
RX79 BD1 ブルーディスティニー1号機
<機体解説>
本機体は、1年戦争末期。ジオン公国のニュータイプ研究機関である、フラナガン機関にて、クルスト=モーゼス博士によって開発された新型モビルスーツOSシステムである「EXAM(エグザム)システム」を搭載させた、試作型モビルスーツである。
その大きな特徴であるEXAMシステムだが。
ニュータイプの驚異的な戦闘能力に目を付けたクルスト博士が、モビルスーツに擬似的にニュータイプと同じ動きをさせるオペレーションシステム(OS)として、このEXAMシステムを開発した。その大きな特徴は、機体性能を限界まで引き出すシステムであり、通常不可能な動きや戦闘を可能にするシステムである。
これはクルスト博士本人のみしか開発に関わっていないため、本人でないとシステムの構築はおろか、エミュレーターの作成も不可能だったと言われる。
ちなみにEXAMの語源は英語の「examine」=「裁く」からきている。
表向きEXAMシステムは先述のようなOSだが、その裏側にはクルスト博士の妄執とも言うべき恐るべき側面があった。
このシステムの作られた真の目的は、ニュータイプの戦闘能力の高さに恐怖し、いつかはニュータイプがオールドタイプである自分たちを皆殺しにするという異常な強迫観念に駆られたクルスト博士が、ニュータイプに対抗し殲滅させるために作り出したシステム。
つまり、ニュータイプを「裁く」。これがEXAMの本当の姿である。
EXAMは、交戦機にニュータイプが搭乗していると判断するとその真価を発揮する。圧倒的な反応速度・戦闘プログラムを見せ、単機で複数の敵機を殲滅することが可能である。しかし、そのためにシステムに耐えうるには、元となる機体に高いスペックが要求された。
クルスト博士はジオンにてこのシステムの実用化に向けて、既に「MS-08TX[EXAM]イフリート改」とその専属パイロットである「ニムバス・シュターゼン」大尉と共に実用テストを開始していた。
圧倒的な性能を見せ付けるもリミッターをかけなければ機体の冷却等が追いつかず、100パーセントの能力を出せるとは言いがたかった。
当時のジオンのモビルスーツにはこのシステムに耐えうるほどのモビルスーツがなく、クルスト博士はEXAMのデータを手土産に連邦に亡命。今度は連邦側でEXAMの開発をしていくこととなる。
クルスト博士にしてみれば、EXAMでニュータイプを滅ぼすことが第一義であったが故、連邦だろうとジオンだろうとEXAMに耐えうる機体をもつのであればどちらでも構わなかったのだろう。
連邦にて、RGM-79(G)陸戦型ジムにEXAMを搭載しテストを開始するものの、やはり機体スペックが追いつかずに頓挫。そこで次はEXAMを搭載した陸戦型ジムの頭部を、機体スペックで陸戦型ジムにに勝るRX-79(G)陸戦型ガンダムに移植しするがそれでもまだ求めるスペックには足りず、ジェネレーター出力の強化や武装の強化。それに各関節にマグネットコーティングを施し、機体の追従性を上げることでようやく一つの完成を見ることとなる。機体カラーもクルスト博士の意向により「蒼」に塗られ、ここに「RX-79 BD-1 ブルーディスティニー1号機」が完成することになる。
だが、その実用には大きな問題があった。
まずEXAMを起動させその能力を遺憾なく機体が発揮できたとしても、操縦するパイロットがそのあまりの人間離れした動きに体が追いつかず、再起不能あるいは最悪死亡してしまうケースが多々起きたことだ。
加えて、EXAMシステムそのものにも、相手がニュータイプであった場合のみ発動するはずのEXAMが、戦場では周囲で当たり前に持っている相手の殺気や恐怖心にも反応し、殲滅を開始し、あたかも「暴走」したような殺戮を繰り返す危険性を孕んでもいた。
そのため、パイロットとなる人間には強靭な精神力・肉体そして高い操縦技術が求められるが、なかなかそのような資質を持っているパイロットはおらず。テストを請け負ったパイロットはほぼ再起不能になったためいつしかこの機体を、その圧倒的な機体性能の高さの意味も込めて「蒼い死神」と呼ばれるようになっていく。
その専属パイロットを勤めることになるのが、地球連邦軍、第11独立機械化混成部隊所属の「ユウ=カジマ」少尉(後に中尉)である。
彼の所属していた部隊は新型モビルスーツの試験運用を目的にした部隊で、同部隊のフィリップ・ヒューズ少尉とサマナ・フュリス准尉と共に新型モビルスーツ(ジム・コマンド)のテスト運用中に、同じくテスト運用中で、中のパイロットが制御不能になり暴走したブルーディスティニー1号機(以下、BD1と略す)と交戦し、ニュータイプでないにもかかわらず、且つ機体性能の大幅に劣るジムコマンドでBD1を退けた。
その戦闘を見たクルスト博士は、ユウ少尉にBD1の専属パイロットを依頼。
クルスト博士に機体の整備を任されている地球連邦軍技術仕官の「アルフ・カムラ」はEXAMにリミッターをかけることで暴走を抑えるようにデチューンし、
以後、BD1はモルモット隊に配備され各地でテストおよび実戦を繰り返すことになる。
ユウ少尉の操縦技術の高さと相まってBD1は鬼神のごとき戦果を上げるも、同じくEXAMを搭載するイフリート改と遭遇。お互いのEXAMが互いの機体をニュータイプの機体であるという判断し壮絶な戦闘を展開。
結果、BD1はEXAMを積んだ頭部を破壊され沈黙。イフリートも大破するという相打ちに近い形で戦いは終わる。
しかし、EXAMを巡るユウ少尉とイフリート改のパイロットであるニムバスの戦いが終わったわけではなかった・・・・・・
武装は、基本的には陸戦型ガンダムに準拠する。
固定装備にビームサーベルを脚部に装備。胸部の60mmバルカンは陸戦型ガンダムでは1門だったが2門に変更。その代わりにマルチプルランチャーは排除された。
さらに腹部にミノフスキー粒子下でも安定した命中が可能な優先制御式ミサイルを2門装備している。
その他に携行武装は、100mmマシンガンに陸戦型ガンダム等と同じ小型シールドを装備。しかしながら陸戦型ガンダムをベースにしているので理屈の上では同じ武装も装備可能であると考えられる。
<プラモ解説>
この機体、初出展が私が高校時代にやったセガサターンのゲーム。
「機動戦士ガンダム外伝 戦慄のブルー」というゲームなんですが。
あれから10年経って、よもやキット化されるとは・・・
涙で前が見えませんwww
最初は敵で出てくるのですが、それがまた鬼のように強くて。
倒せなくて、コントローラー放り投げてヤキモキした思い出がありますww
キットの出来はかなり優秀。小型の1/144ながらかなり細かいところまで手が行き届いている感じ。稼動範囲も広く申し分なし。
頭部のカメラアイ部分はクリアーパーツ成型。
シールを貼ることで通常の緑色。暴走状態の赤色をチョイスできます。
が、それだと折角の内部メカのディディールが見えなくなってしまうので、できればこの部分は塗装で行きたいところ。ガンダムマーカーでチョチョっと塗るだけで見栄えがグッと上がります。その際内部メカはメタリックで縫ってあげるとクリアーパーツ越しでも内部メカが目立ちリアル感が増します。
上半身の可動が広い反面、若干下半身。特に足首周りの可動が狭いかな、という感じもしますが許容範囲内!
全体のフォルムですが。若干線が細いかな、と。
もう少しマッシブかつゴツゴツしたラインでもよかったのかもしれませんがここは個人の好みにもよるでしょう。
色分けは少し物足りませんが1/144では仕方なしでしょうか。
成型色のままの青だと、若干イメージよりも明るいかなぁと言う感じなんで、こだわりあるなら塗装は必須。ちなみに私は時間がなかなかないので出来そうにないです。
今度は1/100で出たら・・・・いいなぁwwwwwwwww
ってかMGの陸戦型ガンダムと陸戦型ジムでセミスクラッチもありかなw