり,刺激になります。

子どもたちにとっても,同僚である先生にとっても。

そうすることがこの公務員の人事異動の目的の一つでもあるのでしょうが,そういうことって,改めて大事だし,いいことだと思います。

正直に言えば,その年の職員室のメンバーによって,学校がよくなる年も,残念ながらうまくいかない年もあるものですが,どんな「変化」も前向きにとらえて,学校にとって,そして自分自身にとっていい経験としていきたいものです。

ずっと同じ仲間と仕事をすることにもよさがあるのでしょうが,私はこの仕事の経験が増すごとに,春のお別れと出会いによさを感じるようになりました。

そして思います。

転勤を繰り返す先生だからこそ,親しくできる仲間こそ宝!

今までに何人の先生と同じ職員室で仕事をしてきたのでしょうか。

数えたことはありませんが,結構な数になっているはずです。

その中には,仕事上支えてくれた仲間もいましたし,ためになるアドバイスをくれた先輩もいました。

飲んで大声で語り合える仲間はどの学校にいってもいるもので,そんなときに何より仲が深まります。

そして,学校の先生という仕事ですので,必ずそういう仲間ともお別れをするときがきます。

離れてしまえばしょっちゅうは会えなくなるけども,たまに会えばまた話も盛り上がります。

そうして仲間が増えていくと,気がつけば,管内のあちこちに仲間が広がっていくことになります。

みんなそれぞれの場所でがんばっていて,それが自分への励みになります。

これが,学校の先生という仕事のよさの一つです。

いつも新しい仲間の,新しい風を受けながら仕事ができる。

この環境に感謝しながら,また4月を迎えたいと思います。


この時期のお母さんたちとの話には要注意

2012-03-22 22:11:44 | 保護者への攻略法

本校は今日が卒業式でした。

そしていよいよ明日が修了式です。

この時期,学校にはPTA関係のことで来ていたり,学年末の学級のイベントごとで来ていたりするお母さんたちとよく顔を合わせます。

PTA送別会などで,お酒を交わす機会もあります。

今の時期のお母さんたちの関心ごとと言えば

「先生たちの校内人事」や「来年度の学級編成」

です。

「うちの子の来年の担任はだれになるのかしら」

「うちの子はだれと同じクラスになるのかしら」

当然でしょうね。

もちろん子どもたちもそのことはとても気になっていることだし,3月になると学校でもそんな話題をしています。

しかし,お母さんたちのそれは子どもたちのそれよりも,ときに過剰だったりするものです。

それで,顔を合わす親しい先生に

「先生!来年何年生ですか!?」

「先生!○○先生は2年生って聞いたんだけど本当!?」

「先生!うちの子,ぜひ△△くんと同じクラスにして!」

なんてストレートに言ってきたりもします。

こういうことは大変デリケートな話題で,4月の決まった日にしか発表しないというルールが周知のことなので,マナーのある,良識のある人は言わないのかもしれませんが,最近はこんなことを簡単に口にする人が増えているようにも思います。

簡単に口にしてしまう保護者が増えているのでしょうか。

それとも簡単に言える雰囲気が学校にあるのでしょうか。

以前よりも耳にするようになりました。

さあ,こんな言葉を保護者から言われた時には,正直ドキッとするものですが,なんと言い返すものでしょうか。

まずは,間違いなく

人事や学級編成の話題に簡単に迎合せず,線を引くべきは毅然と線を引く!

これができる先生であるべきです。

「言っちゃいけない」は,分かっていることなんですが,保護者の上手な口車に乗せられたり,強烈な押しに負けてしまったりしそうになります。

角の立たない程度にやんわりと答えようなんてして,口がすべってしまっては大変です。

また,なんとかその場を取り繕おうと,根も葉もないことを言うのも言語道断です。

送別会などのお酒の席だからと許されるものではありません。

保護者といい関係が築きたいという思いが,こんな話に迎合することにつながってはいけません。

言えないものは言えない。

秘密は秘密。

知らないものは知らない。

そう毅然と伝える姿勢が必要です。

そんな態度の先生に対して,迫ってきた保護者は

(いじわる!)

なんて思うかもしれませんが,同時に,先生としての頼もしさも感じるはずです。

保護者と仲良しになることより,まずはそちらの方が大事です。

年度をまたぐこの時期,気を引き締めておきたいところです。


文集づくりでありがちなミス(実際にあった恐い話)

2012-03-19 22:53:52 | 学級生活の攻略法

文集づくりで,目にした,耳にした失敗談です。

前回の続きということで

ミス③ 完成が修了式に間に合わない!

これは初歩的なミスのように思えますが,私,これまでに2度見たことがあります。

(幸い自分では経験したことありません…)

1つは,間に合わずに春休みに先生が印刷・製本を一人でするはめになり,さらにクラスの子たちの家を回り配っていました。

すごく辛い状況ですね。

もう1つは6年生の卒業文集でした。

6年生は学年末に企画することが多いですよね。

文集づくりに加えて,さよならパーティーだのクラスマッチだの謝恩会だのタイムカプセルなど・・・

そのクラスは残念ながら文集が間に合わず,保護者が文句を言いに来たようでした。

もちろん文集の紙も学級費で買っているものなので,文句を言う権利はあるんですよね。

その担任の先生は自分の転勤も重なっていて,かなり辛い状況になっていました。。。

あぁ 恐ろしや。恐ろしや。

こんなことにはなりたくないですよね。

文集づくりは綿密な制作計画のもと,完成を見通して作る!

当たり前のことですが,大事なことは

「子どもが作る」

ということです。

どれだけ先生が計画的に,余裕をもって作業を進めていたとして,その作業に加わる子どもたちが計画的にできていなければ,結果として文集は期日どおりにはできません。

子どもは先を,ゴールを見通す力がまだ備わってません。

子どもは予期できるミスも,予期できないミスも犯します。

子どもは欠席することもありえます。

そんな子どもの特徴をも踏まえた上での「綿密な制作計画」が必要だということです。

まずは,かなり早く始めること。

そして,作業の時間をきちんと確保すること。(やっておきなさい ではできない)

さらに,責任者を明確にするとともに,フォロー体制も万全にしておくこと。

そういうことでしょうね。

年度末のこの時期は学校内の多くのクラスが文集づくりをしています。

ということは,印刷室が込み合っている可能性もあります。

印刷機のインク切れや故障も起きやすくなります。

そういうことも想定して,早めに。計画的に。


文集づくりでありがちなミス①②

2012-03-17 16:37:17 | 学級生活の攻略法

多くのクラスで卒業・修了の学級文集をつくっていることと思います。

ちなみに私も小・中・高校で文集を作ってきたのでしょうが,一冊も残っておりません。。。

あまりそういうのを大事に保管するタチではないのでしょう。

少しさびしい性格です。

でも,子どもたちにはえらそうに

「一生残るものをつくるぞ!」

と言っています。(笑)

「一生残したい」

と思うものをつくることができれば,自然と残っていくものでしょうから,それが目標です。

さて,文集づくりを何回も経験していると,

「ありがちなミス」というが分かってきます。

まず

ミス① 誤字脱字が多すぎる文集

これは痛いですね。

子どもたちの間だけで読むならいいのかもしれませんが,周りの大人が見ると,「このクラスの子たちの学力はこんなに低いのか!?」「担任は何してんだ!」ってなります。

また,その子たちが大きくなって読み返したときに,自分の字で情けない気持ちになります。

これは避けたいですね。

ミス② 書いている内容にまずいものがある文集

これも印刷したあとに発覚して,青ざめてしまうパターンです。

不適切な言葉を使っていたり,誰かを中傷するような言葉を使っていたり。

残念ながら子どもが意図的にそんな言葉を書いている場合もあるし,「まずいもの」という自覚はないまま書いてい場合もあります。

文集を書かせるスタートの時点で,そんなことは書かないように指導したつもりでも,行き渡らず,そんなものが入っていることがあります。

これらのミスをなくす,というより取り除くためにも

印刷前の字や内容のチェックは綿密にする!

学期末になかなか大変な作業ですが,やりましょう。

子どもが主体的に作成する作品ですので,できるだけ子どもの自主性に任せたいところですが,やはり担任として必要なチェックはしなくてはいけません。

ミス①やミス②がないか

1.隣同士でチェックする

2.文集制作委員がチェックする

3.担任がチェックする

ぐらいのステップを踏んでチェック体制を強化したいところです。

これだけのフィルターにかければ,潜んでいたミスも取り除くことができます。

子どもが書いたページが,「完成してからのお楽しみだからね」なんて言って,だれの目にも触れないまま印刷,製本してしまうことだけはないように。

次に,ミス③・・・・

以降はまた次回。