Rising斬 the侍銃士

音楽のこと、時代小説、映画を中心にしていくと思います。タイトルは自分のHNの由来になったゲームから

映画「精神」

2009-09-25 01:39:51 | 映画

時々手伝っているボランティアのメンバーから偉く勧められていたので、俺が勧めたジョジョも読んでくれたお礼も兼ね、SWは「精神」という映画を見てきました。
「なーんだ、ボランティア嫌がっている割には付き合いいいじゃないですか」と思う人もいるかもしれないが、そういうわけではない。
どうでもいいけどSWって一瞬「スターウォーズ」かと思ってしまいますね。



「精神」という映画は、いわゆる「うつ病」や「統合失調症」という物の患者を取り上げたドキュメンタリーです。
障がいある人たちは政治や制度によって自分の生活への影響が非常に大きい。映画ではそういう面も取り上げています。



でもまあ、はっきり言ってDVD向けですかね。
映画館でじっと見るより家で気兼ねなく、詳しい人の解説付きで見ないと、さっぱりわからないと思う。
それに、あまりにも一部分を浅く取り上げていますね。
「ウワー!」と言って暴れ出す人は全く出てこない。が、そういうのを出すのは結局テレビのドキュメンタリーと同じで、それは監督の意図しているものと違うんだろうなとは拝察されます。
だから映画を見ているとなんとなく、普通の人たち、むしろ正常という人の中にもっとおかしな人いっぱいいるじゃんと言いたくなるほど親しみやすい人たちが、たまたま病気と診断されてしまったがために苦労しなければならないような印象を受けてしまうが、それってこういう世界に関わっている人たちが考えるいわゆる事実とはずいぶんかけ離れている気がします。
重い人を出すのも作りものっぽいし、でもこの映画だと逆に綺麗すぎて嘘くさい。難しいものです。
なんて思いながら見ていたら、その登場した憎めない人の何人かはすでに故人であるのはちょっと衝撃でした。それも意図したものではないのでしょうけれど。



そして、セクハラな手紙を受け取った人がいたんだが、その人は多重人格的な病気で、どうやら自分で書いたものらしい。それは後から教えてもらったが、ちょっとショックでかいです。



それと映画ではインタビューで病気のきっかけも明かしてもらっています。
育児ノイローゼで自分の子供を殺してしまい、それでも責められる人がいたり、
散々ストレスが蓄積された結果破裂したという人の決め手の一言は「足が太い」だったとか、そんなことで、と思うが、考えてみれば周りにいる人が俺だったらそんなことは言わないような気もする。
そんな、関わる人たちがたまたまタイミングが悪かったことがきっかけだったりして、
結局この人たちは今のゆがんだ社会の犠牲者なんだな。という感じでした。
今の世の中、俺自身は何とか生きていけているし、もっと不幸な国だっていっぱいあるが、それでもこの国にだって生きることができなくなっている人がいる。
なんとなく世の中は変わることを必要とされているんじゃないかな、ということを考え、訴えてみたい気にさせてくれます。
いい映画とは言わないがそういういいきっかけになる作品だと思いますね。




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