宮古島の要塞化に反対する会

沖縄戦を繰り返すな!宮古島をはじめとする、琉球弧の軍事要塞化、自衛隊配備に反対します。

宮古島の要塞化に反対する会 呼びかけ文

2022-10-26 10:09:49 | 主張

 この度2022年10月12日付けで「宮古島の要塞化に反対する会」を結成しました。全国のたたかう皆様の参加及び協力を呼びかけます。

 ウクライナでの戦争が続く中、中国の”脅威”が叫ばれ、東アジアでは台湾危機が煽られています。8月にアメリカのペロシ下院議長が訪台して中国を刺激し、対抗して中国は台湾近海で大規模な軍事演習を行いました。戦争が煽られる中、日本政府はあからさまに米国側に加担し「台湾有事は日本有事」と叫びながら軍備増強、戦時体制づくりに邁進しています。日本政府の「台湾危機」に対する対応は突出していますが、これは2012年の魚釣台(尖閣諸島)国有化や、安倍政権が進めてきたQUADをはじめとする対中国包囲・敵視政策の一環だからです。

 こうした中、日米の対中国戦略で「第一列島線」に位置付けられる琉球弧の島々は、「辺野古新基地」をはじめとする米軍基地の再編や、陸上自衛隊ミサイル部隊の配備などの軍事要塞化が、そこに住む人びとの意向を無視し、生活を踏みにじりながら進められています。駐屯地や弾薬庫を建設することで、山が削られ田畑はつぶれ、地下水まで汚染される。平時でも日米の軍隊が共同訓練、演習を行い、我が物顔で迷彩の車両や軍人が街や集落を通行する。そして戦争となれば島々は戦場となり、ミサイル、爆弾が雨あられのように降ってくる。住民は狭い島の中で、逃げることもできません。「日本を守る」ため、再び「沖縄戦」が繰り返されるのです。このような状況が「本土」に住む私たちの無関心の下に、進められ、押し付けられているのです。

 琉球弧を要塞化して中国を封じ込めるにあたり、260㎞もある宮古海峡はチョークポイント(戦略的に重要な海上水路)であり、そこを押さえる宮古島は重要な戦略拠点として位置付けられます。宮古島には早くから航空自衛隊のレーダー基地が置かれていますが、2019年に陸上自衛隊の宮古島駐屯地が開設して宮古警備隊が編成され、翌20年には第7高射特科群(地対空ミサイル部隊)、第302地対艦ミサイル中隊が移駐・新編されるなど、現在約700名の自衛隊員が配備されています。島の南東、保良(ぼら)には集落から200mしか離れていない所に弾薬庫が建設され、2021年11月にミサイルなど弾薬の搬入が強行されました。保良には他に、海上保安庁の射撃訓練場があります。宮古島と伊良部大橋で繋がる伊良部島には、海上保安庁の大型巡視艇が何隻も停泊できる長山港があり、米海兵隊と陸上自衛隊・水陸機動団が共同上陸演習を行うことも可能な渡口(とぐち)の浜があります。隣接する下地島には3000m級の滑走路をもち、一体の航空管制業務を担う下地島空港があります。宮古島とその周辺の島々は、まだ軍事要塞化のために狙われているのです。
 
 宮古島での軍事要塞化攻撃に対し、島の住民はたたかいを続けています。毎週水曜日のスーパー前でのスタンディング、木曜日の駐屯地前でのスタンディングが行われています。住民を敵視する自衛隊は、小銃を手に持ちながら警備を行い、軽装甲機動車を使って基地周辺を走り回っていますが、そうした自衛隊にも抗議の申し入れが行われています。昨年11月の弾薬搬入に対しても、大きな抗議行動が行われました。しかし全国からこれを支え、共にたたかう力が足りません。
 私たちは6月に、わずか3日間ではありますが宮古島に赴き「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子さんの案内でフィールドワークを行い、改めて宮古島で軍事要塞化が進行していることを認識しました。そしてこれに抵抗し、軍事要塞化を止めるたたかいを、自らの手で行わなければならないと確認しました。
 そのために今、私たちは声を上げ、多くの人に呼びかけます。
 私たちとともに、宮古島のひとたちとともに、宮古島の軍事要塞化を止めましょう!そのためのたたかいに決起しましょう!


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