繁華街。

今日土曜日の午後は、買い物がてら街中に出ていた。

繁華街中心部の大通り、通称「リング」を歩くと、ホームレスや物乞いには数多く出会うし、そのホームレスが寝袋やら襤褸毛布なんかにくるまって路傍で寝ていたりするのも、これまたよく見かける風景なんだけど。
花痴

最近潰れた店の入り口の、ちょっと道路から奥まった所で寝ているホームレスがモゾモゾ動いてるなー、と思ったら、何重にも重なった毛布がちらっとめくれてわかったんだが、中は一人じゃなくて二人だったんだよ。
で、横になったままでひしと抱き合っているんだな。
着衣はまだちゃんとしてたけど、どうやら今まさにコトに及ぼうとしているみたいだった。
二人の前には、しおれた紅いバラの花束が空き瓶に挿してあって・・・

じっと見るのも無粋だから、素知らぬ顔で通り過ぎたけれど、ああいう情景を見たのは流石に初めてだったので、ちょっと驚いた。


でもそうだよなあ、誰だってひとの温もりが必要だもんね・・・
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そう思ったら、なんとなく物悲しいような、その一方でどこかほっとしたような気持ちになったよ。

確かに、襤褸毛布の山に隠れてとはいえ、昼間っぱらから路傍でおっ始めちゃうという事に問題がないとは言わないけど。
でも道行く人々はどうせ、彼らを見るまいとしてるじゃない。
彼らは存在しているけれど存在していないのだ。


こういう言い方には語弊があるのはわかっているけれど、どのみち社会から疎外されているのならばそこで何をしたって勝手、と彼らが思ったとしてもしょうがないんじゃなかろうか。
私達だって、ペットの前でコトに及んだりするじゃない（違）。
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