CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-139「追龍」(中国・香港)

2020年08月10日 21時47分32秒 | 中国映画
生死は運命が決め、富は天が決める
 1960年。中国本土から仲間とともに香港にやって来た不法移民のン・サイホウ。貧困に苦しむ中、報酬目当てにマフィア同士の暴動に加わり、英国人の警司によって警察に連行されてしまう。
 そこへ香港警察のリー・ロックが現れ、サイホウを助け保釈する。その後、サイホウは黒社会で頭角を現していき、ある時、窮地に陥っていたロックを助けることに。
 これをきっかけに2人は本格的に手を組み、サイホウは麻薬王へ、一方のロックは警察上層部へと、それぞれのし上がっていくのだったが。(「allcinema」より)


 「xXx トリプルX:再起動」等のドニー・イェンと「グレート・アドベンチャー」等のアンディ・ラウ。
 香港2大スターが共演したクライム・サスペンス。

 ドニー・イェンが演じるのは、中国潮州から仲間たちと共に香港へやって来て、やがて裏社会で頭角を現していく男、ン・サイホウ(ホウ)。

 アンディ・ラウが演じるのは、香港警察でのし上がっていくロック探長。

 てっきり、ロックがホウを追うという展開の話かと思っていたのだが。

 時代は1960年頃。
 英国統治下ということで警察もイギリス人が上層部として君臨している状況であるが、中国人への当たりは厳しい。

 人種差別的な言動などざらであり、理不尽なまでの暴力も行使する。

 そんな中、私腹を肥やすためホウに目を付けたロックは、手を組んで、香港での賭博や売春、麻薬業を一手に束ねていくようになる。

 大金を手にするホウとロックであるが、やがて力を持ちすぎたホウとロックがお互い疑念を持ち始め、対立、対峙していきそうな展開となっていく。

 果たして、二人が行き着く先はどことなるのか。

 1960年の香港の退廃的な感じがよく出ており、空港が街の近くにあり、飛行機が街の上空すれずれを飛ぶというシーンも何度か挿入されている。

 今回のドニー・イェン演じるホウは喧嘩は強いが、武術の達人というわけではないので、アクション・シーンは本当に喧嘩という感じであり、流麗さは皆無。

 隆盛を誇るホウとロックであるが、お約束どおり堕ちていく危機に晒されることとなる。

 果たして、生き残るためお互いが裏切るのか、それとも最後まで手を合わせるのか。

 いわゆる〝香港ノワール〟という範疇に入る作品。
 若干、切なさという点では物足りなかったかなという印象であったが、時代を乗り越えようとした二人の男の行く末が興味深い作品であった。

/5

監督:バリー・ウォン、ジェイソン・クワン
出演:ドニー・イェン、アンディ・ラウ、フィリップ・キョン、ケント・チェン、ユー・カン
   フェリックス・ウォン、フィルフレッド・ラウ、ケント・トン、ミシェル・フー
於:新宿武蔵野館

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