真の動物福祉牧場を目指して

ヴェラ(イブ)の生涯

 イブのモデルとするヴェラは、アメリカ文学最大の問題作「ネイティブ・サン」ではまだ幼女で、冒頭の大鼠を兄ビッガーが退治するシーンで泣き叫ぶだけの存在でした。

 その後、兄ビッガー(20歳)の裁判を傍聴しても恐らく何も理解できなかったかと思い、それでも少し上の兄バディに裁判が与えた影響は感じ取れたと思います。

 そのバディは成人してからベトナム戦争に徴兵され、そこでの苦闘をヴェラに手紙で伝えます。
 彼からの手紙は軍隊を脱走してからも届き、そこでは沖縄の人々との心温まる反戦の連帯が語られます。

 バディは沖縄の女性を米兵による暴行から守る闘いを行い、数十人もの女性達を身を挺して守り抜きます。
 そうして彼は「Love & Peace の聖者アダム」と成って戦争から戻り、アメリカでヒッピー達から祭り上げられます。

 ベトナム戦争が終わってもアメリカは南米や中東、東欧やアフリカなどで戦争し続け、それは軍需産業に依存して戦争中毒に罹っているかの様でした。
 そのタメ反戦運動はずっと続けられ、ヴェラも兄と一緒にヒッピー運動に加わって、兄アダムに因んで名をイブと改めます。

 以前に、イブはアダムと同じく10人の子供を育てたとしましたが、これはヒッピー-ムーブメントに参加していれば自然な成り行きでした。
 女性の場合10人の子供を産むのはほぼ限界ですが、男性の場合はギネスで888人の子供を産ませた記録があります。

 なのでアダムは身を謹んだ方と言え、沖縄で守った女性達から「熱いお礼」を受けた彼は、その道の聖者と言える男と成ります。
 
 イブもその道を追究し、10人の男を選んでそれぞれの子を宿します。
 ヒッピー-コミューンでは子育ては共同で行うので母親の負担は軽減され、10人の夫を持つコトで経済的にも恵まれました。

 こうしたフリー-セックスの社会は、一般のずっと同じ相手に縛られる社会からは邪道視されますが、どちらが自然かと問えばフリーな方かと思います。 
 それは性の欲求に合致するモノで、その欲求が充たされないと人は暴力的になるともされます。
 戦争ではこの欲求の暴走がよく見られるので、「Love & Peace」は追究する価値のあるテーマでしょう。

 話を「イブの生涯」に戻しますと、彼女は多くの夫と子と孫に囲まれて幸せな老後を送ります。
 中でもチベット難民の夫とは最期まで交流があり、彼との間の孫ローラは特にお気に入りでした。

 アダムとイブは「銀河鉄道」で天界へと旅立ちますが、遠く離れても多くの子孫達と心はつながり、天の川の進化した星から子等を見守る存在になります。
 
 
 

 
 
 
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