美鈴の絵画館

美術、観光、育児、歴史、上野公園。

ピカソの「ド・ラ・マールの肖像」(1937)

2008-01-05 | paintings
今日(1月5日)の朝日の夕刊に、ピカソの「ド・ラ・マールの肖像」(1937)。偶然この絵は、娘の持っている『ピカソの絵本 あっちむいてホイッ!』(小学館)に載っていた絵だった。(気づいたのは娘。)
 『あっちむいて~』をあらためて手にとって見ると、この絵の中のピカソの色づかいの斬新さに目が釘付けになり、そして心が躍った。肖像画の中の人物の形も不思議だし奇抜。そして何より、線に囲まれた色たちの組み合わせが、快活だし自由だしエネルギーが満ちている。画家の心の世界の楽しさ、開放感、積極性、歓喜、躍動が伝わってくる感じ。素晴らしい!
 恋人の肖像を描きながら画家が色を躍らせたように、わたしも言葉を躍らせることができないだろうか? 

Hakone Open Air Museum

2007-02-05 | paintings
I visited "Hakone Open Air Museum" (箱根彫刻の森美術館)recently. I enjoyed looking at sculptures displayed on the lawn.
This is my tenth or eleventh visit to the museum, but the works were still impressive and admirable. I appreciated their colors, shapes, size (usually very big). I imagine the sculptors there were highly sensitive and free minded people.

東武美術館の思い出

2006-07-16 | paintings
 池袋の東武美術館によく行っていた。2000年に閉じたこの美術館では、見ごたえのある絵画展が多かった。
 モディリアニ展では画家の独特な肖像画に見入った。
 ルノワール展では、水浴する裸婦たちの像の色づかいや雰囲気にほれぼれと見入った。画家が大雑把に描いた線と精密に描いた線を比べて興味深かった。
 絵画展を見た後じっくり2階(?)のビデオ室で絵画の説明を聞いた。ミュージアムショップでの買い物もワクワクした。
 しかしもうこの美術館は無い。東京には、他にたくさん美術館があるからこの一館が無くなっても絵画は見れる。しかし東武美術館が存在したことでどれだけ藝術作品の味わいを堪能させてもらったか、計り知れない。
 他にも、今の時点では閉館すると思えない美術館も、いつか記憶の中だけの存在に変わるかもしれない。
 美術展を鑑賞することは、時間的にも金銭的にも高価だと思うが、できるだけ美術館が存在する恩恵にあずかっていきたいと思う。

葉祥明美術館

2006-07-06 | paintings
ふと、数週間前まで住んでいた九州のことを思い出す。アパートがあった街並み、行き着けだった店、九州内での旅行のこと。心だけはどこにでも一瞬にして飛ぶことができる。暗澹たる気持ちになるニュースが多く流れる中、今夜は阿蘇の美術館のことを思い出していた。
阿蘇の葉祥明美術館。小さな洋館に、阿蘇の特徴的な風景の絵がいくつも飾られていた。絵画の色彩は明るかった。中岳火口、大観峰、草千里、米塚。それらの雄大な自然の造形の美しさ、豊かさ、それらが存在する不思議さ。また、その中で生きる歓びが表現されていた。
絵画にそえられた画家の言葉も良かった。
この美術館の展示室から、ドアを一枚開けると花々と草の生い茂る、散策用の庭があった。ゆっくり1時間ほどかけて散策した。
どんなに日々が忙しかろうと、耳に入る報道に心が波立とうと、この美術館であの秋の日に画家の色彩を堪能したことを、草むらの間の遊歩道を家族で歩いたときの歓び、ベンチに腰掛けて日の光の下、画家の絵本を読んだことを忘れないでいようと思う。

モネの年表

2006-03-09 | paintings
本日福岡は曇天です。娘と歩きながら街路樹の柳の木を見ていました。ふとモネの「睡蓮」を連想し、なんとなくモネのことを調べてみようと思いました。
以前小学館から「週間美術館」という雑誌が毎週だされていました。それを、ひさびさに開いてみました。下の年表は、モネの歴史です。
モネというと、代表作は「睡蓮」ということになるのでしょうか。池のハスの花と柳、太鼓橋という題材はとてもユニークに感じられます。
その「睡蓮」が描かれたのは、ジベルニーに移住してから16年後のこと。睡蓮の庭園を造成してから6年後のことでした。色々考えさせられます。今日もいい日でありますよう。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

0才 パリに生れる。(1840年)
5才 ル・アーブル(フランス北部の港町)に引っ越す。
16才 画家ブーダン(当時23才)に油絵を描くことを誘われる。
23才 ルノワールに出会う。
25才 官展に初入選。
34才 第一回印象派展に「印象・日の出」を出品。
39才 妻・カミーユ死去。
43才 ジヴェルニーに移住。
52才 モネの絵の購入者だったオシュデの妻アリスと入籍
53才 睡蓮の庭園を作り始める。
59才 ロンドン滞在。「睡蓮」第一作を制作。
71才 二番目の妻アリス死去。
86才 ジヴェルニーで死去。(1926年)