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●『積木くずし 真相』

2005年09月07日 13時26分31秒 | ★映画・TV・本e.t.c

由香里の死そして愛―積木くずし終章

アートン

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9月2・3日に放送された

「積木くずし 真相」

の原作である。

相方が出演したこともあり、

以前お世話になったことがある方が

制作に携わっていることもあり、

また、元祖『積木くずし』を

リアルタイムで観ていた世代ということもあり

更に、あの番組打ち上げパーティーでの

陽気な舘ひろしさんの姿が忘れられず、

必然に放送を観るに至った。


恥ずかしながら私は、日頃から芸能関係のニュースを

あまり観ておらず、女性週刊誌なども殆ど読まないため

元祖『積木くずし』の放送後、

由香里さんが、

再び非行に走ったという事、

穂積さんが奥さんと離婚された事

由香里さんが

数年前に亡くなられたという事

程度しか知らなかった。
『積木くずし~崩壊』(1994年TX)は観ていないので・・・。

題名どおり

「真相」を知る機会を与えていただいたという事で、

『積木くずし 真相』

を観た意味は十分にあったと思う。


原作を読ませていただいた限り、

ほぼ原作に忠実であり、

特にドラマ用に

話が美化されているわけではない事も

情報オンチの私から付け加えさせていただきたい。


元祖『積木くずし』で触れていたかももう覚えておらず、

周知の事実かは定かではないが、

母美千子さんが長崎に投下された原爆の影響により

体に抱えていた不具合を

由香里さんも受け継いでこの世に生まれてきた

可能性が高いらしい。


もしも、治療薬の副作用で髪が赤くならなったら・・・

元気な体で生まれてきていたなら・・・・

原爆さえ落ちなければ、戦争さえなければ・・・


・・・そんなことまでも考えさせられる

悲しい話でもあった。



原作の中にあった

穂積さんが、知人から聞いたという

その知人の方が唱えている

「人生回数券説」・・・


~人間は生まれながらに回数券を神様から

いただいていて、

人生の節目節目で使いながら階段を上っていくのだそうだ~


穂積さんは由香里さんを


~周囲にふりまわされるだけで、

自分の意思で使った回数券は僅かだから

ほとんど手つかずだった。

その回数券をつかって生きたかったのが

「平凡」な日々だったのだ。~
(「平凡」な日々とは父娘が同じ家で過ごした最後の3年間だそうです)



こう書き記している・・・

これを読んだときは

胸が締め付けられる思いだった・・・



実は、私がまだまだ駆け出しの役者だった頃、

小さな規模の舞台芝居で(製作者の方読んだらゴメンナサイ)

穂積隆信さんと共演させていただいたことがある。

主催する劇団をもっていた社長は自分の部下を

「ウチの若い衆」と呼び、

その若い衆がどうしても稽古を見学したいと言っているという

社長のお願いがあり、

ある日稽古場に、若い衆の方々が見学に来たことがある。

その呼び名にふさわしく

みんな、丸坊主かパンチパーマの青年ばかりで、

確か特攻服のようなものを着ていた。

おまけに稽古を見ているのか

ガン飛ばしてるのか判断に迷う見学姿勢に

みんな目のやり場に困りながら稽古したのを覚えている。

なんでも社長さんは、ある事情で広島にいられなくなり

東京に出てこられたそうだった。
(・・・でも我々には凄く優しかった)


話は戻るが

穂積さんを積木くずしのお父さんだということは知っていたが

当然若輩者の私からそんな話を振るはずもなかった。

しかし、他の年配の共演者の方が

奥さんと離婚されて、

財産も奥さんと娘さんに渡し、

今は裸一貫で一人暮らしをされている

と私に教えてくれたのを覚えている。


・・・財産を奥さんと娘さんに渡し・・・

という部分は正確でなかった・・・

私が共演させていただいたあの当時、

穂積さんがもっと大変な状況に置かれていた事を

放送で知り、衝撃を受けた・・・

同時に

そんなことを全く感じさせないよう明るく振舞っていた

当時の穂積さんの姿が思い出された・・・。


「俳優の俳は人にあらずと書く」

・・・当時から立派な俳優さんでした。



書かれた穂積さんの気持ちが・・・

書かなければならないと思った気持ちが

痛いほど伝わってくる本でした・・・













コメント
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