◎やっと目が覚めた
・知らない先生に肩をトントンと叩かれ目を開けると「ここは何処?」
メガネをもらい回りを見ると、どうもICUみたいです。
ベット脇のテレビでは熱海の土砂崩れの映像が流れていて、数日前
からこのニュースで持ち切りとの事、っと言うことは月が替わって
7月になっているので、6月に倒れてから一週間強の間、昏睡状態
だったみたいです。
・身体の周りに管や線と器械が沢山あるので、頭の方から確認すると
鼻と口に酸素のマスク、右腕は血圧と酸素飽和度測定、左腕は点滴
針は一本でも複数の薬剤、胸部には心電図、右足の付け根にも点滴針
左足の先端にも点滴が、そして後で知ったのですが肝臓から胆汁を流す
2本の管、おしっこを流す管、手術後の廃液の管もあったと思う。
また頭の上の方にはモニター等の機器が多数あります。
目は覚めたけど、これって大丈夫なの???
◎寝られないけど頭はギンギン
・目が覚めてから2日間は一睡も出来なかったのですが、頭は冴えわたり
深夜のICU内での出来事もバッチリ記録できました。
・コロナ旋風の中で家族の面会は一切できないのですが、特別にハハ(妻)
だけICUに入らせてもらい会うことが出来てよかったです。
昏睡状態が長かったので、ハハは少しの痴ほうは仕方ないと覚悟していた
みたいです。
・面会をして普通に会話できるので一安心、しかし子(娘)が「お見舞いに
来てくれたんだ」と言ったので、何変な事言ってるの!
子(娘)は子供が小さいので来れないし、昏睡状態で分からないでしょ~
・確かに会えるわけがない?(少しボケたか)
そうだ、昏睡状態の時ベットの下で孫が遊んでいる夢を見たので、子(娘)が
お見舞いに来てくれたと勘違いしたみたいです。
・少し混乱している状況で孫のネオンちゃんから「じいちゃんがんばれ」と
LINEが届いたのでチョット元気が出てきました。ナイスフォロー
・ハハ(妻)は倒れてから毎日病院より電話連絡が受けていましたが、昏睡
状態が続いているので、もうダメだろう~っと遺影の心配をしていたそうです。
チチはカメラを沢山持っていますが自分の写真は全然ないので、考えた末、
少し古いけど姪の結婚式の集合写真を引き伸ばして使用すれば良いと、余裕の
ない中イロイロ考えていたみたいです。
◎一般病棟への不思議な移動
・ICU内で数日過ごし点滴類も少し整理されたので、一般病棟へ移ります。
ベットのままの移動ですが、ICUから出て長くて緩い下り坂の廊下を
ゆっくり降りてから下りエレベータに乗り一般病棟へ移動しました。
ここでおかしなことが・・・移動した廊下の幅が狭くベット一台の通過
がやっとなのと、形状がトンネルのように天井が丸まっているのです。
一般病棟は上の階なのに廊下を降るのは変ですね。
・後に看護師さんや家族に聞いても、そんな廊下は無いとの事でした。
ちゃんと起きていたのに、このような体験をするのは不思議です。
・さあ次は一般病棟で、まさかのリハビリが開始されます。
「つづく」 「その1へ」