カレーなる隣人

カレー(華麗)なる隣人。それは日々街の至るところで出会ってしまう、すくうカレースプーンの先に映る人間像

於:富士山五合目

2006年08月28日 | 隣人(カレー)
人間はかくも弱く、そして都合のいい生き物だ。


これから書かせて頂く話はノンフィクションであり、特定の個人に恨みがあるでも誹謗中傷をしたいわけでもないことを予めお断りしておく。
ただ、この渦中の人物となっている隣人K女史を知る方々にとっては「頭を振って納得してもらったり」または「腹を抱えて笑っていただける」かもしれない。
そして、重要なことは、このK女史のご友人である皆様にもしも同様な状況が起こりそうなとき、このケーススタディがひとつの「転ばぬ先の杖」となることを祈っている。


富士山五合目、ここは勝利と敗北、栄光と挫折、元気と疲労、そしてそして晴れと雨、そんな相反するものが混在する特殊な空間だ。

あるグループは到着したばかり、溢れる希望と元気から「富士登山全員達成!頑張るぞー、エイエイオー」と全員で鼻息荒く気勢を上げている。
一方では下山したばかりのバス待ち外人が、ゴロゴロとそこいらじゅうで寝そべり熟睡している。
さっき晴れていたと思えば、今は小雨が舞っている。

そんななか我々のグループは比較的冷静に、レストランの2階で昼食をとっている。

Tさん、MSさん、MZさん、そして俺。

Tさん、MSさんとは同じ同僚だけど、部署の違いもあってTさんと話すのは初めてだ。MZさんに至っては我々3人とは今朝バス停で会うまでは顔も何も知らない他の会社の方だった。
そう、この4人の共通点となる人物がいないのである。

なぜいないのか?

答えは簡単。それは今朝、待ち合わせの新宿バスターミナルで受けたメール「すみません、今起きたところです」。以上である。

たしか前日Kさんから送られてきた富士登山の確認メールには、「皆さん明日は大丈夫ですか?よろしくお願いします」、そして追伸的に最後には「今晩は部署の飲み会ですが、飲み過ぎないようにしたい、注意しなくっちゃ」
みたいな内容であった。

自分で書いているくらいだから気にしているんだろうな、と善意にとったのが我々の間違いだったのか?同じ飲み会に参加していたMSさんも「あれほど言ったのにー」と言っても後の祭りである。そう、人間は弱いのである。

かくして隊長不在という状況で混み合うバス停であたふたしながら(なんと言ってもMZさんはKさんの友人で私達3人とは顔も知らないのだから当たり前である)の出発、そして中央道40キロの渋滞というトラブル続きの中、出発した旅なのであった。

結局Kさんと落ち合えたのは、この昼食(ラーメン+カレーセット1000円)を食べ終えた後、1時間後。

まあすべては結果オーライ、早めに着いた我々は昼食を食べて、少し五合目を散歩して体も馴らせたし・・・

みんな:「ま、とにかく落ち合えてよかったよ」
Kさん:「そうなのー、みんなごめんね。でも私ねー、今朝起きたとき時計を見て、登山は”明日だと”1分くらい真剣で思ったの」というのがKさん談。
人間は直面したくない事実に遭遇すると、かくも自分に都合のいい生き物なのである。。。





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