昨日は 
敬老の日
夫の車で 
古里伊賀まで
お墓参りに行ってから
施設にいる
私の兄の 
お嫁さんに
会いに行きました
私の母は 
年老いてから
戦争で帰らぬ人となった
兄のお嫁さんと
その子供たちと
孫と
ひ孫と
5世代で 
生活していて
兄の
お嫁さんは
たつ
という名前で 
「 たっちゃん 」 と
呼ばれていました
母と 
たっちゃんは
ともに
吉岡家に 
嫁としてやってきたので
血のつながりの
ない
他人どうし 
ですけど
縁あって
同じ家に
50年以上 
ともに暮らしていました
血のつながりが
あろうが
なかろうとも 
この50年間生活をともにする
ということは
50年
かけないと
得られない域と 
いうものがありますね
夫婦でも
20年30年40年の月日が
たたないと
得られない
それぞれの域というものがあると思うのです
そう
「 俊 と たつ 」 には 
５0年かけた
世界があったのです
二人が
田んぼの
真ん中で 
おおきな
こえで
なにやら
話し合って
いるのが
娘の私でも
言えないようなことを
お互いに
ポンポン言い合っている 
ように聞こえます
よく見ると
二人とも 
笑顔です
いつものこと 
なのでしょうけれど
この時
すごい 
と
思いました
絆が
母は
施設に入っても 
「 たっちゃん！ 」と
想いを寄せていました
やはり
戦争という時代を 
お互いに
乗り越えるのに
できた絆は 
本物です
私は
この
二人が 
「 いたわりあう・支えあう心 」を
深く理解
出来て 
いませんでした
80才の
嫁が
90才の 
母の世話をする
90才の
母が 
80才の
嫁に 
面倒をかける
表面的には
何か
事故が起こってからでは 
おそいのでは
と
おもうのですが
老人
二人が
ささえあって 
いたわりあっている心を
引きさいて
良いものか 
それを
周りから
奪うということは 
できませんでした
最後は
母が心深く
たっちゃんに 
感謝している気持ちに
みずから決断しました
その
たっちゃんに
昨日の敬老の日に
ぉあいして 
ありがとうと言いました
ぎゅーと手を握って
私をみて 
涙を流してくれました
私には
夫の母と
もうひとり 
母がいました
ごめんなさい
生きてて下さって
ありがとう
ありがとう於良
