CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-077「ウトヤ島、7月22日」(ノルウェー)

2019年03月30日 10時52分30秒 | ノルウェー映画
ネコの動画でも観る?
 2011年7月22日、ウトヤ島でノルウェー労働党青年部のサマーキャンプが行われていた。そこでは政治に関心のある数百人の若者たちが思い思いに国の未来について語り合っていた。
 そんな中、首都オスロの政府庁舎前で爆破テロ事件が発生したとのニュースが飛び込んでくる。妹と一緒に参加していた少女カヤも、不安を感じながらもオスロから40キロ離れたウトヤ島とは関係ない出来事と考えていた。
 ところが突然、銃声が鳴り響き、人々がパニックに陥る。カヤも何が起こったのかわからないまま、仲間たちと森へ逃げ込む。
 やがて鳴り止まない銃声に恐怖を覚えながらも、離ればなれとなった妹を必死で捜し始めるカヤだったが。(「allcinema」より)


 2011年7月22日にノルウェーで起こった二つのテロ事件。

 首都オスロの政府庁舎爆破事件。

 そしてウトヤ島で発生した銃乱射事件。

 本作はその銃乱射事件を題材として扱った作品。


 ノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加していたティーンエイジャーたちが標的となり、69人が犠牲となったという事件。

 事件発生から終息までは72分。

 本作もその72分をワンカットで映し出した作品。

 映像は、キャンプに参加していた一人の女性、カヤの視点をメインとして映し出している。

 実際に恐怖を味わった72分間の作品ということで、銃声が響く中での恐怖は計り知れないもの。

 カヤは仲間と共に木の幹に隠れたり、岩場の窪みに隠れたりしながら、妹のエミリエを捜し回る。

 その間、恐怖から逃げ回る少年少女たちの姿、そして犠牲となってしまった者たちの姿が映し出される。

 実際、犯人だと思われる人物が近づいてくるところは緊張する。

 しかしあとは、カヤたちが見せる恐怖の様子だけで、更に犯人が実際どのような行動をしているのかは予想するしかない展開。

 ドキュメンタリーではないが、1カットでのリアル・タイム映像ということ、そしてカヤの視点で追っているということで、P.O.V.のような感覚もある。

 そのためか、途中ちょっと長いかなと思わされるシーンもあったりする。

 果たして、カヤは妹を見つけ出し、逃げ切ることが出来るのか。

 
 この作品では実際の惨状は窺い知れないところもあるが、実際に体験したであろう一人の恐怖を描き出しており、惹き込まれる作品ではあった。

/5

監督:エリック・ポッペ
出演:アンドレア・パーンツェン、エリ・リアノン・ミュラー・オズボーン
   アレクサンデル・ホルメン、ブレーデ・フリスタット、ジェニ・スヴェネヴィク
   ソルヴァイク・コルーエン・ビルケランド、インゲボルグ・エネス
於:新宿バルト9

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