nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

米子・安来紀行 2

2016-04-24 11:34:17 | 旅行記
平成28年4月12日(火)晴後曇
 起床後、晴天なので食事までの間『皆生海浜公園』付近を散歩する。昨日の冷たい風が若干残っているようで、大分冷え込んでいる。
 公園沿いの道を海岸まで行ってみると、期待の弓ケ浜は遥か北、米子飛行場の近くと分かる。
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 この付近の海岸沿いにはホテルが立ち並び、松林が途切れ途切れにしか見られない。日本海の皆生湾にはカモメなど海鳥の姿は見当たらない。
 公園にはカワラヒワが多く見られ、その他イソヒヨドリ、ツグミ、トビ、シジュウカラ、キクイタダキ、ムクドリなどを観て旅館へ戻る。
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 朝食は一階の『日本海』で。和食の銘々膳が用意されており、生野菜がバイキングスタイルとなっている。 
 イカの刺身、干しカレイ、しじみの味噌汁などが美味しく戴けた。
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 今日の目的地『足立美術館』へは、旅館にほど近い『米子市観光センター』から出る無料シャトルバスを利用する。
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 バスは米子市内から安来市内へ入り、次第に高度を上げて長閑な田園地帯にある、広大な敷地の足立美術館に40分ほどで到着する。
 駐車場には既に多くの観光バスや自家用車が駐車しており、館内の混雑が予想される。
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足立美術館
 島根県安来市出身の実業家足立全康が収集した美術品をもとに、1970年11月に開館。
 横山大観をはじめとする近代日本画コレクションで知られ、とくに大観の作品は120点におよび質量ともに最も充実。
 また米国の庭園専門誌 J O J G が日本一に選んだ日本庭園も併せもち、四季折々の風情が来館者の眼を楽しませています。
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 「名園と横山大観コレクション」すなわち日本庭園と日本画の調和は、当館創設以来の基本方針であります。
 それは、日本人なら誰でも分かる日本庭園を通して、四季の美に触れていただき、その感動をもって横山大観という、日本人なら誰でも知っている画家の作品に接することで、日本画の魅力を理解していただきたい。
 そして、まず大観を知ることによってその他の画家や作品に興味を持っていただき、ひいては日本画の美、すなわち「美の感動」に接していただきたいという創設者 足立全康の強く深い願いがあってのことなのです。                                           【足立美術館パンフより】
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 音声ガイドを借り、館内に入ると先ず先ず目に入るのは、「庭園もまた一幅の絵画である」とされた美術館の創設者・足立全康の思いと、庭造りへの情熱を生き生きと伝える五万坪の日本庭園だ。
 窓がそのまま “ 生の額縁 ” となり、そこから望む庭園はまるで琳派の屏風絵を想わせるように、四季の移ろい、光の陰影とともに趣を変える一枚の絵画だこの庭園部分は撮影自由なので、それぞれの思いの場所でシャッターを切る。
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 入口からスロープを降りたところに『枯山水庭』の一部が横位置から眺められる。直角に曲がる廊下を歩きながら所々でシャツターを切る。
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 工芸品が並ぶ廊下を過ぎ、右手に曲がると『苔庭』が見える。
 苔を主体とした京風の雅びな庭園で、ゆるやかな曲線を描いた苔の緑と、白砂の白との対比が美しく、秋には紅葉の赤が一段と彩りを添えると云う。
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 苔庭の反対側には『茶室 寿立庵』があり、その周囲の樹々もまた趣のある庭の一部となっている。 
 廊下を右に直角に曲がると、右腕を挙げ次を案内するような足立全康翁の立像がある。
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 足立全康は明治32年(1899)2月8日、能義郡飯梨村字古川(現、安来市古川町:美術館所在地)に生まれました。
 小学校卒業後すぐに、生家の農業を手伝いますが、身を粉にして働いても報われない両親を見るにつけ、商売の道に進もうと決意します。
 14歳の時、今の美術館より、3kmほど奥の広瀬町から安来の港までの15kmを大八車で木炭を運搬する仕事につきました。
 運搬をしながら思いついたのが炭の小売りで、余分に仕入れた炭を安来まで運ぶ途中、近在の家々に売り歩き、運賃かせぎの倍の収入を得たことがいわば最初に手掛けた商いといえます。
 その後紆余曲折、様々の事業を興し、戦後は大阪で繊維問屋、不動産関係などの事業のかたわら、幼少の頃より興味を持っていた日本画を蒐集して、いつしか美術品のコレクターとして知られるようになっていました。
 また若い頃から何よりも好きであったという庭造りへの関心も次第に大きくなっていったのです。そしてついに昭和45年、71歳の時郷土への恩返しと島根県の文化発展の一助になればという思いで、財団法人足立美術館を創設しました。                                  【足立美術館HPより】
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 その先の広いロビーに出ると『枯山水庭』が前面に広がって見える。自然との調和が美しい足立美術館の主庭です
 中央の立石は、険しい山をイメージし、そこから流れる滝水がやがて大河となる、雄大な趣を表わしているという
 ここにはじっくり観賞するようにと長椅子が数台用意されており、しばし時を忘れてこの庭を眺めていました。
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 童画が展示されている廊下を過ぎると『生の額絵』、館内の窓がそのまま額縁に、まるで琳派の絵を見ているかのように、大小の木や石がバランス良く配置され、芝生の稜線が美しい。自然による絵画だ。
 『亀鶴の滝』はガラス窓越しではなく、建物の外から自然の姿を見られる。昭和53年に開館8周年を記念して開瀑した高さ 15mの人工の滝。滝口からは勢いよく流れ落ちる水が、庭園に動きと緊張感を与えているようだ。
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 『池庭』は周囲との調和を考え、新しい感覚と伝統的手法を用いて造られた庭園とのことだ。優雅に群泳する鯉は、見る人の心に安らぎを与えてくれるようだ。
 庭園の最後は『白砂青松庭』、横山大観の名作『白砂青松』をイメージして造られたと云う庭園。ここも建物の外から自然の姿を観賞できる。
 白砂の丘陵には右に黒松、左に赤松を配置し、対照的な調和美を生み出しているという。
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 なお『生の掛軸』は、床の間の壁を刳り貫いて、あたかも一幅の山水画が掛かっているように見える、自然による絵画と云う場所だったが、何と迂闊にも通り過ぎてしまった。
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 二階へ上がり『春の特別展示 横山大観コレクション選』の特別展示室へ。
 いよいよ横山大観の約120点あるコレクションの中から30点ほどが制作年代順に展示されている作品を観ることになるのだ
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 観賞した作品の中から主な作品を挙げてみると、1928年の『白梅』、1933年の『桐之冬』、二羽のスズメが可愛らしい。
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 乱雲の中で激しい動きをみせる一頭の龍の姿を描いた1937年の『龍興而到雲』、同じ年の『夜深し』。
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 緑鮮やかな松の樹々と、おおらかな鶴の群れを描いた『瑞祥』の1943年、鶴の文字絵で世間を驚かした『壽』1950年。
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 月の光が齎した変化を描いた『月出咬合』1953年、「米寿大観ここにあり」という気概を感じる『霊峰夏不二』1955年。
 などを観たが、何か目玉の展示作品が少ないような感じで若干物足りなかった。
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 次いで「没後45年 榊原紫峰 知られざる花鳥画家の生涯 国展の仲間たちとともに」というタイトルの大展示室へ。
 この展示室ではパンフによると、足立美術館の 90点に及ぶ紫峰コレクションの中から、初期から晩年までの名品を厳選し、さらに土田麦僊、村上華岳ら、国画創作協会の仲間たちの作品を加えた 40点を展示して、 知られざる花鳥画家の生涯に迫ります、とありました。
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榊原紫峰 明治20年(1887)~ 昭和46年(1971)
 京都に生まれる。京都市立美術工芸学校などで、竹内栖鳳ら京都画壇の重鎮から薫陶を受け、文展などで若くして頭角を現す。
 大正7年には土田麦僊らとともに、自由な個性の発露を目的とした国画創作協会を創設し、意欲作を発表した。
 晩年は画壇から離れ高度な精神性を示した墨画を数多く遺す。生涯にわたり花鳥画を描いた。
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 絵の中に野鳥や昆虫などが描かれている作品が多く、それを探すのもまた一つの楽しみでもありました。
 1939年の『梅花.群禽』はメジロが数羽描かれおり、1926年の『白鷺図』は優雅に飛翔する姿が描かれていますが、西洋絵画の写実性を取り入れた本作は、紫峰の代表作の一つと云われています。
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 その他、紫峰の初期から晩年に至るまでの多くの花鳥画の作品を観ることができました。
 下図左の『青梅』1918年は、第一回国展に出品された紫峰 31歳の代表作で、左面にカケス、右面にスズメが描かれており、右の『鶏頭花』1967年は紫峰80歳の作で、鶏頭の花にバッタが止まり、静かな秋の光景が墨一色で描き出されています
 晩年の紫峰は水墨画に新境地を拓いたとのことです。
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 また、国画創作協会で互いに研鑽を積んだ仲間たちの作品も数は少ないながら展示されていました。
 下左は土田麦僊(1887~1936)の『黄蜀葵』1932年、右は入江波光(1887~1948)の『獅子上尊』1939年の作。
 その他、村上華岳(1888~1939)『秋景』、小野竹喬(1889~1979)『海』などがありました。
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 ここで昼時となり、一階の喫茶室その名も『大観』で昼食を採ることにしました。
 この喫茶室は、大きなガラス窓を通して『池庭』が眺められると云う絶好のロケーションにあり、その窓際の席に座って、水面に映える陽光など景色を賞でながら喫茶室の名物『笹巻きおこわ』を注文しました。
 小ぶりの笹巻三つには、島根和牛、うなぎ、赤貝が載せられており、それぞれを美味しく戴きました。
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 午後からは『新館』へ。2010年に開館四十周年を機にオープン。“ 足立美術館賞受賞作品 ” を中心に、次代を担う日本画家の優秀作をおよそ 200点を収蔵。
 毎年秋には『再興院展』を開催し、宮廻正晴ら日本美術院同人の新作や院展入選作を展示しています。
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       那波多目 功一『爛漫』
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 『現代日本画名品選』 では、平山郁夫の『祇園精舎』1981年や、松村公嗣の『熊野古道』2009年などを観ることができました。
 『 足立美術館賞』作品としては、第21回の藁谷実「永遠の彩り」2015年(下図左)、第10回の西田俊英「観」2014年(下図右)がありました。
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 その他 50 ~ 200号サイズのもので、100 ~ 150点の作品が展示されていましたが、些か疲れもあって足早に観賞し、帰りの時間も迫ったので『陶芸館』の北大路魯山人や河井寛次郎の作品はパスせざるを得ませんでした。
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 10時過ぎから14時まで、見事な庭園と日本画家の作品を数多く見ることができ、足立全康氏の『日本画の美、すなわち「美の感動』に充分に接することができました。
 また、小生を車椅子に乗せて観賞した妻は、さぞかし疲れたことと改めて感謝した次第。
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 帰りのシャトルバスはJRの安来駅へ。駅構内といわず、駅周辺には『安来節』のマスコットや彫像などが多く見られ、思わず笑いを誘われました。
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 普通電車に乗り10分で米子駅へ。ここからリムジンバスで米子鬼太郎空港へ。
 空港のロビーでは、ガラス張りの壁面にその名の鬼太郎などの絵と、天井から吊り下げられたオブジェに眼を引かれました
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 ほぼ満席のフライトは大半が雲の中、気流の状態も悪く、僅かに北アルプス上空で雲が切れた状態でした。
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 かくして、いささか慌ただしい米子・安来紀行を無事に終えることができました。
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 8.40. 弓ケ浜荘 … 米子市観光センター 9.30.(足立美術館送迎バス)→ 10.10. 足立美術館 … 観賞・昼食 …
 14.00.(送迎バス)→ 14.20. 安来駅 14.50.(JR)→ 15.00.米子駅 15.20.(リムジンバス)→
 15.55.米子鬼太郎空港 16.30.(ANA1090便)→ 17.50. 羽田空港着
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【参考資料】
 ・足立美術館 開館35周年記念 『横山大観展』カタログ 平成17年3月23日~4月10日
                            日本橋三越本店新館7階ギャラリー
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 ・没後50年『横山大観』- 新たなる伝説へ カタログ 平成20年1月23日~3月3日 新国立美術館
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【観察した野鳥】 38種
  カイツブリ    カンムリカイツブリ カワウ       ダイサギ      コサギ
  アオサギ      マガン      コブハクチョウ   ツクシガモ     マガモ
  カルガモ      コガモ      ヒドリガモ     オナガガモ     ハシビロガモ
  ホシハジロ     キンクロハジロ  ミコアイサ     ト ビ       キ ジ
  バ ン       オオバン     イソシギ      キジバト      ヒバリ
  ツバメ       ハクセキレイ    セグロセキレイ  ヒヨドリ      イソヒヨドリ
  ツグミ       キクイタダキ    シジュウカラ   カワラヒワ     スズメ
  ムクドリ     ハシボソガラス   ハシブトガラス      
 
 

米子・安来紀行 1

2016-04-22 11:07:23 | 旅行記
平成28年4月11日(月)
 冬型の気圧配置となり、晴れたが北西の風が強く冷たい1日となる。
 久し振りのフライトで米子へ。空路では雲が多かったにもかかわらず、富士山や北アルプスの山々を眺めることができました。
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 米子鬼太郎空港にはほぼ時間通り到着。
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 主目的の『足立美術館』の見学は明日のこととして、リムジンバスで米子駅へ。
 ちょうど昼時とあって、駅構内にあるレストラン『大山』で昼食を採りました。大きな食堂はほぼ満席でした。
 小生はお勧めランチ『隠岐いか定食』。小さな器にご当地名物『割子そば』が付いているのも嬉しい。醤油漬けの隠岐いかが多めにご飯に載っている。
 少々塩っぱかったが味は抜群。朝食が早かったので完食。
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米子市 面積 132.42㎢ , 人口 148千人
 鳥取県の西側、山陰のほぼ中央に位置する米子市。東には「伯耆富士」とも呼ばれる国立公園大山、北に日本海、そして西には汽水湖として日本で2番目の大きさを誇り、ラムサール条約にも登録されている中海という、豊かな自然に囲まれています。
 市の花・ツツジ、市の鳥・コハクチョウ。          【米子市役所HPより】
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 午後は『加茂川・中海遊覧』のため、駅前から市内循環バス “ だんだんバス ” (この地方の方言で「ありがとう」という意味)を利用して10分ほどの『天神橋』で下車。
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 バス停の目の前に旧加茂川遊覧船の発着所がある。ここの桜は既に散っていたが、八重桜がちょうど見頃だった。
 発着所の側に河童の像が幾つかあるが、これはこの加茂川で生まれ育ったと云われている加茂坊で、母・兄・姉とともに賑やかに暮らしていると云う。
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加茂川・中海遊覧
 商家として栄えた米子の下町風情を巡る観光遊覧船。
 白壁土蔵前の天神橋付近を始発点に、旧加茂川を出発、懐かしい下町の景色を楽しみながら、船は中海へと向かいます。  
 ココからは一気に視界が拓け、水平線を望みながらのダイナミックな大航海がスタート。
 心地よい風に吹かれながら、米子城趾や市街を遠望、壮大なロケーションを満喫した後、折り返すという魅力的なコース。
 船頭さんのいなせなガイドにも注目です。           【米子市観光協会HPより】
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 旧加茂川は、米子城の外堀と合流して中海に注いでおり、米子港を結ぶ運路として大正初期まで活用していたという。その右岸には白壁土蔵、荷揚場の名残の石段が昔の面影を残しています。
 14時の出発時間となると、定員一杯の10名の観光客が集まり、それぞれ救命具を着けて出発しました。
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 中海に出るまで幾つかの低い橋を潜りましたが、その中の『京橋』は、米子城から京へと上る初めての橋とのこと。
 京橋を潜った左岸にある内町後藤家の建物は、江戸時代に海運業を営み、藩の米や鉄を運ぶ特権を与えられた回船問屋で、1700年代に建てられた重要文化財になっているという。この付近の川沿いには見頃の八重桜が続いている。
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 河口付近からオオバンが多く見られるようになり、中海の対岸には安来市の山々が見えてくる。
 遊覧船が中海に出ると、途端に北西の冷たい風がまともに吹き付け、折角の眺望も我々を悩ますことになる。
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 中海は鳥取県米子・境港市と島根県松江・安来市にまたがって位置する面積 85㎢ の汽水湖で、淡水・海水の生物が棲息する。冬期にはハクチョウやカモ類が多く飛来する。現在はハクチョウは北へ去り、僅かにキンクロハジロなどが残っている。
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 中海の右手には米子市の工場街が続き、左手は安来市の山々、正面に萱島とその右には周囲が埋め立てられた粟島を眺めながら船は進んで行きます。萱島はかっては料亭があったとのことですが、現在は無人となっており、カワウが棲み付いて林の多くは立枯れが目立っているようです。
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 ここで船はUターン、米子城趾方面に向かいます。その城趾の後方の春霞の中に、日本百名山の伯耆大山(1729m)が見えています。
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 船は旧加茂川河口を過ぎ、左手に花の終わった桜の名所 湊山公園 を見ながら進み、その先 90mの台地にある米子城趾の下を通り過ぎます。
 米子城は五重の天守閣と四重の小天守閣を誇る山陰屈指の名城だったという。
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 船は城跡沿いに流れる加茂川へ入り、岸辺の小径に国内外の作家による彫刻がある彫刻ロードを見ながら進み、米子コンベンションセンターの手前でUターンします。
 再び中海へ出て出発点の旧加茂川に戻る 50分程の冷たい風に吹かれての遊覧でした。
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 その後は今日の目玉となる『米子水鳥公園』へと向かいました。
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米子水鳥公園
 米子水鳥公園がある中海周辺は、国内で確認された野鳥のうちおよそ42%の種類が記録されており、山陰屈指の野鳥の生息地です。
 その東端にある米子水鳥公園は、広さ約 28 haを誇る水鳥のサンクチュアリで、水鳥の生息にとって最も重要な場所のひとつです。
 米子水鳥公園では、冬はカモ類やサギ類・国の天然記念物であるマガン・ヒシクイ・オジロワシなどが毎年観察されています。
 夏は、水鳥の子育て(カイツブリ・カルガモ ・ バン)、オオヨシキリ、ツバメ、たくさんのイトトンボなどが観察できます。
 また、米子水鳥公園は、この希少な環境が市民運動によって守られ、中海の一部としてラムサール条約に登録されたことをうけ、市民と共に自然を守り育てていく施設として運営しています。
  ネイチャーセンター 入館料 : 310円、小・中学生・70歳以上無料     【米子水鳥公園HPより】
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 午後 3時半過ぎに到着、ネイチャーセンター受付で東京から来たことを告げると、観察員の方から現在の様子を説明して頂くことになる。
 傷を負ったマガンが一羽残っていること、ツクシガモが多く見られること、カイツブリが営巣中のことなどをライブ映像で見せて頂く。
 広い観察室には人影もなく、多数のプロミナーが寂しく立ち並んでいる中で、『つばさ池』を中心に観察する。
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 広いつばさ池には数は少ないが種類が多く、ゆっくりと観察を楽しむことができた。なかでも久し振りのツクシガモが多く見られたことが何よりだった。
 観察種は 25種、リストは最終ベージに纏めました。
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 17 時にお世話になった観察員の方に挨拶して、公園から今日の宿、皆生温泉の『弓ケ浜荘』へと向かいました。
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皆生温泉
 皆生温泉の歴史 : 「皆生」という地名は、天正年間 (1573~1592) にこの地にあった「海池」と呼ばれる大きな池に由来します。
 その「海池」が「皆生」になったのは慶応3年(1867)のこと。地元で通俗的に呼ばれて当て字がそのまま名称になったという逸話を持ちます。
 温泉が発見されたのは明治初めの1900年。その昔、皆生海岸はイワシやアジの好漁場として、とても漁業が盛んであったこともあり、最初に発見したのも、浜辺で漁をしていた地元の漁師で、泡が吹き出ているのを偶然にも見つけたそうです。
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 皆生温泉の泉質 : さすが海に湧く湯だけあって、泉質は含土類食塩泉。つまり塩化物泉、「塩の湯」ということがデータでも証明されています。
 塩分濃度が濃いことは、すなわち保温力が高いということ。カラダの芯まで効果的に温め、新陳代謝を活発にする働きが期待できるとも言われています。           【米子市観光協会HPより】
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 弓ケ浜荘を選んだ理由は、たまたまTVの旅番組で鳥取名産の “ 白ネギ ” を使った “ 白ネギづくし” の懐石料理の第一期認定の宿ということでした。
 白ネギは鳥取県下全域で栽培されており、中でも西部地域では昭和初期から弓ケ浜地区の砂畑を中心に栽培が始まった。この白ネギの特徴は、15種類ほどの品種を使い分けて栽培している周年栽培で、一年中美味しい白ネギを食べることができ、西日本では大きい産地の一つとなっている。
 この白ネギ特有の柔らかさと、とろけるような甘味があるからこそ各種料理を美味しく戴けると云う。
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 米子市は特産の白ネギをモチーフにした『ヨネギーズ』をイメージキャラクターとし、農協は『ゲゲゲの鬼太郎』をモデルにしている。
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 それはともかく、部屋に落着いてから一日の疲れを温泉で癒し、部屋食で『白ネギ発見伝』を戴くことにしました。( 一人前白ネギ2Lを約4本使用 )
 ・食前酒 … ねぎ風味
 ・先付け … 酢取りねぎと蟹黄身酢和え、白いかと白ねぎの浸し、白ねぎ豆富・美味出汁餡
 ・スープ … 白ねぎ琥珀スープ
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 ・凌 ぎ … 白ねぎ寿司三昧、昆布〆、バルコサミコ酢、手毬
 ・中 皿 … 鰆とねぎの小麦焼、ねぎチップ、スイートチリソース
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 ・小 鉢 … 昆布絞め鯛ねぎ味噌和え、もみじおろし、割ポン
 ・温 物 … 白ねぎ餅包み、みぞれ出汁
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 ・揚げ物 … 白ねぎ入り明太フライ、白ねぎ春巻揚げ、青葉天麩羅、塩、トマトソース、レモン
 ・止め物 … 牛肉の白ねぎ野菜添え、二杯酢
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 ・止め物と日本酒 … 牛肉の白ねぎ野菜添え、二杯酢・ 清酒『鬼の舌震い』境港産・超辛口
 ・食 事 … 白ねぎ入り焼おにぎりお茶漬け
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 ・デザート … 白ねぎのデザート
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 たっぷりと白ねぎの美味しさを味わった満足の食事でした。
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 9.35. 羽田空港(ANA 383便)→ 11.05. 米子鬼太郎空港 11.25.(バス)→ 11.50. 米子駅 (昼食・レストラン大山)
 13.00. (だんだんバス)→ 13.10. 天神橋 14.00. 加茂川・中海遊覧船 … 15.20.(タクシー)→ 15.35.米子水鳥公園
 (バードウォッチング)… 17.00.(タクシー)→ 17.25. 弓ケ浜荘 泊
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 米子市のイメージキャラクター『ヨネギーズ』
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やっと晴れて !

2016-04-06 18:05:33 | お花見
平成28年4月6日(水)
 先月21日、東京の桜の開花宣言がありましたが、その後の低温と満開になってからはぐずついた天候が続いて、すっきりとしたお花見ができないでいましたが、遅ればせながら今日になってやっと青空が広がり、我が家近くの葛西用水路沿いの桜も散り始めではありましたが、春爛漫の姿になりました。
 先日の日曜までは地元商店街の屋台などもあって、多くのお花見の方がおりましたが、今日は日差しを浴びてのんびりと桜見物をする方々がおられました。
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 我が家の庭の『キバナカタクリ』 も昨年と同じ時期に咲き始めました。
 また、ムスカリ(ユリ科ムスカリ属)、ギリシャ語の『麝香』に由来した名前とのこと。も咲いています。
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