和貴の『 以 和 為 貴 』

「盛り土問題」に論点すりかえ 都議会で市場長が謝罪

市場長、都議会に謝罪 豊洲盛り土問題
(2016/9/27 日本経済新聞より)

東京都議会で27日、経済・港湾委員会が開かれ、豊洲市場(東京・江東)で土壌汚染対策の盛り土が行われていなかった問題について、卸売市場を管轄する岸本良一・中央卸売市場長が議会側に正式に謝罪した。


ただ都側が資料として示したのは、既に公表されている建物の地下空間内にたまった水の水質調査結果や、簡単な経緯の説明のみ。委員側は「全く説明になっていない。議会に対する態度があまりにも不誠実だ」と反発し、さらなる資料の提出を求める一幕もあった。


委員会の冒頭、岸本市場長は「食の安全・安心への不安を抱かせ、都政全体への信頼を著しく損ねたことを心からおわびする」と深々と頭を下げた。


担当幹部がこれまで都議会に「敷地全体にわたり、きれいな土で盛り土を行う」などと答弁してきたことについては「様々な場面で説明が事実と異なっていた」と陳謝。「早期の原因解明に向け全力で取り組む」と強調した。


委員会後、共産党都議団は記者会見で、元知事の石原慎太郎氏や元副知事の浜渦武生氏、歴代市場長ら12人を、経済・港湾委に参考人招致として呼ぶよう求めていることを明らかにした。地方自治法に基づき、強い調査権限を持つ「百条委員会」の設置も提案するという。




豊洲「盛り土」問題 都議会で市場長が謝罪
(日本テレビより)


小池知事就任後、初の都議会が28日から始まるのを前に、都議会の経済港湾委員会で27日、豊洲市場の問題について都の市場長が謝罪した。

中央卸売市場・岸本良一市場長「市場関係者・都民・都議会の皆様方に食の安全・安心への不安を抱かせ、都政全体に対する信頼を著しく損ねたことに対しまして心よりおわび申し上げます」

岸本市場長は委員会で、豊洲市場の一部で「盛り土」をしていなかったことについて謝罪し、「意識改革や組織内の連携の見直しなど信頼の回復に取り組む」と述べた。これに対し、島崎委員長は「正確な情報を速やかに求めたい」などと述べた。

一方、委員会の理事会では、共産党都議団が石原元都知事や当時の副知事、市場長など12人の参考人招致を求める提案を行っていて、今後、各会派で検討することになっている。




〔 所 感 〕

「盛り土問題」、完全に論点がすり替えられた感じをおぼえる。そもそも土壌汚染された土地に、市場移転の決断を下したことにおいては、都議側も深く関与していたわけであり、論点をすり替えることでこの者たちの責任逃れといえよう。

こうした悪しき体質を改正・改善されなければ、今後もおなじようなことが繰り返されることになるだろう。

そして、ことあるごとに共産党が訴える「百条委員会の設置」なるものは、いわばリンチに等しく、敗戦直後の東京裁判の様相をうかがうことができるので、是非とも撤回してほしいものである。


■豊洲市場移転に関する過去ブログ
東京都中央卸売市場 豊洲移転について
石原慎太郎氏、豊洲市場盛り土問題について文書で謝罪



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コメント一覧

ゆぅすけです。
尊徳さん、こんばんは!
http://blog.goo.ne.jp/yusuke1012/e/fc2bf1121255cbc3c68977eee7147f7d
まさに、「食の安全」と「土壌汚染」の問題というのは分けて考えなくてはなりませんね。

東京湾岸というのは、高度経済発展時においてその土壌の汚染度は凄まじいものだったでしょうから、そこに「食の安全」を確保するという考え方は、根本として間違っていると考えています。

当時の東京湾岸における土壌汚染があればこそ、われわれ日本人は、豊かな暮らしを謳歌できているのでしょう。そうした意味においては、古くから東京湾近辺に暮らす方々に対しては、感謝と反省の気持ちでいっぱいであります。

そして、わたしがこの問題の中で特に訴えていきたいのは、都心と地方との役割であります。

なんでもかんでも都心で賄おうとするのではなく、地方を生かした政策というものも、深く考えなくてはならないと思います。

関東には古くから漁業で栄えた町もありましょうし、農業で栄えた町も多く存在しますよね。

都心と地方との連携、そして相互扶助の関係の中で、今回の豊洲移転問題を深く考えていこうと思っております。

『いずれにしろ、この豊洲問題でもそうですが「誰が正しいか」ではなく、「何が正しいか」をしっかりと問い解決の道を探ってもらいたいと思います。』

本当に仰られるとおりでありまして、深くこころに刻んでおきたいと思います。

いつも有難うございます。

PS、尊徳さんも体調の方は如何でありますか?あまり無理なさらず、またいつでも大阪へ遊びにいらしてくださいな!女房とともにお待ちしております!!
尊徳
ゆぅすけさん、こんばんは
ご無沙汰しております。
秋の夜長、いかがお過ごしでしょうか?
さて、この豊洲における「土壌汚染」と「食の安全」の問題、僕も仕事柄、「土壌汚染」には敏感になっておりますので分けて考えるべきかと思います。

まずは、「土壌汚染」で問題の一つに上がる「ベンゼン」ですが、豊洲の建物内より排ガスに晒されている築地の方が数値は高くなっています。
他、都心部で土を採取したらおそらくですが、排ガスの影響で豊洲より高いベンゼン値が出るだろうと予測します。
もちろん「土壌汚染」はベンゼンだけではないので一概には言えませんが、豊洲の数値だけを見ていかにも土壌が汚染されているという報道はいかがなものかと感じております。

続いて、「食の安全」ですが、これも豊洲の地下水と関係がありそうですが、東京の水道水は地下水を利用しているわけではありません。 汚染された地下水が海に流れて・・・というなら食の安全に関わることでしょうが、それならば豊洲に東京ガスの工場があった当時からの問題ですから、(しかも現在は地下水管理システムが構築されている)移転における問題ではないと思います。
衛生面で「食の安全」を考えるならば、築地の方がかなりヤバいと思いますよ。
個人的には築地は好きなのでよく行きますが

いずれにしろ、この豊洲問題でもそうですが「誰が正しいか」ではなく、「何が正しいか」をしっかりと問い解決の道を探ってもらいたいと思います。

最後に「食の安全」を考えるならば、アメリカのモンサント社が何をしているかを調べてみられても良いでしょう。 豊洲なんて目じゃない事実がわかりますよ。
それこそ、食べ放題なんて食べられません(笑)
ゆぅすけです。
しゃちくんさん、おはようございます。
http://blog.goo.ne.jp/yusuke1012/e/fc2bf1121255cbc3c68977eee7147f7d
たしかに妥協せざるを得ない事柄はたくさんありましょう。

しかしながら、都民や国民の「食の安全」を考えたならば、妥協では済まされないこともあるはずだとわたしは考えています。

有難うございました。
しゃちくん
そもそも
http://blog.goo.ne.jp/syastikun7noraneko
野党各党は築地移転と2020東京五輪に反対してましたので、これらの議論は時間を逆行させるだけのこと。

土壌汚染があろうが都内で一団のまとまった土地を確保するには妥協が必要だと私は考えます。

湾岸エリアはすべてごみを埋め立てて出来上がった土地ですからね。

こんな一都民としての考えもあるのですが…
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