宮古島で起こった軍事関連の事故では、陸上自衛隊のヘリが墜落して熊本の第八師団師団長ら幹部を含む10名もの自衛官が死亡あるいは行方不明となっていることが、連日報道されています。この事故は、対中国封じ込め戦争で戦略的に最重要な宮古島を、赴任したての師団長が視察していた時に起こったものであり、いかに宮古島が「最前線」に置かれているか、住民に戦争の危機が迫っているのかということを浮き彫りにしています。
しかし、同時期に下地島空港に米軍機が緊急着陸し、8日間も居座ったことはあまり報道されていません。
琉球新報の4月8日速報です
沖縄県宮古島市の下地島空港に8日午後3時すぎ、米軍機2機が緊急着陸したことが分かった。
関係者によると、午後3時22分ごろF16と思われる機体2機が緊急着陸した。火災等は発生しておらず、16時12分現在、エプロンで駐機中。(以下略)
そして、1種間たった15日になっても離陸しませんでした。
8日に宮古島市の下地島空港に緊急着陸した韓国の米空軍烏山(オサン)基地所属のF16戦闘機2機は、着陸から6日がたった14日も同空港にとどまり続けた。15日で緊急着陸から1週間となる。玉城デニー知事は14日午前の定例記者会見で、航空機のトラブルが「人命や財産に関わる重大な事故につながりかねず、周辺住民にも不安を与えている」と懸念を示し、米軍に対して原因究明や再発防止策、機体整備の安全点検の徹底などを求めた。
玉城知事は、離陸日程が伝えられないことについて「メンテナンスがいつ終わるのか、たぶん米側でも明確ではないのではないか」と思慮した。その上で、飛行の安全のため「必要な点検をしっかりと行った上で、離陸する日程を伝えてほしい」と話した。
県基地対策課は同日午後、沖縄防衛局を通じて「明日も引き続きメンテナンスを実施するため、本日の離陸はない」との情報を受けたとした。
また当該機が13日、下地島空港の運用時間(午前8時~午後7時半)外にエンジンを動かすなど離陸の準備と考えられる動きをしていたことに対し、県は時間外では安全性の確保に懸念があることから、離陸は運用時間内とし、事前に空港使用届を提出するよう米軍側に申し入れた。
15日午後は、米軍からC12輸送機の空港使用届が出ているという。(知念征尚)
結局、F162機が離陸し、嘉手納基地に向かったのは16日です。8日間も居座り続けました。また整備に必要な資材を運ぶために、輸送機などが述べ6機も飛来しています。
台湾から最も近くに3,000m級の滑走路を有する空港が、下地島空港です。また下地島には空港関係者以外、ほとんど人が住んでおらず、橋を封鎖すれば軍事拠点としてもうってつけです。米軍や自衛隊からは、まさに喉から手が出るくらい欲しい空港でしょう。
「屋良覚書」により、その軍事使用は阻まれてますが、今後とも軍事使用の目論見が続けられることでしょう。
参考:琉球弧の軍事基地化に反対するネットワーク
下地島空港の軍事使用に反対しよう!