真の動物福祉牧場を目指して

秀祥の師匠

 秀祥(シューシャン)は研究者の両親の背中を見て育ったので、勉強熱心な子供になります。
 
 英語の格言で「真の学生は師匠を求め、真の師匠は学生であり続ける」というのがありますが、秀祥も生涯そんな学生であり続けました。
  
 それは彼女が10才の時に巡り合った、最初の師匠である法王-行善(シンシャン)の影響が大きかったともします。
 
 行善も10才の時に孤児となって、五台山(華北の仏教聖地)の日本山妙法寺に預けられ行雄(ぎょうゆう)師に弟子入りしました。
 彼は姉の鈴々(りんりん)の影響で日本語が少し話せて、行雄師の通訳を務めるうちにマスターしました。

 秀祥は行善から積極的に日本語を学び、外の世界への興味を育みます。
 当時(60年代)のチベットは交通の便が悪くて、テレビやインターネットも無い時代なので、一般の人々は商隊がもたらす情報で僅かに外の世界を知るのみでした。

 それに比べると、行善は遥かに広い世界の知識を持っており、それは行雄師(実在した日本山僧がモデル)が大正デモクラシーの頃に学んだ知識ですが、当時それは東洋一のリテラシーでした。

 秀祥は毎日ずっと行善に付き従って学び、その太鼓を打って歩きながらのお祈り(平和行進)や、病気の人の気を善い方向に導く外気功の施術も学びます。
 
 行善はこの技法を少林寺で学びましたが、その才能で他を圧倒しました。
 それは彼がとても大きな苦しみと悲しみを経験して来たからで、「共感の技法」である外気功の神髄を得るには、キリストの様な受難が求められます。

 今回の物語ではその役を、「遊女の神」徳流川(ドゥルーガ)に担って貰おうかと考えましたが、やはり主役は「教育の女神」のトゥルクで、いきなり転生する所からの登場になりましたが彼女に担って貰います。

 その為には秀祥に大きな受難を積んで貰う必要があり、それをバルドゥの追体験として描いて行きます。

 
 
 
 
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