これから、ここから
扉はいつも開いていたのに――。一体何を怖がっていたのだろう。本当はずっとこの舞台に立ちた...
見上げた空は
広々とあか抜けた大通りよりも、ひとつ中の道をゆっくりと歩きたかった。一方通行で、狭くて...
うさぎの想い
今年は忙しそうねと、新しい年を迎えた朝にうさぎは思う。ええい、なんのその!身が軽いのよ...
瞳に春
ふっと寒さがゆるむと、自然と外へ出たくなるよね。 (行くよ行けるよ、どこまでも)あっちもこっちも。みんな考えることは同じ?わぁゴメンナサイ!ぶつかっちゃった...
眠い街
信号待ち、する横断歩道。前を車が流れる。向こうにはいつものビル、が連なってて、相変わら...
小鳥で始まる物語
あるぼんやりと晴れた日の朝、絵描きは夢を見ました。いつもの駅で電車を待っていたら、一羽...
海に捧げるうた
荒々しかった波と風が少しずつ音楽を奏で始めたトランペット!ドー…ミー…風にかすみながら旋律はやがて海に捧げるうたと...
マイカップ①⋆旅をする
近頃、マグカップを持ってカフェに行く。いくつかある中で、猫のマグカップと出かけるのが好...
マイカップ②⋆じぶん空間
マグカップの中で、 金魚がひとり、やすんでいる。金魚のマイカップ。ちょうどいいのは広さ...
雲破る
龍を描きたい。でもどんな姿をしているのだろう。時間だけが過ぎる。年も暮れが近づいたある...