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yuki

消費生活アドバイザーの目

武満徹の非歌

2005-11-06 20:43:05 | 音楽
Ryu Goto”のCDで久し振りに武満徹の”非歌”を聴きました。

ヴァイオリニスト五島みどりの弟と紹介するのは失礼になった五島龍のCDデビュー作の一曲です。


”非歌”は、1966年に作曲されたヴァイオリンとピアノのための小品で、瀧口修造「遮られた休息」を素材に作られたそうです。

1993年のエリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝者の戸田弥生さんが、まだ桐朋学園大学の学生だった頃に、ピアニストの白石准さんが駒場で開いていた試演会で共演されたのを聴いて以来でした。

緊張感のある美しさが印象的で気になっていた曲でしたが、なかなか聴く機会がありませんでした。

Ryu Goto の”非歌” 
CDなので仕方のないのですが、息をするのも憚られる程の緊張感は伝わってきませんでした。
(わたしが年を取ったせいもあると思いますが・・)

いつかまた戸田さんの”非歌”を聴いてみたいものです。




第29回フレンドシップ・コンサート for youg generation

2005-11-02 20:39:37 | 音楽
ウィーン・フィルのメンバーによるフレンドシップ・コンサートも今回で29回目

今回のコンサートは、1972年に結成された「ザイフェルト弦楽四重奏団」がリーダーのギュンター・ザイフェルトを中心に若いメンバーと再編成された初めての演奏会で、しかも日本の若い演奏家とも共演するので大変楽しみにしていました。

ザイフェルトと新しいメンバーは親子ほども年が離れているし、キャリアも違うのでどんなアンサンブルになるのか?期待と心配が入り混じっていましたが・・さすがウィーンフィル! ひとり一人の技量もさることながら一緒に音楽を作り上げていく力を感じました。
2曲目のモーツアルトは、セカンドバイオリンを渡辺美穂さんに交代しての演奏でしたが、世界のトッププレーヤとの共演にも物怖じせずに堂々と弾いて好感が持てました。

3曲目にピアノ伴奏をした藤井麻里さんもザイフェルトと息の合った演奏をしていました。
若い二人にとっては、今回の演奏会は大変貴重な経験になったと思います。

ただ、残念なのは、せっかくの素晴らしい演奏なのに客席に空きが目立つことです。

12日に行われるザイフェルト弦楽四重奏団の第30回フレンドシップ・コンサートは、カザルスホールが一杯になるくらいに集まるのに、北とぴあと場所が遠いせいもありますが、若い演奏家と共演する「for youg generation」になると足が遠のくのは、ブランドに弱い日本人の特徴でしょうか?(わたしもミーハーなので偉そうな事は言えませんが・・)

演奏家はお客様に聴いていただく事で育つと言われています。
一人で黙々と練習することも大切ですが、人前で演奏しその反応を身体で感じることで自身と新たなエネルギーを得るものだと思います。
機会があったら是非若い演奏家のコンサートにお出かけ下さい。
将来、わたしは彼(彼女)がコンクールで優勝する前から聴いていたんだ。と自慢できるかもしれませんよ!

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1)シューベルト  弦楽四重奏曲 第7番 ニ長調 D.94
2)モーツァルト  弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調 K.575
3)新実徳英    ヴァイオリン・ソング・ブックより
4)バーバー    弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.11よりアダージョ
5)ドヴォルザーク スラブ舞曲集第1集より
6)ラロ      スペイン交響曲 Op.21よりスケルツァンド
7)ヨハン・シュトラウスⅡ ウィーンのボンボン(ワルツ)
8)ヨーゼフ・シュトラウス 飛んで(シュネル ポルカ)
9)ヨハン・シュトラウスⅡ 無窮動

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ザイフェルト弦楽四重奏団は、
ヴァイオリンのギュンター・エックハルトのザイフェルト兄弟と
ヴィオラのクドラック、チェロのフォッグによって活動を開始した、
ウィーン・ムジークフェレイン弦楽四重奏団、
ウィーン・シュトライヒ弦楽四重奏団と共に
ウィーンフィルのベスト3に挙げられる弦楽四重奏団です。

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渡辺美穂(ヴァイオリン) 東京芸術大学修士過程1年
  名古屋出身、1999年全日本学生音楽コンクール高校生の部1位などを受賞
藤井麻里(ピアノ)    東京音楽大学大学院1年
  鎌倉市生まれ、鎌倉市長賞、野村光一賞などを受賞

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R☆Sオーケストラの「ブラームスはお好きですか?・・」

2005-10-29 20:17:00 | 音楽
千葉真一指揮のR☆Sオーケストラのブラームス交響曲第一番と聞いて

”?”と思った方は、昔からのクラシックファン
”!”と思った方は、漫画大好き人間でクラシックも結構いけるじゃん・・と思っている人かも・・

二ノ宮和子さんの漫画「のだめカンタービレ」に登場する、学生オーケストラのCDが5万枚も売れて発売元のキングレコードは大喜びです。(単行本は、13巻で700万部も売れています。)

もちろん、R☆Sオーケストラ(ライジングスターオーケストラ)は存在しませんし、千葉真一も漫画の登場人物で実際の演奏は別の演奏家によるものですが、漫画のイメージを彷彿とさせるところがあり、思わず笑ってしまいます。

これとは別に「のだめカンタービレ Selection CD Book」も発売されており、こちらは漫画に登場する曲目が解説付きで販売されており、こちらも楽しめます。

いままでクラシック音楽とは馴染みの無かった人達が、これを機に興味をもつようになり、音楽ファンの層が広がることは大変良いことだと思います。

5万枚のうちの一枚と700万部のうちの13冊は我が家の分です。

題名のない音楽会の生みの親は、バーンスタイン!

2005-10-08 20:41:01 | 音楽
テレビ朝日の看板番組「題名のない音楽会」が、CBSのコピーだったと言われたら驚きませんか?

3連休は読書の日と図書館に行ったら「ヤング・ピープル・・コンサート/交響曲はどのように作られるの?1958年」があったので借りてきました。
アメリカの三大テレビジョンであったCBSがレナード・バーンスタインとニューヨークフィルハーモニックで、若い世代のためにクラシック音楽の楽しさを知ってもらおうと始めた番組の録画で、これを見ていたら、題名のない音楽会のスタートした頃を思い出しました。

「題名のない音楽会」は、1964年に東京12チャンネル(現:テレビ東京)で黛俊郎と東京交響楽団のコンビでスタートしました、その後、放送局の都合でテレビ朝日に移籍したものの、40年間ににわたり放送し続けている長寿番組の一つです。

題名のない音楽会がはじまった頃には、同じような番組があと二つありました。
団伊玖磨、芥川也寸志と当時を代表する若手作曲家が、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニーを率いて、それぞれの個性を発揮した番組を展開していましたが、現在に続くのは、黛俊郎さんが生涯を通じて企画・司会をした「題名のない音楽会」だけです。

バーンスタインの番組の年代と題名のない音楽会がはじまった時期を比べてみたらお解りのと思いますが、日本の放送局がアメリカが若い世代にクラシック音楽を親しんでもらおうと、新進気鋭のバーンスタインを起用して始めたヤング・ピープル・・コンサート」をヒントに、日本を背負うであろう作曲家に音楽番組を託したのが「題名のない音楽会」をはじめとするクラシック教養番組の始まりです。

当時は、「見せる”団”」「聴かせる”芥川”」「考えさえる”黛”」と言われたそうですが、個性的な新進作曲家がそれぞれにファンを作って行ったようです。

今に残る「題名のない音楽会」を見ていて危惧を感じます。
バーンスタインも黛さんも、自分たちの番組を次代を担う若者にクラシックは難しいモノではなく、楽しい時にはもっと楽しく、寂しい時には元気づけてくれるものだと教えたかったと思いますが、最近の公開録画にはシルバー世代やオバサンたちに占領された若者の姿を見ることはありません。

テレビ収録の都合から言えば平日の夕方、それも18時にチケットを交換しないと観覧できないのも理解できないこともありませんが、バーンスタインや黛さんの想いを大切にするなら、休日や平日の午前中に若い世代を中心とした観衆を育てるために録画をすべきでないかと思います。

上場を控え財務中心の経営も致し方ないとは思いますが、スポンサー企業に一考をお願いしたいものです。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』にも放送開始後の経緯は書かれているのでご参照下さい。

ただ、この辞書には、間違いがあります。
「石油大手・出光興産の一社提供。同社とこの番組では若手音楽家を育成するための「出光音楽賞」の表彰制度を設けている。
だが同番組は一度、北海道にある同社の製油所で平成15年十勝沖地震の影響と思われる火災事故が起こった後の放送では、公共広告機構のCMに差し替えられ、スポンサーなしの番組になっていたことがある。」

と記載されていますが、題名のない音楽会は放送開始以来40年間、オイルショックの頃など何回かコマーシャルを流さないで提供し続けた経緯はありますが・・出光興産がスポンサーを継続しています。

ミューザ川崎

2005-10-05 22:10:10 | 音楽
先週の日曜日(10月2日)にミューザ川崎フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団の演奏会を聴きました。

曲目からしてアマチュアオーケストラの域を超えていますが、レベルの高い熱演で、さぞかし打ち上げのビールが美味しかったと思います。

★☆★ フィルハーモニック アンサンブル管弦楽団 第42回演奏会 ★☆★

【出演者】
 指揮    :小松一彦
 管弦楽   :フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団
 ソプラノ  :小濱妙美
 バス    :山口俊彦
 ツィンバロン:崎村潤子
【曲目】
 コダーイ/ガランタ舞曲
 コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
 バルトーク/オペラ「青ひげ公の城」(演奏会形式/字幕付き)

東京交響楽団のホームグランドでもある”ミューザ川崎”は、綺麗で音も素晴らしいホールなのですが、座席がわかり難いのが難点です。

今回も”3階C1××”と正面の良い席だったのですが、チケットには3階と表記してあるにもかかわらず、2階から入った方が便利、私達の席に間違えて座っている人がいたりするほど座席の配置や表示がわかりにくい。

しかも通路が後方しかなく、中央の前方の席だと「すいません、すいません・・」と厚かましく座席の前を横切る勇気のない私などいったん階段を(後方に)上がって、降りてくるしかありません。

床もなだらかな傾斜がついており、あまりシルバー向けのホールとは言えないようです。