西村デザイン

福井のメガネ

越前和紙で眼鏡枠開発

2010-10-22 15:05:58 | めがねニュース

越前和紙で眼鏡枠開発
越前和紙で眼鏡枠開発
 福井県鯖江市二丁掛町の田中政弘さん(35)=会社員=が、フレームに越前和紙を用いた眼鏡「眼具(がんぐ)」を開発した。 強度や耐水性を高めるため、越前漆器の表面加工技術も応用。 今後、販路を開拓していく予定で「眼鏡、和紙、漆器それぞれの産業が活性化するきっかけになれば」と期待を込めている。

 厚さ0・7ミリ、幅1~2ミリのチタン材をフレームの芯(しん)にして、厚さ1・2ミリのパルプ紙を張り合わせヤスリなどで成形。 その上に越前和紙を張り、透明やカラーのウレタン加工を施した。

 眼鏡製造業に携わっていた田中さんは「眼鏡とほかの業種が連携した製品が作れないか」と、3年前に製作に着手。 眼鏡技術者の吉田裕一さん(55)=越前市北府2丁目=の助言を得ながら、試行錯誤を重ねた。

 沢田佐治兵衛漆器店=鯖江市河和田町=の澤田茂男社長(46)の協力でウレタン加工を施し、和紙の質感を残しながら耐水性や強度を持たせることに成功。 サンプル品3点を完成させた。

 魅力は「紙の数だけデザインがある」こと。 フレーム全体を和紙の図柄にしたり、写真や絵を印刷した紙を使うこともできる。 製作時にパルプ紙の厚さを変えれば、好みのフレームの太さにできる。複数のテンプル(耳掛け)のデザインを楽しめるよう、簡単に交換できるタイプも用意した。

 今後は「インターネットなど各メディアでの情報発信や、眼鏡業者への売り込みで広めていきたい」としている。 価格は7~8万円を予定。 問い合わせは田中さん=?090(6814)7874。

(福井新聞) http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news0/24346_3.html