虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

ギリギリのところで生きている人たち~保険セールス~

2017-09-27 18:20:12 | 小説
*この物語はフィクションです。



 私は保険会社に転職してから体の変調をきたすようになった。激しい動機、めまい、そして何より一番つらかったのは、不眠だった。

 理由は慣れない仕事へのストレスだった。

 ノルマが達成できない・・・。ものすごいストレスだった。

私は水商売で20年近く食べてきた。水商売ができるなら、どんな仕事でもできると勝手に思い込んでいた。


 しかし、その自惚れはすぐに崩壊した。

 たまたま一つの仕事を長く続けられたといっても、それはその世界でのこと。新しい仕事では、誰も私のことを知らない。

 

 私は朝礼の最中に意識を失って病院に運ばれた。

 医師からはすぐに入院するように言われた。考えたら、食べれない、寝れない・・・。体重は15kg落ちていた。

 病院のベットで、もう一度夜の商売に戻ろうと思っていた。

 No1というプライドさえなければ、まだまだやっていけると思った。



 子供たちのために私はプライドを捨てて生きて生きなきゃ・・・。

 そんなことを決意した。

 ギリギリのところで私は、「プライドを捨てる勇気」を学んだ。



 あれから3年が経過した。

 プライドがなくなった自分は、前よりも信頼されている。それは店の若い女の子たちから・・・。

人を立てる勇気・・・。店では店長から「必要な存在」と重宝されるようになった。

「お前、前より柔和な雰囲気になったな。今の方がいい女だぞ」

 古くからの常連さんがそんなことを言ってくれた。


世の中、辛い経験はどこかで生かされる。



 

ギリギリのところで生きている人たち~保険セールス~

2017-09-27 13:02:51 | 小説
*このお話はフィクションです。

 私は現在41歳になる女性です。
 離婚して二人の息子をシングルで育てています。
 20台の頃から夜の仕事をして生計を立ててきました。しかし、30歳後半を迎えるころから
夜の世界も辛くなってきました。肉体的にということではなくて、精神的にということです。

 今までチヤホヤされていた自分が若い子の引き立て役に回るという現実に・・・。
だから、私は夜の仕事から転職を決意しました。
 そして初めて保険のセールスへと転職したのです。