東海地震に対する意識を高めるブログ

東海地震への防災・減災意識を高めるため東海・東南海・神奈川周辺で発生したM3以上の有感地震を眺めるシンプルなブログです。

今月のまとめ - 『南海トラフ地震に関連する情報(定例)』など

2017年12月25日 | 今月のまとめ
             



25日、気象庁から、今月の『 南海トラフ地震に関連する情報(定例) 』(上記表の下段参照)が発表されました。

これは、大規模地震の切迫性が高いと指摘されている南海トラフ周辺の地震活動や地殻変動等の状況について、評価検討会、判定会(*)で定期的に評価した調査結果を取りまとめたものです。

それによると、「現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。
とのことです。

具体的には、最近の南海トラフ周辺の地震・地殻活動について、次のように説明されています。(※抜粋)

1.地震の観測状況
 主な深部低周波地震(微動)として、11月15日から12月5日にかけて奈良県から愛知・長野県境付近において、11月22日から30日頃にかけて四国東部において、プレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)を観測しました。

2.地殻変動の観測状況
 GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。
 また、11月15日から12月5日にかけて、三重県、愛知県、静岡県及び長野県の複数のひずみ観測点及びGNSS観測点でわずかな地殻変動を観測しました。

3.地殻活動の評価
 上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られていません。
 一方、上記の奈良県から愛知・長野県境付近で発生した深部低周波地震(微動)、ひずみ観測点及びGNSS観測点で観測した地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した「短期的ゆっくりすべり」に起因すると推定しています。
 以上のように、現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

この発表の内容について詳しくお知りになりたい方は、
気象庁HP 平成29年12月25日評価検討会・判定会(定例)「南海トラフ地震に関連する情報(定例)について -最近の南海トラフ周辺の地殻活動-」
および同ページ掲載のPDF文書をご覧ください。

(*) 評価検討会、判定会
 第2回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第380回地震防災対策強化地域判定会。
 気象庁は本年11月1日から、東海地震の情報の発表を取りやめ、東海地域を含む南海トラフ全域を対象に巨大地震の可能性を評価する新たな情報の発表を始めました。これとともに新設された「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」は、従来の東海地域を対象とした「地震防災対策強化地域判定会」と一体となって同時開催されることになりました。
 評価検討会および判定会は同じ委員で構成されています。



【関連報道】

◯ NHK - 南海トラフ 大地震発生の可能性「特段の変化は観測なし」 (12/25) 【※抜粋】

『専門家で作る「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」は、気象庁が南海トラフ全域を対象に、巨大地震発生の可能性を評価する新たな情報の運用を先月1日から始めたのを受けて設置されたもので、今回が2回目の会合となります。』

『評価検討会の会長で、東京大学地震研究所の平田直教授は会見で、「今回の『深部低周波地震』とそれに伴うわずかな地殻変動は範囲が広く期間も長かったので、規模は大きいと考えられる。ただ、この現象は過去にも起きているので、特に異常はないと評価した」と述べたうえで、南海トラフの大地震に備え防災対策を講じてほしいと呼びかけました。』







コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。