孝子
夜明け
前の 
満月
お月さま 
光輝いていましたね
美しぃ 
私の古里の
大山田村は
さるびの温泉が出来るまで
明かりが 
なかったので
真っ暗な
田んぼに 
はさまれた
道を
月明かりを 
頼りに
家路を
いそいだこと 
思い出します
村の
小学校の講堂に
旅芸人の方や 
浪花節の浪曲師が
よくおいでになられまして
私は
だ～い
すきで 
姪の 
孝子を 
つれて
たびたび
見に行き 
ました
敬老の日に会いに行った
たっちゃんが 
孝子の
お母さんです
まだ
幼稚園か
小学生に
なったばかりの 
孝子は
私の
ひざの
上で 
眠ってしまいました
あつい
夏の夜の
ことで
服は汗で 
びちゃびちゃ
帰り道は
田んぼの中 
真っ暗です
孝子を 
おんぶして
歩くと
こわい
こわぁ～
おばけがでる 
でる～
クスン
孝子が 
なきますと
ひゅるる～ 
火の魂が 
はしります
真剣に 
こわぃ～ 
感じ
信じたく
ないので 
声を
だせません
おぶってる
方が 
ぅしろ
こわぃ～
感じ 
無事
ふたりで
走って
家についた時は
生かしてくださってありがとう 
という
気持ちになりました
ありがとう於良
