カタールde語る

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ナショナルチームと言うけれど-その1

2007-04-21 05:01:36 | Weblog
4月20日 


ドーハに来てずっと探していたものがある。
バスケットボールクラブだ。
こちらに来て2ヶ月くらいでチームを見つけて電話してみるも、スポーツクラブの会員が結成したというチームで、入る条件がそのスポーツクラブに入会する、というもの。
そのスポーツクラブ、今では無くなってしまったが、その当時は入会金もバカ高く、月の収入条件まであって、その割にはアタシが使いたいような設備も少なく、仕方が無いので断念していた。

その他、フィリピン人のコミュニティでチームがあるという噂を聞くも、やっている場所も遠いし、どうもココに来てフィリピン人に対する評価がガタ落ちになっている今日この頃、そのチームを訪ねてみる気持ちにもなれず。

やっぱ、こんな国でバスケなんて無理なのね・・・・と諦めかけて1年と半年。
とうとう見つけたんである。
しかも女子バスケットボールチーム!!

聞いたその日に早速、練習をしているという体育館に行ってみる。
アジア大会のために作られたまだまだ新しい体育館だ。
女性専用設備らしく、警備員も女性。

入り口でサインをし、女子バスケチームが練習していると聞いてきたのだが、是非入会したので案内して欲しい、と言うと「OK!」と感じよく練習場所に案内してくれた。
大きな体育館のメインコートでは女子ハンドボールチームが練習していた。
バスケットはウォームアップコートで練習していると言う。

覗いて見ると・・・・・なんとコーチがいる。
その他にも練習を見守るアバヤ着用のオバチャン3人。

・・・・・おっとっと。
随分予想に反して立派なチームを見つけてしまったようだぞ。
警備のお姉ちゃんに、「あの人に聞いてみて。」と言われ、コーチらしきオバチャンを教えていただく。

練習を見ているアバヤのオバチャンに「あんた、何者?」と言われ、「バスケがしたくてやって来ました。」と告げると、コーチのオバチャンに大声で声を掛け、なんやらアラビア語で話始めた。

コーチのオバチャンがやってきたので、
ワタシ:「バスケがやりたくてココを紹介されてきたのです」
コーチ:「バスケはやった事あるの?」
ワタシ:「一応・・・・」
コーチ:「アンタ、どこから来た人?」
ワタシ:「日本です。」
コーチ:「じゃ、ちょっと見てみたいから、ウォームアップして」
ワタシ:「今?!このまま?」
コーチ:「なんか不都合?」
ワタシ:「いや・・・・別にいいですけど・・・・」

その時アタシはエクササイズの帰りで運動できる格好ではあったのだが、まさかその場でやれ、と言われるとは。

ワタシ:「ところで、どういうチームなんですか?」
コーチ:「ナショナルチームよ。」
ワタシ:「ふぅ~ん・・・・ナショナルチーム・・・。って、ナショナルチーム?!社会人のクラブチームとかそういうもんではないの?」
コーチ:「そんなチームは無いわよ。」
ワタシ:「ナショナルチームって・・・・国の代表ですよね?アタシ、そんなレベルでは・・・・」
コーチ:「だって、アンタ、バスケやりたいんでしょ?」
ワタシ:「はぁ・・・・そうなんですけどぉ」

解っていただけるであろうか。アタシの胸の内を。
ココまで来て部活バスケ、しかもナショナルチームなんて聞いただけでもマジ練習してそうな所でバスケなんてやりたくないんである。
きゃっきゃと笑いも織り交ぜながら楽しくバスケットできる場所を探していたのに・・・・。
しかし、ここまで来てしまったからには仕方が無い。
しぶしぶウォームアップし、ランニングシュート、ツーメン、ジャンプシュートをやらされる羽目になってしまった。

ランニングシュート、ジャンプシュートでいきなりのダッシュ連続に息はゼーゼー。
貧血寸前だ。
しかし1年半ぶりのバスケットボールの感覚、懐かしくてちょっと嬉しかった。

そんな懐かしさもつかの間。
ツーメンを何往復もやらされ、頭がクラクラして目も寄ってきた時、
コーチのオバチャンは言った。
「わかった。とりあえず次の火曜日4時から練習だから来て。その時また見てみて決めるわ。」

複雑・・・・・。
いっそこれで落としてもらった方が良かったかもしれないと正直、思ってしまった。

体育館を出てからずっとこの先一体どうしたら良いのかと悩む羽目になった。
次に行ってまた試され、恥をかいて笑われて帰るのか、あまりの過酷な練習について行けずに自ら断念する事になるのか・・・・。

今日来た時に既に練習が終わっていたのがマズかった。
チラっとでも練習が見れていれば、次に行く前にばっくれるという事もできたが、海のものとも山のものともわからない今、ここで決断してしまうのもどうかと思ってしまう。
やっと見つけたチームだし。

カタールに来てこんなところで自ら試される事になろうとは・・・・。
とほほほほ・・・・。である。

そして2日後の火曜日、結局アタシはまたこの体育館を訪れる事になる。
この続きは次回。