ヨッサリアンのアホ日記

滋賀近辺に出没する不良おっさんのウロウロ日記であります

ついに原発震災(その17):原発発震災に気を取られていたら、いつのまにか若葉の季節・・・

2011-04-29 03:35:43 | ウロウロ日記

依然として福島原発事故の先行きはまったく不透明です、先日関東にお住まいの老人からお手紙をいただきましたが、「すしこしも好転しそうもない状況ですが、明日のことだけを考えて生きております」と記されておりました、

が、嘆いているだけでは能がないと、ヨッサリアン、原発事故に関するビデオの上映会を知人たちと行うことにしました、というか知人たちが口先男ヨッサリアンはあてにならないと勝手に決めた企画に巻き込まれてしまったのでありますが、本日(27日午後~夜)、上映会を決行いたしました

ラインアップはなかなかのもの、一つは福島原発事故発生から1週間後の3月18日、京都大学原子炉実験所(大阪府熊取)の原子炉安全研究グループが開催した専門家を交えた公開ゼミの記録、それにチェルノブイリ原発事故で放射能の封じ込めという危険な作業に身を賭して携わった兵士たちのその後を描いたドキュメンタリー「サクリファイス」(2003年/スイス)

京大原子炉実験所のゼミ、原発の安全性について長年にわたり警告を発してきた研究者たちによる、困惑と戸惑い、不安、動揺、落胆と悲しみ、さまざまな思いが交錯した緊張感に包まれた研究者たちの討論がとても印象的でありました、そして、福島原発でこれから起きるかもしれぬ悲劇をいやおうなしに考えざるを得ない「サクリファイス」・・・ヨッサリアン、このドキュメンタリーを最初に目にしたのは何年もまえのこと、そのときは、はっきり申し上げて、遠い地での悲劇という印象であったのですが、このたび再び目にして、いままさにこの日本で同じような悲劇が起きようとしている(あるいは、すでに起きてしまっているかもしれない)ことを思い、前々回の日記(ついに原発震災、その15、4月17日)に記した「今一番危険にさらされているのは作業員たち」という日本の医師たちの言葉が胸に突き刺さりました

かようなしだいでありますが、まあ、ヨッサリアンにできることはたいしてありませんでしたので、中身はともかく厚さは十分な配布資料を作成いたしました

参加者は2回にわけての上映会で主催者も入れて計およそ70人弱、地方都市のこの湖都でこの値が大きいのか小さいのか、まあそのようなことはささいなこと、あまり数字ばかりを気にするのは邪道などと思っておりましたら、終わってから参加していた友人から知らされたのですが、参加者の中に福島から避難されてきた方もおられたとのこと・・・

まあ、何もしないよりはマシと言ったところだよなぁ、やれやれや、これで原発事故発生以来、ようやく一息かなあと思っておりましたら・・・上映会終了後、この上映会の開催を突然思い立った知人の一人が申しました

今日、ケーサツから電話があった、ケーサツ曰く
《5月初旬に予定しているヨッサリアンも発起人の一人であるところの脱原発市民大散歩なるものはデモである、なんでそんなこと知っているのかって?インターネットを見ればわかる、ついては明後日から連休に入るので明日にでも届出を行うべし》

当初、湖岸に沿った幹線道路、その広い歩道をブラブラ歩くだけであるので届出の必要なしという対ケーサツ関係ベテランの某知人がのたまいましたので無届でよかろうということにしたのです、ヨッサリアン、どうしたものかはたと迷いましたが、そこは人に物事を押し付ける名人、すなわち他力本願名人のヨッサリアン、急遽、そのベテラン氏に電話し、「おいベテラン氏よ、かくかくしかじかや、キミが明日届けしてこいよ」と申しましたベテラン氏曰く「明日は某大都市でのメーデーの準備で一年で最も多忙な日であるので不可、届けなんか簡単、デモの進路の略図をチョコチョコと書いてハンコおして出したらええのや」

はは~ん、世間はそんなものなのかとベテラン氏の言葉を信じ、本日9時ごろに早起きして朝食抜きで、上映会を企画した知人の一人といっしょにケーサツに参りました

ケーサツ署に足を踏み入れる前に、「こういうときは女性がよろしい、《女は愛嬌》や、どうかニッコリ笑って対処されたし」と知人にヨッサリアン申しましたら、かつてナントカリブ華やかなりしころに青春を過ごしたらしき知人は若干不快感を表明しておりましたが、無事役割をこなしてくれました、と申しますか、三人の係官を前にせっせと手続きを全部こなしてくれました、ヨッサリアンはただ横で係官相手に最近の警察事情などについて友情に満ちたように見える意見交換という名の雑談を交わしていただけでありました

あのですね、歩道を歩いてもプラカードなどを持っていたらデモになるのです、手ぶらであればデモではありません・・・・そんなこと初耳ですなぁ、それならデモの届出をしたのだからと言って、あの車が多くて危険な幹線道路の車道を歩かなければいかん、などということは言わないでしょうね、なにしろ子連れの主婦たちもいるでしょうから・・・・それは歩道をあるいてもらって結構です・・・・

あのケーサツ対応ベテラン氏の言っていたことはまったくウソ・デタラメでした、事務官風のケーサツカンが申します、ではデモの進路をこの地図に赤鉛筆で書き込んでください、わがケーサツ署ではカラーコピーができない(ウソ!)ので同じものが3枚必要です・・・そして地図に書き入れた進路を文字に直してください、すなわち、どこどこのビルの角を曲がって、どことこの踏み切りを渡ってと・・・あきれてヨッサリアン、そんな細かいことこっちに書けるわけない、ちょっと見本を書いてよ、そうしたらそれを丸写しするから・・・・無事知人が丸写しで手続き用紙に書き終えますと、ハンコ、あ、それにこの地図を折りたたんで、ここに割り印、こことここにも・・・同じものを3部つくります・・・後日、公安委員会の許可が下りたら一部をお渡しします・・・

あたりまえのことでありますがケーサツもレッキとしたお役所、旧態然たるそのお役所仕事ぶりに、ヨッサリアン、ほとほとあきれてしまいました

おまけにまことにムリなことを言うのであります、参加者の人数、そのようなものはわかりっこないので「とりあえず50人ぐらい」と申しましたら、何やら困った様子であります・・・どうしたのですか、これでは何か不都合なことでも・・・あのぉ・・・できれば100人ぐらいにしてもらえませんか・・・どうしてですか・・・・ここで慧眼の人、ヨッサリアン、すぐにどうしてそのようなことを言うのか察しがつきました・・・・ああ、そうですか、警備にあたるオマワリさんの人数が関係しているのですね、100人ぐらいの方がケーサツとしては都合がよいというわけ?・・・事務官ふうケーサツカン、にっこり笑って・・・まあ、おっしゃるとおりです・・・そこでまことに情けないことにケーサツに負けて、参加者は100人ぐらいということにしてしまったのであります、まことにお恥ずかしいアホな話であります・・・でも、昨春会った妙法寺のお坊さんが特別参加、先頭歩いてくれることになったし、まあ、いいか・・・

しかしながら、ケーサツというところは最終的には、仙谷君失職の原因になった発言にありますように(これらの3人の係官、いずれも制服ではなく背広・ワイシャツ姿でありましたが)ナントカ装置でありますので気がぬけません、一番若い係官はまだ修行が足りないのでありませうか、いかにもコーアン関係者の表情をしておりました、でも最後に県警からもフクシマなんかに行っているのかと尋ねましたら、そうです・・・・と若干不安げな表情を浮かべておりました

かようなしだいで、原発事故発生以来何やかや諸雑務に煩わされて、古希大接近中のヨッサリアン、すっかりバテてしまいまいた、ああうんざりだなぁ、まったく、今年の春は桜は咲いていたけれど花見はしなかったし、選挙も2度あったけれどアホらしくていずれも棄権したし、それにしてもフクシマはどうなることやらなどと、朝飯抜きの身でふらふらしながらいつもの川辺の道を帰ってきましたら、桜並木が見事な若葉に転じておりました・・・何があっても自然は確実にめぐり来るのであります・・・

写真を若葉の夜景(借景)です、よろしければクリックしてご覧くださいませ

おやすみなさい・・・

ついに原発震災(その16):関電のエリート原発坊やにウンザリしたので今夜も手抜き日記・・・

2011-04-23 01:24:30 | ウロウロ日記

昨日(4月21日)、ヨッサリアン久方ぶりに関電湖国支店を訪問、知り合いのエリート社員、原子力広報担当氏と面談しました。知り合いと申しましたも相手が嫌がっているのに無理やりヨッサリアンの方から知り合いになってしまった間柄であります。

そうではありますが、このたびは、これまで電力会社の社員に直接会って原発問題について話し合ったことがないという善良なる何名かの市民とともに訪れたのであります。

話はヨッサリアンの想定内ではありましたが、あらためて超ウンザリいたし、すっかり疲れてしまいましたので詳しく内容を記すのは省略いたします。

ヨッサリアンが《キミ、東電は今後否応なしに脱原発へと向わざるを得ないことになるが、関電はどうするのかね》と尋ねましても、福島原発事故なんてどこ吹く風、《自然エネルギーがなんてムリムリ、わが社はさらに投資を行うことにより原発の安全を確保、原発への依存度を現行の50%(日本一)から、さらに60%にまで高める方針である》とのたまいました。そこで《でも菅クンも枝野クンも白紙で見直すといっているぞ、政府の方針が変わったらどうするのかね》と突っ込みますと、《それはそれ、その場合は国の方針に従わざるを得ない》

そこでヨッサリアン、すっかり白けてしまいました、なんだ、えらく強気なことを言っていながら、結局は競争相手がいない親方日の丸の気楽な国営独占企業に過ぎないじゃないか・・・・

話の途中で、自然エネルギーがムリムリと言うけれど、数日前の毎日新聞に米国のシンクタンクが《いまや再生可能エネルギー(太陽光、風力、小型水力など)による発電量が原発による発電量を上回った》と言っているとの記事があったぞと、このアホ日記の「ついに原発震災(その14)」に記しました事柄を伝えました。このエリート社員君、ヨッサリアンの言をこのときは無視しておりましたが、なかなか有能そうな会社忠実サラリーマンでありますので、いまごろヨッサリアンの言が気になって、こっそり毎日新聞を調べていることでありませう

そんなことをぼんやり考えておりましたら今日(4月22日)の朝日新聞に、環境省の試算では、日本で風量発電を本格的に行えば原発40基分の発電が可能とされているというニュースが掲載されていました。以下はそのニュースの丸写しいたします。

【風力発電で原発40基分の発電可能 環境省試算】

 環境省は21日、国内で自然エネルギーを導入した場合にどの程度の発電量が見込めるか、試算した結果を発表した。風力発電を普及できる余地が最も大きく、低い稼働率を考慮しても、最大で原発40基分の発電量が見込める結果となった。風の強い東北地方では、原発3~11基分が風力でまかなえる計算だ。
 同省は震災復興にあたり、風力発電を含めた自然エネルギーの導入を提案していく方針だ。
 今回の試算は、理論上可能な最大導入量から、土地利用や技術上の制約を差し引き、さらに事業として採算性を確保できることを条件に加えた。
 試算によると、固定価格買い取り制度など震災前に政府が決めていた普及策だけでも、風力なら日本全体で約2400万~1億4千万キロワット分を導入できる。風が吹いているときだけ発電するため、稼働率を24%と仮定。それでも出力100万キロワットで稼働率85%と仮定した場合の原発約7~40基分に相当する。
 ただし東北など電力需要を上回る発電量が期待できる地域がある一方で、電力会社間の送電能力には現状では限界がある。試算どおりに導入するのは短期的には難しいとみられている。
 家庭以外の公共施設や耕作放棄地などを利用する太陽光発電や、用水路などを活用する小規模の水力発電についても検討したが、多くの導入量は見込めなかった。これらを普及させるには、さらに技術開発を促すなど追加的な政策が必要だという。
(http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104210510.html)

あの関電の原子力広報担当のエリート坊や君、この記事と、それにあの毎日の記事を読んで、いったいどう思っているでありませうか・・・・

 写真は本文と何の関係もありませんが、よろしければクリックしてご覧くださいませ

おやすみなさい


ついに原発震災(その15):日本の医師たちの貴重な提言を・・・・

2011-04-17 23:48:15 | ウロウロ日記

今夜もまったく手抜きの日記です
以下は4月17日付けのAFPのニュースです

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《原発作業員の造血細胞保存を日本の医師グループが提言》
(4月17日、発信地:パリ/フランス)

【4月17日 AFP】日本人の医師グループが15日、英医学誌ランセット(Lancet)への投稿で、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故処理にあたっている作業員たちが生死にかかわる量の放射線を被ばくした場合に備え、作業員の造血幹細胞をあらかじめ採取し、保存しておくべきだと提言した。

 医師らは、作業員本人の末梢血幹細胞(PBSCs)、いわゆる自家末梢血幹細胞を採取、保存しておけば自家移植を行えると提言している。

 末梢血幹細胞は種々の血液細胞の元となる細胞。末梢血幹細胞移植はがん治療で、放射線治療によって減少した患者の血液細胞を増やすためによく用いられている。

 提言は、がん研究会がん研究所の谷本哲也(Tetsuya Tanimoto)医師や虎の門病院(東京都港区)の谷口修一(Shuichi Taniguchi)血液内科部長など5人の医師の連名となっている。

 医師グループは、原子炉を完全に廃炉に持ち込むまでは何年もかかり、突発的放射線事故で作業員たちが被ばくするリスクも高まるため、自家末梢血幹細胞を保管しておくことの重要性は増すと訴えた。

 またグループは、日本の原発業界がこうした措置によって評判に傷がつくことを恐れ、作業員の自家末梢血幹細胞の保存を拒否していると不満を訴え、「最も重要な使命は、原発作業員たちの命を救い、地域社会を守ることだ」と呼び掛けた。(c)AFP

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ヨッサリアン、この医師たちの貴重で賢明な提言に最大限の敬意を表します
いま原発事故により一番危険にさらされているのは事故現場の作業員でありますから
当然といえば当然の提言です

不測の事態に備えるというのはこういうことを言うのありませう
こうしたことを実行したならば、たとえ無駄に終ってもいいのです
無駄に終ること自体がとてもラッキーなことであるからです

それにしても、この後に及んで原発業界が拒否しているとは・・・・
まったく背筋が寒くなります
日本のマスコミはこのニュースを伝えているのでしょうか

これ以上記しますと、不吉きわまりない話になりそうでありますので
今夜はこれでおしまいにいたします

今夜は不吉かもしれない話題でありましたので明るい写真を載せておきます
わがガーデンに元気いっぱいに全面展開中のニラバナ君たちです
よろしければ写真をクリックしてご覧くださいませ

おやすみなさい

ついに原発震災(その14):うそ!ほんと?うそ!ほんと?・・・・

2011-04-17 02:06:35 | ウロウロ日記
今夜は手抜き日記でございます

以下は今日(16日)の毎日新聞(電子版)の記事であります

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《発電容量:再生可能エネルギー、原発逆転 米シンクタンク》

 10年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を、米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が15日までにまとめた。

 原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で1980年代後半から伸び悩み、10年の発電容量は3億7500万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は3億8100万キロワットになり、初めて原発を上回った。

 報告書は、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。

 報告書によると4月1日現在、世界で運転中の原発は30カ国で437基。運転開始から平均で26年が経過し、このうち145基は、20年までに運転開始から40年を迎える。福島第1原発事故の影響で、40年を超えて運転する原発は限定的になるとみられるという。

 建設中は14カ国で64基。中国などで今後、新たに建設される分を見込んでも、世界の原発の総数は減少するという。

 報告をまとめたマイクル・シュナイダー氏は「原子力ルネサンスで原発が増えると思っていたら、それは間違い。40年を超える運転を認めても、いずれ数は減ることになる」と指摘している。

 世界の総発電量は、石炭、天然ガス、石油などの火力発電が半分以上を占め、原発は13%程度。(ワシントン共同)

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さてさて、この記事はほんとうでありませうか、

ちなみに昨夏NHKが放映した「原子力ルネサンス」というドキュメンタリーで(このなかで現英国首相で当時エネルギー相であった人物は誇らしげに「いまや原子力ルネサンスと言っておりました)世界に現存する原発は約500基であるが、むこう10~20年間ぐらいで、その3倍の1500基ぐらいに達するであろうという予測があることが報じられていました(むか~しのこの日記にこのことを書いております)

反原発確信派は、この毎日の記事にとびつくかもしれません、でも原発確信派は言うかもしれません「これはデタラメ、このシンクタンクは反原発派のシンパじゃないのか」

あいまい派というかなりゆき派と申しますか、あるいは何事も懐疑派もしくはイチャモン派と申しますか、そうした最大派閥の一員であるところのヨッサリアンの考えますところ、この記事に書かれていることが事実であるか事実に近いとしても、これらの事実が簡単に即日本にあてはまることは決してないであろうということは、残念ながら事実であろうということであります

まあ、このようなヨッサリアンのたわ言を聞くよりも、今宵はわが八重葎庵ガーデンの春を写真でご覧くださり、春の宵をお楽しみいただくほうが賢明でありませう、大震災・大原発事故の春ではありますが、わがガーデンにはいつもの春のようにニラ花軍団が全面展開、何も手入れいたしませんのに、ただいまモネ風ガーデンと化しております、神の恵みと感謝すべきでありませう、よろしければ写真をクリックしてご覧くださしませ

おやすみなさい


原発震災(その13):ああ、気が遠くなる・・・もうヨッサリアンは生きていない・・・

2011-04-15 03:10:34 | ウロウロ日記

4月12日、原子力安全委員会と原子力保安院が、福島第一原発の事故は原発事故に関する国際的な評価尺度がチェルノブイリ事故と同じ最高レベルのレベル7(深刻な事故)に相当することを認めたと報じられました

この評価について、同じレベル7と言ってもチェルノブイリにくらべ外部へ放出された放射能の量はずっと少ないという弁明があったり、「チェルノブイリとは違う」(IAEA幹部の指摘:朝日13日夕刊)などという発言があったり、また事故直後からレベル6に掃討すると明言していたフランスの国立研究所IRSNがこの日本の政府機関による発表があった後もレベル6の評価を変更していないといったこともりますが(AFPの報道)、チェルブイリ並でないとしても、事態が依然として深刻そのものであることに何ら変わりはありません

レベルがどうのこうのという議論よりもヨッサリアンが気にかかっているのは、以前の日記でも書きましたが、上記のIRSNが「放射能の外部への拡散や放出の度合いはチェルノブイリの方が上であるが、事故中心部の汚染の度合いはFUKUSIMAのほうが上である」と指摘していることです。

このことは無事原子炉の冷却に成功して、事態が落ち着いたとしても、その後の処理、つまり原子炉ならびに周辺地域の汚染除去や原子炉の廃炉に、非常に長い期間を必要とすることを意味しています。

果たしてどのくらいの期間が必要なのだろうかということがヨッサリアン、とても気にかかっていたのですが、13日の朝日夕刊に以下のような記事が掲載されていました。

《廃炉・除汚に「最長100年」、ネイチャー誌「専門家の見方」》という見出しの、世界的に定評のある英国の科学雑誌「ネイチャー」の記事を紹介しています。

それによりますと、福島第一原発の建設の一部を請け負った東芝による「10年程度」という廃炉計画について、スリーマイル島原発事故の処理にあたった専門家たちは、原子炉が安定しておらず、さらに大量の放射性物質が放出される可能性があるだけでなく、原子炉周辺の配管や弁が密集していることなどのために作業が困難になり、このため廃炉や敷地の汚染除去には「数十年から100年かかる可能性がある」という見解を示しているとされています

Nature News: Latest data suggest a Chernobyl-like effort will be needed.

As the immediate threat from Fukushima Daiichi's damaged nuclear reactors recedes, engineers and scientists are facing up to a clean-up process that could last for many decades, or even a century.

Experts on previous nuclear accidents say that the sheer quantity of nuclear material that needs to be removed from the site, together with the extent of the damage, makes Fukushima a unique challenge. The plant's damaged reactors are home to just under 1,000 tonnes of nuclear fuel and thousands of tonnes of radioactive water (see graphic).

Last week, the Toshiba Corporation floated a rough proposal to clean up the site in a decade. But veterans of clean-up operations at sites such as Three Mile Island in Pennsylvania say that it will probably take much longer. The removal of the radioactive material will require a carefully planned and technologically sophisticated programme, made all the more challenging by the devastation left after partial core meltdowns and explosions.・・・・・

すなわち、福島原発事故は、子、孫どころひ孫にまでツケを残すことになるかもしれないのです、ここではっきり申し上げることができるのは、少なくともヨッサリアンが生きている間に廃炉や汚染除去に成功する可能性は限りなく小さいということであります

日本で発電用原子炉の運転が開始されたのは1960年代、つまり「原発」が開始されてからまだ50年足らずしか経っていないのです、それなのにこれから数十年、場合によっては100年・・・

何ということでありませう・・・
ほんとうに気が遠くなる話です、気が遠くなる避けようもない事実であります・・・

写真は事故が起きてから数日後のチェルノブイリ4号炉、完全に炉心が吹き飛んでいるのがわかります、よろしければ写真をクリックしてご覧くださいませ

おやすみなさい

ついに原発震災(その12):お笑いを通り過ぎて寒気がするわが湖国女性知事の「危機管理」・・・

2011-04-10 03:16:12 | ウロウロ日記

わが湖国の女性知事はマスコミ諸氏もよく承知しているはずですが、ヨッサリアンに言わせれば、エエカッコしいを何よりもこよなく愛し、マスコミ受けするパフォーマンスの名人であります、ですから福島第一原発で事故が発生してから早くも4日目の3月16日に、すばやく「県の原子力防災計画の暫定的な見直しに4月から着手する!」と打ち上げました、そしてマスコミ諸氏がデカデカと取り上げました

「半径10キロより以遠は安全ですと国が申しておりますから県民に被害が及ぶことはゼッタイにございません、だから県民の避難も退避も不要です」などという、アホ丸出しの科学的根拠に欠ける単なる希望的観測に過ぎない計画を早急に見直せ、というヨッサリアンの要求をこれまで二度にわたりコケにしたことなど(この事実にちょっぴり触れてくれたのは某地方紙と某フリーペパーのみですが、感謝しております)少しも反省せず、そしらぬ顔して棚に上げての見事なパフォーマンスであります・・・

それで慧眼の人ヨッサリアン、この知事の談話は怪しい、たいした中身はないのではないかと思い、今週の水曜日、県の危機管理局なる部署へと出向きました、以前から顔見知りの、長年この部門で仕事をしているベテランの職員に会わせろと申しましたら、会議中とやらで出てこず、かわりに真面目そうな職員が出てまいりました

この人物に、まずはヨッサリアン基本的な講義をいたしました、「あのなぁ、地図を見たら小学生でも理解できるけど、福島の原発の場合は風上は内陸部、風下は海、ところが福井の原発の場合はまったく逆、風上は海、風下は内陸部、すなわち我が麗しの湖国や、それに海に降った放射能は拡散して薄まるかもしれんけど、琵琶湖は出口が一箇所しかない大きなため池や、福井の原発で大事故が起きた場合、これらの違いがどんな事態をもたすかは、キミは頭が良さそうやから、いや良くなくてもわかるやろ」

などとエラソウな口を利いた後、ヨッサリアンたずねました
「ところであのパファーマンス知事が4月から県の計画の暫定的見直しをやると張り切って言っていたけど、いったい何をするんや」

ところがこのマジメそう職員氏の答が不明瞭というか、あいまいというか、彼は困惑した模様でありました、結局のところヨッサリアンが理解したところでは「まあ暫定的見直しと言いますのは、とりあえず半径20キロに拡大して、そのうえで秋ごろに毎年予定されている原子力防災訓練に際して、今まで人的被害が及ぶことはないからと言って行ってこなかった住民の避難訓練を組み込めればということです・・・・」

ヨッサリアンが予想したとおりでした、「暫定的見直し」というのは何のことはない最低限のことを、今後当然予想される国による方針の変更よりも先に行うというだけの話です、それで「いちはやく見直しが行った、さすが立派な知事だ」」とマスコミに褒められたい、これが知事の魂胆です、と申しますのは半径20キロの範囲内に含まれる湖国の領土はほんのちょっぴり、それも人が殆ど住んでいない山奥の過疎地、ですからちょっぴり形だけの避難訓練をやれば済むだけの話なのです

まあ、こうしたことは十分に想定内でありましたからヨッサリアンとりたてて驚きはしませんでした、しかし、しかしであります、危機管理極の奥に麗々しく設けられている「環境放射線テレメーターシステム」の表示装置を指差して質問して答が返ってきたときは、我が耳を疑いました、ほんとうに度肝を抜かれる思いがいたしました!

このシステムは10年前に県が、「みなさんに人的被害が及ぶことは決してありませんが、でも隣の福井原発群で大事故が起きた場合はご心配でしょう、その場合にみなさんを不安がらせないために情報収集はしっかり行う所存ですからご安心を、すなわち、福井で大事故が起きた場合に県が独自にいち早く察知できるように対策を講じます」と宣言して、数億円かけて福井県と湖国の県境、4地点に設置した大気中の放射線を24時間測定し、リアルタイムで表示するシステムであります、何か異常があったならばすぐに察知し対応できるように、その表示装置が危機管理局の部屋の奥深くに鎮座しております、

実は、これは東海村の臨界事故のあとに「原子力災害特別措置法」なるものが制定されたのを受けて湖国が策定した、湖国の原子力防災計画のいわば「目玉」とも言うべき施策なのであります

「おいマジメそう職員君よ、あの測定装置、今津町に設置しているのが故障して、いま止まっていると聞いたけどほんまか?」

「はい、おっしゃるとおりです、いや今津町に設けられた装置だけではなく、あとの3カ所、県境に設けれている装置もすべて今は止まっています・・・・」

「おい、それはどういうこっちゃ!?」とヨッサリアン、あわてて表示装置のほうに目を向けました、たしかに4箇所の装置、いずれも何の数値も表示しておりません!

「おい、冗談やないぞ、どういうわけや、ちゃんと説明しろ!」

(写真はその問題の表示装置です、よろしければクリックして何の数値も表示されていなことをご確認くださいませ)

マジメそう職員君の説明は以下のようなものでした

あのですねぇ、実は昨年の秋、10月ごろ、この4基の装置、いずれも耐用年数が来たと申しますか老朽化して使えなくなりました、補修したり装置を更新するお金がないというか、まあ知事のお好きな言葉で言えば「もったいない」というのでしょうか、もうこのシステムを使用しないことにしたのです・・・・その代わりモニタリングカーを一台購入して、月に1回程度、県北部で適当に4つの地点で測定してはいるのですが・・・・

24時間対応リアルタイムのシステムから、たった月に1回の適当な測定に変更・・
市民がまったく知らぬあいだに、このような大胆極まりない詐欺的な手抜きを我が「危機管理局」が平然と昨秋から行っていたのであります

しかも、福島で実際に原発に大事故が起きてしまったのだから、この際金がかかってもこの24時間対応のシステムをぜひ再開すべきではないかとヨッサリアン強く主張したのですが、マジメそう職員氏の言によれば、再開される予定も見込みもないとのことでありました、

あのパフォーマンス女知事はこうした事実に口をつぐんだまま、わが湖国の「原子力防災計画の見直しに早急に着手」なとど自慢たらしく言っているのであります、許せません、いくらヨッサアンが知性と教養に満ち満ちた温厚なるジェントルマンといえでも許すわけにはいきませぬ・・・県民の生命、安全など何も真剣には考えていないのであります、考えているのはエエカッコをすることだけであります

でありますから、ヨッサリアンは死刑制度に反対でありますが、これは十分死刑に十分に値する、民を欺く悪質極まりない罪深き行為であると断言いたします

福島原発の事故が未だに先行き不明という事態にあるなかでの、この行政の底抜けのデタラメ、ご都合主義、杜撰、場当たり主義、怠慢、泥縄、手抜き、「お笑い湖国の原子力防災」などと言っていては済みません、ヨッサリアン、ほんとうに寒気がして身震いいたしまた

今日の新聞(9日)に、昨日わが湖国の女性知事を含む関西圏の知事たちが電力会社に対して、モニタリング・ポストをもっと増やすよう求めたと報じられておりました、
ああ・・・・

などと長々と今夜は記しましたが、このようなことを書きますと外野席から「こらヨッサリアン、何をえらそうなこと言うてるんや、おまえだって似たようなものだろう!」と叱正の声が飛んでくるかもしれません

でも、そのようなお叱りを受けたならば、謙虚かつ自省の人ヨッサリアンはあえてお叱りのお言葉を素直に受け入れる所存でございます、この点がヨッサリアンとあの苗字の前に「バ」をつけた方が適切ではないかと思われる女知事との大いなる違いであります!

おやすみなさい

ついに原発震災(その11):この期に及んでも官僚主義の厚き壁・・・そしてマスコミの怠慢・・・

2011-04-06 02:46:18 | ウロウロ日記


昨日(4日)、ヨッサリアン、原発事故関係の講演会やビデオ上映会の案内状を中央郵便局でどっさり送った帰り道、読売新聞の支局の前を通りかかりましたら、夕刊がはりだされていました。トップ記事はこのようなものでした

【日本で公表されない気象庁の放射性物質拡散予測】

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、気象庁が同原発から出た放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していないことが4日、明らかになった。
 ドイツやノルウェーなど欧州の一部の国の気象機関は日本の気象庁などの観測データに基づいて独自に予測し、放射性物質が拡散する様子を連日、天気予報サイトで公開している。日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府の原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。
 気象庁の予測は、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づくもの。国境を越える放射性物質汚染が心配されるときに、各国の気象機関が協力して拡散予測を行う。
 同庁では、東日本大震災当日の3月11日から毎日1~2回、拡散予測を計算している。具体的には、IAEAから送られてきた放射性物質の放出開始時間や継続期間、どれくらいの高さまで上ったかを、風向きや天候など同庁の観測データを加えた上で、スーパーコンピューターに入力し、放射性物質の飛ぶ方向や広がりを予測している。
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これはインターネット版の文面を引用したのですが、紙面の方にはもっと詳しくお役所館の関係が記されておりました。要するに気象庁はしっかり原子力安全委員会などに報告しているのに、どこかで握りつぶしていたのです。この期に及んでも官僚主義の厚き壁「驚くべきことだ」では済まされない話であります。これは犯罪であると申しても過言ではありませぬ、

このトップ記事でデカデカと報道されたせいでしょうか、この日のうちに枝野官房長官が公開するよう指示しました。

同様の記事を数日前にすでに天下の大朝日が掲載しているのですが扱いが小さく政府は何も反応しませんでしたから、この問題をトップ記事として扱った読売のお手柄というべきでありませう、

とべた褒めしたいところでありますが、実はほめてばかりいるわけには参りませぬ、と申しますのは、大新聞の記者諸氏は外国のデータが公表されていることをよくよく知っていたはずですから、政府が公表しなければ、その代わりに外国の機関による放射能拡散のシミュレーションの図を毎日、掲載すればよかったのです、というか当然ながら掲載すべきであったとヨッサリアン考えるからです。そのような行為こそが、市民が知っておくべきだと思われることの報道に努めるのがマスコミの使命であるからです、その意味で官僚主義も許せませんが、マスコミの怠慢も許すことができませぬ。

写真は前回の日記で紹介しました仏の研究機関IRSNのシミュレーションの一例です。よろしければクリックしてご覧くださいませ

3月15日13時とありますから、事故発生から4日目、福島原発2号機の格納容器が爆発して破損してからおよそ6時間後の図です。赤色は半減期が30年というセシウム137が大気一立方メートルあたり10~100ベクレル、この赤い放射能雲が福島から南下して北関東にいたり首都圏に迫っています。このようなシミュレーションの結果を政府は国民に知らせたくなかったということでありませうか・・・・・

おやすみなさい

ついに原発震災(その10):福島原発の風下は大海だけれど福井原発群の風下には海はない・・・・

2011-04-03 02:43:32 | ウロウロ日記

3月17日に米国大使が福島第一原発から半径80キロ以内にいる米国人に退避するよう勧告しました。このとき、日本の関係者はこの米国の方針を「社会的要因を考慮したもの」だとか「参考程度のもの」などと(朝日新聞3月18日)、あたかも科学的根拠に欠けるものであるかのように一蹴していますが、これはそのようないいかげんなものではないのです。

米国は自身の放射能拡散の予測するシステムを福島第一原発に当てはめて予測を行い、その結果に基づいてこのような勧告を行ったのです。しかもこの放射能拡散のシミュレーション結果について米原子力規制委員会(NRC)は「あくまでも推定で、実際とは異なるかもしれない」と注釈付きで公表しているのです(以上、朝日新聞3月22日)。米国以外にも欧州のいくつかの国が同様のシミュレーションを行い広く公表しています。

ところが、日本の場合も同様の予測システム(SPEEDI:緊急時迅速放射能影響予測)を持っており、このシステムによる結果が文部科学省から原子力安全委員会に報告しているにもかかわらず、国は「データが粗く、十分な予測でない」として(朝日、3月22日)公表していないのであります。なんということでありませう!

そこでヨッサリアン(先日のコメント欄でPON氏なる人物がノルウェーによる放射能拡散のシミュレーションの例を教えてくれたのですが)、若干おフランスかぶれでありますので、原発への依存率が何と80%という世界一の原発先進国によるシミュレーションの例を探してみました。

写真はその一例です。いつもながらお手数ですがクリックしてご覧くださいませ。これはフランスのISRN(フランス放射線防護原子力安全研究所)という国立の研究機関が行ったシミュレーションの一部です

3月13日22時の時点における、「死の灰」の一つであるセシウム137(半減期30年)の拡散状態です。単位はベクレル/㎥、赤い部分が10~100ベクレルの範囲です。一連のシミュレーション画面を見ますと、放射能は最初若干内陸部にまで拡散した後、大半は太平洋と、すなわち東から東南方向へと拡散、ときおり本土の方へ東北・関東・首都圏・東海地方のあたりまで戻ってきてから、さらに太平洋上を東へと広がっていきます。

これらのシミュレーションの図を見て、ヨッサリアン、福井県の原発で事故が起きた場合の放射能の拡散状態を考えてみました、その結果はいささかショッキングなものであります・・・

と申しますのは、原発で大事故が起きたならば、当然のことながら放射能雲は主に風下へと拡散していくのですが、13基の原発が存在している若狭湾では特に冬季には強い北西の風が吹くのが常なのです、しかし、若狭湾の風下には福島原発の場合のような大海は存在していないのです!

すなわち福井県の原発で事故が起きたならば放射能雲の大半は風下の大海ならぬ内陸部へと向かい、すぐに我が麗しの湖国の上空へと達するのであります!ヨッサリアンが米国人であれば、すぐに逃げ出さなければならないのであります・・・・

そして雨や雪が降っていて放射能が湖面に降下したならば・・・びわ湖は日本一の大きな湖であるとはいえ大海ではありませぬ、出口は淀川へと通じる瀬田川だけ、

ですから、大海だから放射能で汚染されても大丈夫、拡散しているまるからとノンキなわけにいかないのです、びわ湖にたまった放射能はやがて徐々に下流の京都府や大阪府へ・・・そして湖国のみなさんだけはなく下流の京都や大阪のみなさんも「ただちに健康に影響を及ぼすとは考えられない」放射能で味付けされて水道水を飲むことになるのであります・・・・

あの湖国を、近江を、近江八景をこよなく愛した芭蕉さんが生きていたら何と思うでありませうか・・・・

おやすみなさい