僕の細道

病気

カメラファインダーの目線で、旅を続ける“べんちゃん”のエッセー集です。

寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
流行りものにうとい私は、結局風邪もひけませんでした。

でもなんで“ひく”という表現でしょうかねえ。だれか教えてください。
けど、こんな私でも不治の病を持っています。

これを説明するには、生い立ちを語らなければなりません。
尊敬する偉大な両親は、私たち3人の子供のために持ち家を2軒も建ててくれました。
さらに輪をかけてピアノと冷房機をつけたおかげで、ほしいものが買えませんでした。

下着のシャツは姉のお下がりで、クラスの女の子にいじめに遭い、左用野球グローブが買えず、友人のグローブを逆にはめました。
おかあちゃんほしいよう!当時とてもかわいかった私が訴えたにもかかわらず、頭から生えるつのを見てあきらめる毎日。

恐かった。

これがPDSD(心的外傷後ストレス傷害)となったのでした。やがてバイクに跨り、うさを晴らして過ごしていました。

ワルですねえ。

とりあえず3台乗って落ちつきましたが、ここ3年位、再び発作が大人の私を襲うのです。

カメラ屋で中学生のとき、欲しくて欲しくてたまらなかった高級1眼レフカメラを見たときに。カメラにとどまらず、レンズも発作的な値段でした。もう我慢しなくてもいい。

手に入れる度、感動で手が震え発作が収まるのでした。
子供の頃の心の傷は、そうして癒すしか方法がないのです。

その特効薬を探しに、カメラ屋、ネットオークション、時には海外へ行くのです。
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