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yuki

消費生活アドバイザーの目

マッカーサーが発禁にした本「アメリカの鏡・日本」

2005-07-12 21:00:29 | Book
アメリカの鏡・日本は、ヘレン・ミアーズが1948年にアメリカで出版した、明治維新から第二次世界大戦で日本が敗戦するまでが書かれた日本近代史です。

編集制作を手がけた白子英城さんは、勝者アメリカがコントロールした近世日本の歴史感に疑問をもって、埋もれた真実を探り、ミアーズの著書に巡り会いました。

本業の傍ら、自らの疑問をそのままにせず、調べて納得したことはリスクを負って出版まで持って行く、本に書かれたことやテレビのニュースなどの二次・三次情報に踊らされがちな私たちに、一次情報(自分の目や足を使って確かめる、原典にあたって確認する等々)の大切さを教えてくれます。

サンケイ新聞の書評-”アメリカの鏡・日本”日本の国の生きざまを学ぶ-では、栫井千春さんが「日本人は客観的な歴史を知らない。だから外国から批判されても相手の間違いを指摘して反論することができない。誤解しないでほしいが、この本は日本がすべて正しいと言ってはいない。いいところ悪いところが、この本ではグローバルな視点で書かれている。これから世界に出ていく若い人に、日本の国の生きざまを知ってほしい」と紹介しています。


マリリン・モンローは永遠の母性! マリア様と同じ?

2005-07-07 21:42:42 | Book
黒川伊保子さんの20年にわたる言葉の感性研究から生まれた「女たちはなぜ”口コミ”の魔力にハマるのか」によると、

マリリン・モンローは氏名のどちらもが「M音」で始まるユニークな名前で、乳児期にお母さんのおっぱいを吸うときに無意識に「Mg、Mg」と発している無音子音が二つも重なるために永遠の母性を感じるそうです。

彼女の本名「ノーマ・ジーン」では、世の男性を魅了することはできなかったのでは・・と書かれています。

これ以外にも男の会議、女の会議など音が持つ印象は、社会生活に結構役に立つな!と思う情報が満載されています。


同じような研究では、音相システム研究所所長、木通隆行氏の「音相理論」があり、対話やメールから、対話相手の感情(気分/情緒)を汲み上げ、言葉が持つ意味だけでは伝えられない「表情」および「情緒」を体系的に捉えるとともに、言葉が持つイメージの数量化して、ネーミング等に役立てているそうです。

音感が伴侶とより良い関係を保つために必須の知識だったと気が付いても遅い年代ではありますが、勉強になりました。

信念とは100%信じること

2005-06-30 06:14:27 | Book
映画で学ぶ!心を揺さぶるコーチング」(鈴木義幸著)は、映画のセリフが人の心に与える影響をコーチングのプロが解説しています。

タイトルは、「アポロ13号」で管制センターのリーダー、エド・ハリスが(大統領から)「どれくらいの確率で助かるのか?」との問い合わせに「生還させるんだ!」と言い切る場面です。
リーダーは、ゴールの達成に対して強い信念を持つ必要があり、リーダーがその達成を信じるからこそメンバーも同じように信じることができる。

以心伝心、そこまで言わなくても分かってくれるはず・・と何となく分かり合えていると思いこんでいる私たちに、言葉や話し方がコミュニケーションにいかに大切かを考えさせてくれます。

見たことのある映画をもう一度見てみたいと思わせる一冊です。

行列のできるお店が美味しい訳は?

2005-06-28 22:02:57 | Book
心理学を活かしながら渋谷でネット系ビジネスを営む白石崇さんの「LoveとLikeを見分ける方法 」によると、入会条件を厳しくした被験者は、簡単な入会条件の被験者より、得られた事柄に対する評価が上がるそうです。

学問的には、「認知的不協和」と言うそうで、長い間行列をして待っ多のだから美味しくないわけがない!と言う意識が働いているのかも・・

心理学をマーケティングや日常生活に活かしたお話しが沢山あって楽しめます。

白石さんのコラムは、ホームページ「心理学ショートショート」でもご覧になれます。

会社を経営しながら、大学院で心理学を学び、ネットで情報を発信し続ける!
大変なエネルギーの持ち主ですね!

一目惚れも 化学反応!?

2005-06-26 22:04:16 | Book
名古屋大学の鍋島俊隆教授が書かれた「脳と心に効く薬を創る」(岩波科学ライブラリー)は、化学物質(クスリ)が脳(心)の働きにどのように働いているかをわかりやすく解説しています。

劇的な出会い”一目惚れも”脳の中でドバミンが放出された結果で化学反応と思うと味気ありませんが、地道な実験の積み重ねでアルツハイマー病の治療薬の開発も着実に進んでいるようで、高齢化社会に向けて期待が持てます。

本の中で、催奇形性があり発売中止となった睡眠薬サリドマイドが白血病に効果があることがわかり、医師主導型臨床試験が進められていることが紹介されています。

同制度は、外国で臨床実績のあるクスリを日本でも臨床試験ができるように厚生労働省で認めたものですが、クスリの副作用が起きたときの補償をどうするかが問題になっているそうです。

効果のあるクスリを早く使えるようにすることは良いことなのですが、万一のことを考えると医師の善意の活動だけに頼る活動では限界がありますね。