Rising斬 the侍銃士

音楽のこと、時代小説、映画を中心にしていくと思います。タイトルは自分のHNの由来になったゲームから

DVD「香港国際警察(NEW POLISE STORY)」

2006-06-12 01:39:17 | 映画

これぞ香港!て感じで且つ泣ける映画だった。
香港映画のヒーロー、ジャッキー・チェンの代表的シリーズの一つ「ポリス・ストーリー」の最新作、「香港国際警察(NEW POLISE STORY)」。
(初回版)http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0007N0YGU/249-9103743-7941154?v=glance&n=561958
(通常版)http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0009PRCHK/249-9103743-7941154?v=glance&n=561958
1~3に出ていたマギー・チャン演じるヒロインとはどうなったかわからないが、ジャッキー演ずるチャンは、警部に出世し、20歳以上は離れていそうな婚約者もいた。しかし、彼が率いる最強のチームは、銀行強盗一味の罠にはまって全員が死んでしまう。失意に沈むチャンだったが、そんな彼に強盗一味逮捕の相棒を買って出る若者が現われ・・・。

犯人グループが自分達のことを「警察に恨みを持つものさ」とか言っていたが、素性がわかってみると、「警察に恨みを持つもの」ってリーダーのジョーだけじゃない?て気がしたんだが。まあジョーを演じるダニエル・ウーはかっこよかったけど。
それと、せっかく強盗もして金も手に入ったんだから、新しい服買えばいいものをずっと同じ服を着て出歩くことはないだろう。お嬢様なのだし。ネットで有名時になっているにもかかわらず犯行当時の服を着て外を歩き回っても市民が全く怪しまないのはあまりにも無警戒じゃないか?
最後にジョーと一騎打ちになる手前で「おまえの仲間はみんな死んだぞ」と説得するが、足撃たれただけの奴も死んじゃったの?ジャッキーが一生懸命「手当てしろ」とか叫んでた奴も?諦めさせる為に敢えて嘘をついたって事かな。
建設的な意見を言うと、柵を軽く飛び越えたり動きがよさそうな1面も具間見せてくれていたし、もう少しチャン警部のチームのみんなが活躍するところを見せて欲しかったかな。そうすればもっと感情移入できたし。途中で「部下のコウ」とか言われても誰のことやらだ。

そんなこんなではあるものの、20本見たかどうかなジャッキー映画の中では1番好きだ。コテンパンにやられて雪辱を果たすのもかつての香港映画の王道。いつのまにか味方が増えるのも「ポリス・ストーリー」得意のパターンだし。それがさっきまでシリアスだったのに突然間抜けな感じで出てくるのがまたよかった。
現代に通用するようにはなっているものの、そういう忘れていない部分があるのが俺にはドツボだ。

そして相棒のニコラス・ツェー演じるシウホンがよかった。
まるでやる気がないチャン警部を動かすのも見事だが、それ以外にもいろいろ無茶をしていて、しかもその裏には彼なりの志がある。
ラストの数分でこの映画自体がシウホンの物語だったことが印象付けられ、チャン警部が頑張って犯人を逮捕した映画から、シウホンが頑張ってチャン警部に犯人逮捕をさせた映画に変貌する。主役のジャッキー中心でもヘビーな映画だし悪役のジョー中心でも空しいが、シウホンを中心にして観るとさわやかな感動映画になる。

ジャッキー映画にもかかわらずさっぱりアクションに振れない感想になってしまったが、個人的には作品としてのレベルの高さを誉めたい映画だった。

ジャッキー主演の映画が出た時に「香港にはほかに役者がいないのか」との批判もあったが、ジャッキーは年齢が感じられる肉体をした堅真面目なおじさんで、むしろまわりの若手がジャッキーを振り回して縦横無尽かつ傍若無人に振舞いとても魅力的だ。
今まではジャッキーと共演した時すごい強そうだったのにその後活躍しているかどうかわからなくなる俳優ばかりだったが、この映画に出た若手にはこれからもっと活躍して欲しい。


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