絵本の森
最初にご紹介する絵本は
『しろいうさぎとくろいうさぎ』
文・絵 ガース・ウィリアムズ
有名な絵本なので、ご存じの方も多いと思います。
私が初めてこの絵本を読んだのは、幼稚園の頃。たぶん4、5歳かな。
ずいぶん昔のことです。
子供の私は、本の内容よりも、絵のうさぎの可愛さに心奪われ、飽きずにいつも眺めていました。
そして、少し大きくなるとお話の内容も十分理解できるようになり、とても好きな絵本となったのです。
<お話> 内容はかなり簡略してあります。
しろいうさぎとくろいうさぎが森に住んでいました。
二匹は毎日仲良く森で遊びました。
ある日、いつものように遊んでいると、くろいうさぎがとても悲しそうな顔をしました。
しろいうさぎはどうしたのか聞きますが、くろいうさぎは考え事をしていたと答えるだけ。
そんなことが何度か続き、気になったしろいうさぎは、何をそんなに考えているのか、くろいうさぎにたずねます。
そしてその答えを聞いたしろいうさぎは、目を丸くしてじっと考えます。
そしてくろいうさぎにこう言いました。
「ねえ、そのこと、もっと一生懸命願ってごらんなさいよ」
くろいうさぎも、目を丸くして一生懸命考えます。
そして心を込めて言いました。
「これから先、いつも、きみと一緒にいられますように」
お話はまだ続きますが、ここまでにしますね。
気になる方は、ぜひ読んでみてください。
私は、これは love story だとおもいます。
とても純粋な love story
しかし、昔、白と黒のうさぎを描いていることから、異人種間結婚であり、人種差別撤廃をこどもに洗脳するものだと、閉架書庫に移された経緯があるそうです。
この本が、目の触れないところに置かれたことを知り驚きましたが、どんな事があっても、良いものは時代を越え、また光をあびるものだと思います。
絵本は、子供だけのものじゃない。
大人も十分楽しめると思います。
絵本なんてという先入観は捨て、大人も子供も同じように楽しんでいただけたらと思います。
同じガース・ウィリアムズの絵で、ラッセル・ホーバン文の
『おやすみなさいフランシス』
という絵本がありますが、これも大好きな絵本です。
また、いつかご紹介したいと思います。
絵本の森
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。