母の吉岡俊
2007年
11月23日 
母と
最後のお別れの日でした
お葬式の日の
朝日は 
それはそれは
美しく輝いて
村中の人が
やって来て 
棺を
小さなリヤカー
の
ような 
箱にいれて
お山の
焼き場まで 
延々
綱を
みんなで 
引っ張って
ゆらゆらと
歩いて 
ゆきます
吉岡俊
102年間の 
人生のお祝い
のようでした
三重県
伊賀市
阿波 
この村で
生まれ
この村に
嫁いで 
この村の
土に
かえっていった
みたいに 
娘の私は
感じていました
ひとつの
土地に
人生を捧げて 
人を
愛し
自然を
敬い 
先祖を
思い
子孫を
守る 
母が
亡くなると
村中の
人が
出てきて 
静かに
御詠歌の
合唱が 
始まります
この村の
人達の
声の中に 
感謝の心が
あふれていて
送る人
送られる人 
どちらも
感謝あるのみ
長い人生を
この村で 
ともに過ごす
と
いうことは 
みんな
家族なのですね
改めて
20年そこそこで 
故郷を出た
私は
この村の
人々の 
絆の深さに
感銘致しました
若い頃は
四方
どこを
見渡しても 
山 山 山
山ばかりで
どうしたら
ここから
逃げ出して 
未知の世界へ
いけるかを
考えていた 
私は
この村の
素晴らしさに 
気がつくことが
できませんでした
ありがとうございます 
故郷
この土地で
育って 
ほんとうにしあわせです
ありがとう於良
