CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-147「殺人鬼の存在証明」(ロシア)

2024年05月12日 22時07分13秒 | ロシア映画

人は誰でも生き残るために自分を売る

 1991年、何者かに襲われて怪我を負った女性が森の近くで保護された。

 女性の証言によると、彼女に怪我を負わせた犯人の手口は3年前に捕まったはずの連続殺人犯のものと酷似しており、3年前の犯人は誤認逮捕だったことが判明。本当の連続殺人犯は10年以上にわたって残忍な犯行を繰り返し、36人を殺害していた。

 捜査責任者イッサは新たな容疑者アンドレイ・ワリタを追い詰め、尋問をする中で彼こそが真犯人だと確信していく。

 やがて、ワリタの口から驚くべき真実が明かされる。(「作品資料」より)

 

 1980年後半から91年を舞台に、ソビエト連邦で起こった連続殺人の犯人を追う刑事の姿を描いたサイコ・スリラー。

 10年以上にわたり女性を殺害していた犯人を捕まえたはずであったが、新たに被害に遭ったと思われる女性が発見される。

 一命を取り留めた女性の証言から新たな容疑者、ワリタを割り出し追い詰める。

 物語は、91年に捜査責任者であるイッサが彼の住む家でワリタを尋問する姿と、80年後半にイッサが加わってからの捜査の様子が交互に描かれる。

 ワリタは本当に犯人なのか、そしてそれ以前に犯人として挙げられたのが何者なのか、興味深い話であった。

 イッサたちがワリタの家を捜索する際、森の中からそれを見ている姿があり、それが真犯人ではないかと予想される。

 上層部の圧力により、真犯人よりも罪を負う者が必要となった捜査の経緯、そしてワリタへの尋問。

 ワリタの自白でことが終わるのかと思ったが、ワリタの一言で思わぬ疑問が浮かび上がってくる。

 クライマックス、新たな疑問に対する決着と、思いも寄らぬ真実が明らかになる。

 そのクライマックスで幾つかの伏線も回収される。

 惹き込まれるサイコ・スリラーであった。

 ロシア製作の作品だが、エンドロールは英語で表記されていたのが不思議であった。

/5

監督:ラド・クヴァタニア

出演:ニコ・タヴァセ、ダニール・スピヴァコフスキ、ユリヤ・スニギル、エフゲニー・トゥカチュク、アグヤラ・タラーソバ

於:新宿バルト9


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