津島祐子著 『葦舟、飛んだ』 読了。
内容(「BOOK」データベースより)
夏のある日。道子がスズメバチに刺されて亡くなった。
その死をきっかけに、幼なじみの雪彦、達夫、笑子、昭子、理恵は、約五十年ぶりにつき合いを再開する。
ともに小学校時代の謎を探ろうと、「報告ごっこ」をするうちに、戦争時代の暗い影が浮かび上がる。
あの優しかったヒロシくんはどこから来てどこに行ってしまったのか。
道子がその存在を秘密にしていたロシア人、サーシャ氏の正体は?
大連、シベリア、ニューヨーク。
物語は国境を越え、時を越え、人類の闇に放たれる。そして最後に見えるものは…。
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再会した幼なじみというのは、60歳を越えた団塊の世代の人達。
その両親世代は、引揚者だったり、過酷な戦争時代を生き抜いた過去を持つ人。
私自身、母から戦争中の学童疎開の話を聞いたことはあったけれど、
どちらかというと、長期の修学旅行的な、どこか牧歌的な話と受け止めていた。
日中戦争、満州鉄道、シベリア抑留・・・・・
知識としての戦争と、現実問題としての戦争は、どこかチグハグで、ピンとこない。。。。。
中国地図を片手に読み進めて、ようやく地理感をおぼろげながら理解することができた。
目をそむけちゃいけないことなんだろうけれど、なんだか疲れた作品。
戦時中の学童疎開のために、親はお金を払っていたという記載があったが、
本当なのかなぁ。。。。?
実際に疎開に行ってた母は、ほんの子供だったから、そのあたりは知らないようで、聞いたことがない。
一度調べてみようと思う。