和貴の『 以 和 為 貴 』

論語:65日目 一を聞いて以て十を知る


一を聞いて以て十を知る


「子、子貢(しこう)に謂いて曰(のたま)わく、女(なんじ)と回(かい)と孰(いず)れか愈(まさ)れる。対(こた)えて曰(い)わく、賜(し)や何ぞ敢(あえ)て回を望まん。回や一を聞いて以て十を知る。賜や一を聞いて以て二を知る。」

「子曰(のたま)わく、如(し)かざるなり。吾と女と如かざるなり。」


■その意味は?

孔子(先生)が子貢に話しかけられた。
『お前と顔回とどちらが勝れていると思うか。』

子貢が答えた。
『私はどうして回と肩を並べることができましょうか。回は一を聞いて十〔全体〕を知りますが、私は一を聞いてせいぜい二を知る程度でございます。』

孔子(先生)が言われた。
『回には及ばないね。実は私もお前と同じように、及ばないと思っているよ。』

(「論語」一日一言より)

   


■感想

則ち、人間にはそれぞれ生まれ持った才能・才格がある。これはどうしようもないことであろう。しかし、それを妬むこともなく、ただただ地道に精進に励んでいる人もまた、優れた人物と言えよう。


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