日々是好日 in Canada

写真と日記で綴る、日々のこと。

ケベックシティの魅力

2005-07-30 | ケベックシティの風景
本日のケベックシティも洗濯日和の快晴でございます。
・・・と書いた途端に、ラジオでは「午後からは雲に覆われます」って言っていますけれど。

いつも写真と関係のない事を書いているので、今日は写真のご説明を
これはついさっきの撮りたてほやほやの写真です。
ケベックシティは城壁内部の旧市街はもちろんのこと、ロウワータウンや近郊のオルレアン島などなど、観光地となっているところは例外なく美しい綺麗な街です。

この写真は観光地ではなく、St-Jean-Baptisteという地域の住宅地です。観光地のような華やかさはないけれど、錆びた鉄格子やぼろぼろに剥がれた壁から覗く赤レンガ、倒れそうな木製の電信柱、コンクリートの隙間からたくましく生えている雑草、玄関先に座って煙草をふかしながら通りを眺めているおじいさん・・・。
St-Jean通りの喧騒から離れて、こういうケベックシティをゆっくりと歩くのも、また素敵です。
・・・って、書き終わった途端に窓の外から雨の匂いがしてきました。

情熱的なケベック人

2005-07-29 | ケベックシティの風景
夫の会社のディナーに私も誘われ、私の拙いフランス語にどきどきしながらも行ってきました。
皆さんとても気さくで明るく、行く前までの緊張もあっという間に消え去り、楽しい時間を過ごしました。
夫は現在翻訳の仕事をしているのですが、とても皆毎日パソコンの前でシーンとして仕事しているとは思えないような雰囲気でした。フラメンコダンサーのような格好をした黒髪の素敵な女性もいれば、胸元開きすぎのシャツからネックレスがじゃらじゃら見えるオジサマもいます。
皆さんの強い勧めにより、私がいただいたのはミートパイとケベックの地ビール、そしてデザートにメープルシロップタルト。こてこてのケベック料理を堪能いたしました。

ケベックの人達の可愛い所を発見
ひとりふたりと到着するたび、みんな立ち上がって挨拶のキスに抱擁。ちなみに、フランスでは頬に右左交互に3回ですが、ケベックでは右と左とで2回、と違いがあるそうです。さっきまで皆同じ会社で働いてたのに、まるで何年ぶりに会ったかのような盛り上がり!
そして酔うにつれて回数が増えてゆく乾杯・・・。
別れ際にも、ひとりひとり挨拶のキスをして抱きしめあっています・・・明日会社で会うんでしょ?とつっこみたくなりますが、ガマンガマン。席を立ってから帰路につくまで何分たったんだろう・・・。
情熱的なケベック人達なのでした。

夢のWest Coast Trail

2005-07-28 | カナダでアウトドア
ケベックには、予想以上に自然がありました。というよりも、全然期待していませんでした。カナダの自然というとどうもカナディアンロッキーを思い浮かべてしまうんですが、そういえばケベックは美しい紅葉で有名ですものね。
ケベックの国立・州立公園はとても良く整備されすぎていて、どうしても100%自然の中にいる気分には浸れませんが、その分アウトドア初心者には最高の場所です。実際に、家族連れを多く見かけます。子供達が自然に親しむには安全で優しく、それ程難しくないケベックのトレイル。

でも・・・。最近は夫も私もBC州の大自然に飢えておりました。
そこで、9月初旬にバンクーバー島にあるWest Coast Trailという80kmのトレイルに行く事にしました!
標高差があまりない代わりに、左側には苔のはえた巨木がたくさんある山を眺め、右側にはクジラやオルカ、アシカの群れと出会いつつ太平洋の波の音を聞きながら5日間歩き続けるのです。
素敵でしょう!!! 長年の夢でした。
カナダ国内外で人気があるトレイルの為、カナダ政府が自然を守るために予約制にして人数制限までしています。
夫は今回で3回目なので、なにかと安心。地図にも、前回の時の様子が書き込んであります。
でも、ケベックの優しい自然に慣れてきていた私。「トイレはないから、穴掘り用の小さいスコップ買わなきゃね♪」と軽くいう夫に、ちょっと怯んだ私でした。まずは心の準備が必要です。

やっぱり照れる私

2005-07-26 | 日記-ケベックシティ
ケベックシティに引っ越してきてから、早いものでもう3ヶ月が経とうとしています。夫と2人で夕食後に散歩に出掛けたり、週末にもいろいろ動き回ってきましたが、今でもまだ初めて通る道や初めて見る建物があり、まだまだ小さな発見があちこちにあります。

3ヶ月経っても未だに慣れないこと。「マダム」と呼ばれる事です!
フランス語では、ちょっとした挨拶には頻繁に「マダム」や「ムシュー」「マドモアゼル」とひょいっとくっつけます。
スーパーのレジのおばさんも「ボンジュール、マダム!」近所のおじさんもベンチに座って煙草をふかしながら「ボンソワ、マダム!」
未だに慣れず、「マダム」と呼ばれるたびにくすぐったく感じます。

挨拶しただけで照れくさがる日本人。ケベックの人達の目には不思議に写っているでしょうねぇ・・・。「こんにちは、奥さん!」って言っているだけですもんね。

ロングというより伸び放題

2005-07-22 | バンクーバーの思いで
バンクーバーで勉強し始めて1ヶ月程経った頃、思いきって美容院に行った事がありました。
もちろん英語はまだまだの頃なので行くべきか迷ったのですが、髪も伸びてきたなぁと思った時にロブソンストリートで「男性20ドル、女性25ドル!」という看板を見つけたので、格安だし、よしチャレンジだ!と中へ入ってしまいました。
ロブソンストリートといえばバンクーバーの中心を東西に横切る有名な通り。「ロブソンにあるお店はみんな素敵なお店」という誤った思い込みがいけませんでした。
アクセサリー店の2階へ上がって行き、ドアを開けると閑散とした店内に中国人らしきおじさんがひとり、ラジオを聞きながら昼寝をしていました。
「げ。」と思ったと同時にちりんちりんとおじさんを起こすドアのベル。ドアを開ける前に中を覗くんだった・・・。
「どうぞどうぞ!」とにこにこ笑いつづけるおじさんに導かれ、ショックから我に返った時にはすでに洗面台で髪を洗われていました。日本では顔にタオルを置いてくれるのに、何もないので顔はびしゃびしゃ、そして目の前に見えるおじさんの顔・・・。
鏡の前に座り、もうこの辺りでは覚悟を決めて切ってもらうことにしました。「ショートにしたいんですけど。」という私に、「今カタログ持ってくるね。日本人用の。」と立ち去るおじさん。
戻って来た時に手にしていたものは、スケッチブック。表紙には「ショートヘア」と書いてあります。ん?と思いつつ中を開くと、和田アキ子や広末、ピーターなどの写真の切りぬきが貼ってありました。見るからにすべて週刊誌からの切りぬきで、カラーではなく黄色地の紙に黒いインクのものまであります。
あまりの驚きに笑う事もできない私に、広末を指差して「これがいいんじゃない?」というおじさん。もちろん頷くしかありませんでした。
髪を切っている間、私と同じようにドアを開けてしまった人がふたり。被害者は増える一方なのでした。

8年ほど前の事とはいえ、その時の事が潜在的トラウマになっているのでしょうか。その時以来、カナダで髪を切ったのは、日本人経営の美容院で1回だけです。
日本人の美容院などないケベックシティでは私の髪は伸び放題。日本に帰ったら早速散髪しに行きます。

ケベックシティでクルーズ

2005-07-20 | ケベックシティの風景
夫の両親の提案で、セントローレンス川のクルーズ船に乗りました。プチ・シャンプランから川へ向かって歩いていくと、港に赤い屋根のチケットブースが見えます。船はゆっくりと北上し、オルレアン島へつながる橋の手前で旋回してモンモランシー滝を眺めて港に戻ります。所要約1時間半。眺めも良く、1時間半ずーっとかっこいいガイドさんがフランス語と英語を駆使して絶え間なく地形や歴史など説明してくれるので、なかなか楽しめます。
そして何よりも、このうだるような湿気と暑さの中、爽やかな風をうけながらのクルーズは私にとってオアシスでした。


ひとつ気になったのは、写真です。船員の格好をした人達が、乗船の時必ず乗客それぞれの写真をとっていて、なんでだろう?と不思議に思っていました。ランチを食べている時も、カメラを持った船員さんがやってきて、「はい、みんなくっついてー」とパシャパシャ写真を撮っていきます。
なんで??と不思議に思いつつも、カメラを向けられるとついつい皆寄り添って自然に笑顔を向けてしまうんですよね・・・。

夫とお義父さんが、あれはきっと後で写真を売るんだよ、デジカメだと1枚あたり10セント位しかかかっていないのに、10ドルとかで売る気だ、買う人いるのかね?などと話していました。
その時ワインを買いに行っていたお義母さん。
帰ってきてワインを飲みながら景色を眺めていると、案の定、やけにフレンドリーな船員さんが「写真、どうですか?これ、素敵に写ってますねー!あっ、こっちもいいなぁー!」と、早速大きく引き伸ばされた写真を売りに来ました。
ほら来た!とばかりに、「いくら?」と聞くと、「10ドルですよ。」
・・・やっぱり~という顔の夫とお義父さん。その瞬間、「これと・・・それからこれ頂戴」というお義母さんの声に、何も言えなくなったふたりでした。

好評だった山椒

2005-07-18 | FOOD
トロントから、夫の両親が金土日と遊びに来ました。トロントから車ではるばる8時間。長旅の疲れもみせず、いつも明るく優しいふたり。一緒に楽しい週末を過ごしました。

前回遊びに来た時に、ケベックシティには日本食はないだろうと、トロントにある日本食料店でいろいろな食材を買ってきてくれたので、お礼も兼ねてそれらを使って和食を作る事にしました。
赤味噌に白味噌、本みりん、七味唐辛子・・・ダンボールにいっぱい詰めて持ってきてくれたのですが、その中に「粉山椒」を発見。「Japanese pepper」とあるので買ったようですが、私は山椒はうなぎにふりかけてしか食べた事がありません。それも最近の話。以前は、蒲焼のたれの味ばかり楽しんで、山椒をかけてもいませんでした。
彼の両親はふたりとも和食は大好きなので、あの独特の香りを味わってほしいなぁ・・・とネットで山椒を使った料理を調べてみました。
すると、うなぎだけでなく、鶏肉料理やはたまたスープまで、レシピがどっさりでてきました。便利な世の中だなぁ・・・とちょっと感動。
その中で私が「おっ」と飛びついたのが、ツナ山椒。ツナを醤油や酒、山椒などで煮詰めたものです。簡単で、しかもとても美味しかったです!!他にもいろいろと5,6品作ったのですが、お義母さんから「レシピ教えて!」と言われたのはこの「ツナ山椒」でした。

私もすっかり山椒が好きになりました。「Japanese papper」というからには、日本食の代表選手になってもらいたいものですね。

偶然の出会い

2005-07-13 | すてきな人々
夫の大学の友人が、今年9月にケベックシティに引っ越してくるということで、下調べとアパート探しを兼ねて彼女とふたりで遊びに来ました。
日中は2人で物件を見て回るという事なので、我が家の小さなアパートで4人で夕食を一緒にすることになりました。
日本食が口に合わなかったら・・・と悩んだ末、無難に洋食に決定。
最近市場で山盛りで安く売られているイチゴがあったので、ほうれん草とイチゴのサラダに、大好きな小林カツ代さんの本にあったラディッシュスープ。そして昔ホストマザーに教えてもらったチキンとパプリカの甘酢ソース煮。
デザートはオーブンが壊れている為(涙)、簡単な豆乳プリン。

何とか食事の支度も終わり、みんなで食卓を囲み「いただきます!」日本語はカタコトの夫も、この言葉は必ず口にします。
すると、友達の彼女、クレアも小さな声で「いただきまーす。」
流暢っぽい発音に「ん?」と思いつつ、日本語も有名になったもんだね、とたいして気にもせず目の前の食事に夢中でした。

食事も歓談も後半にさしかかった頃、会話の中でクレアの口から日本語が飛び出して来ました。えっとびっくりすると、「実は日本に1年間住んでいました」というクレア。
もちろん、やっぱりその次に出てくる質問、「へぇ!日本のどちらですか?」という私に、ちょっと照れくさそうに「イワテケンです。」
・・・かたまる私と夫。「でも、田舎だから日本人でも知っている人、少ないです。」
そうそう、岩手県がどこにあるのかも知らない人多いんだよねぇ・・・。
「私、岩手県の出身ですッ!」という私にクレアもびっくり。
その後、沿岸地方の某高校で英語講師をした時のことや、回転寿司をはじめて食べたこと、岩手県で毎年行われている利き酒大会で優勝してしまったことなど、ローカル話で盛り上がりました。
先月の帰国時に買ってきた梅酒と銘酒、岩手の南部美人であらためて乾杯

心配しなくても、日本食ぜんぜんOKなのでした。
ふたりが引っ越してくる9月が、とても楽しみです。

夜空の下のコンサート

2005-07-11 | ケベックシティの風景
Rachid Tahaのライブは9日。それまで彼のCDを聞きながら夫とふたりとても楽しみにしていました。当日は小雨がぱらつきましたがたくさんの人と熱気で、とても楽しかったです。州議事堂の裏手に設置されたステージは、石造りの歴史的建物と素敵な色の夜空に囲まれて、雰囲気を盛り上げていました。

彼は10歳からフランスにいますが、血はアルジェリア人。音楽も中東・アラブ色の濃いものが多く、いろいろな楽器を使います。
ロンドンでの事件の2日後という事もあり、合間に何度も触れていました。一生懸命に、テロリスト=イスラムとは考えないで欲しい、イスラムの人々も世界中と同じくテロの撲滅を切実に望んでいる、と訴えていました。

ロンドンには、友人でもあり夫の妹でもあるナタリーがいます。以前このブログにも登場したバフィンアイランド探検隊長のルーカスは、ロンドンの救急病院で医者として働いています。彼らの無事にほっとしつつも、心の中のもやもやした翳りは消えません。
テロ事件はいつもどんな人の心も暗くしてしまうものですね。
イギリスでも事件後、イスラム系のモスクが襲撃されたりという事件が起きているようです。ニュースでは、イスラム系の男性と結婚したイギリス女性が「イスラムに対して厳しい時代に産まれるこの子がかわいそう・・・」と大きなお腹を優しくさすっていました。

Rachid Tahaの中東音楽と、踊りながらたくさんの声援と拍手を送るケベックの人々に囲まれて、「来て良かった」と感じた夜でした。

サマーフェスティバル開催中

2005-07-08 | ケベックシティの風景
モントリオールはかの有名なジャズフェスティバルで盛り上がっているようですが、7日からケベックシティではサマーフェスティバルです。
1週間程前から町のあちこちでステージが設営され、ストリート芸人さんも増えてきました。10日間のアクセス・パスは前売りでC$15、今買うとC$20と安いのですが、「ま、サン・ジャン通りでも歩いてお祭り気分を味わうくらいでいいかナ」とあまり気に留めていませんでした。

ところが以前に入手していたプログラムを何気なく眺めていたところ、「Rachid Taha」の名前を発見!
彼はアルジェリア系のフランスのミュージシャンで、夫も私も2人揃ってお気に入り。3月にモントリオールでコンサートがあった時は、2人で行きたかったのに行けなかった人なのでした。

滅多に電話する事のない夫の職場に即電話。最初何事かとびっくりしていた彼も、内容を聞くと「パス買っといて!」と興奮気味。
ちなみに、パスはフェスティバルの間はいつでも、道端にいる青いチョッキ(古っ)を着たお兄さん達から買えるのです。あせらなくてもいいのでした。
彼のステージは明後日。いきなり楽しくなってきたサマーフェスティバルです。

虫噛まれ

2005-07-06 | カナダでアウトドア
ベルーガをはじめ、サガネで出会った動物達とも別れを告げて、楽しい思い出話に花の咲く帰り道。
思い出と共に得たものは、数々の虫刺され・・・。
虫除けスプレーを念入りにしたつもりが、スプレーのかかっていない所をうまく見つけられて刺されました・・・。
悔しいったらありゃしません。
子供の頃から毎年家族で唯一蚊にさされ、いつもキンカンの匂いを漂わせていました。
今回は蚊に加えて、カナダで初めてブヨに刺されました。彼らは蚊とは違い、刺さずに噛みます。虫噛まれです。痛くもかゆくもないのですが、流血します!Tシャツが血まみれ・・・とまではいかないものの、血の染みが広がるのをみた時は「なんじゃこりゃぁ~」状態でした。
蚊に刺された時よりも、かゆくないのでたいした事はないのですが、やはり悔しさは同じ。BC州では、山でも虫に悩まされた事はなかったのですが。カナダ東部を夏旅行する方。虫除けスプレーはTシャツの上からもするべし!
さらに。顔にも少し塗るべし。今回まぬけな事に、おでこを刺されました。
この年齢になって、おでこに絆創膏って・・・。
最近外では絶対に帽子を被ったままです。

もうひとつ、お義父さんが教えてくれたのですが、毎年聞くようになった西ナイルウィルスを持っている蚊は、どちらかというと夜間に活動するらしいです。虫除けスプレー、隅々までしておきましょう!

アウトドアレシピ

2005-07-05 | カナダでアウトドア
キャンプ2泊目。今日の夕飯は野菜とジャーキーのおじやと豆スープ、そして食後にカプチーノ。
野菜は乾燥したもの、ごはんはインスタントのものを必要な分だけ袋に入れてもってきたので、熱湯でもどして味付けして煮込むだけ。スープもカプチーノも、粉末状のものを小分けにしてきました。
山の中で食べるだけで、これだけでもなかなかのご馳走です。
ぷ~んと寄ってくる蚊と戦いながらの食事なので忙しいのですけれど。

キャンプの時いつも悩むのは、食事です。
レシピと言えるほど手間はかからないものですが、アイデアがなかなか浮かばないのです。
バックパックの重量を少しでも抑える為に1gでも軽くなければならず、また使用する水とガスが最小限でなければならず、明日の体力の為に栄養価も十分でなければならず、そしてもちろん安くて美味しくなければいけません。
今の所、これだけの条件をクリアしたアウトドアレシピはまだ3つしか知りません・・・。
「これ、おすすめ!」というのがあったら、是非コメントを!

今年4月に、夫の友人の南アフリカ人とノルウェー人2人が、カナダ極北にあるバフィンアイランドを2ヶ月かけて探検するという事で、準備の為に我が家に5日間泊まったことがありました。

物質的な準備はもちろんですが、栄養を少しでも身体に貯めこむ為に3人ともよく食べる、食べる!
その時彼らと一緒に食料の調達をして気がついたこと。
どのお店に並んでいる食べ物も皆、「ノンカロリー」「脂肪分ゼロ」「オイル90%カット」との謳い文句。「カロリー」こそが彼らの必要なものなのに。「ノンカロリー」ではない食べ物を探すのがこんなに大変とは思ってもみませんでした。
貴重な栄養源である粉ミルクでさえ、「脂肪分ゼロ」のものしか売っていませんでした。少し不安そうな面持ちで粉ミルクを買う友人達。
生き延びて帰ってくるか(おおげさ?)心配でしたが、先月3人ともカナダの自然に感動して元気に帰ってきました。

山の食事はもちろん特殊ですが、普段の食事でも知らず知らずのうちに脂肪分やカロリーが減っているのですね。いつからカロリーがこんなに悪者になったのでしょう。痩せているよりも、エネルギー満タンの健康でいる方がずっと魅力的だと思うのですが。
何事もバランスが大切。極端なのは、やっぱりいけないですね。


お酢のパワー

2005-07-03 | カナダでアウトドア
キャンプの時は、ヘッドランプも必要な時に電池が切れると困るので節約しつつ、夕飯を食べると早めに寝袋に入ります。
目が慣れると、月明かりでたいていの事はできるのですが、最初の夜はあいにくの雨。
雨の中テントで寝るというのは、とてもムズカシイのです。テントにはねる雨音が、なかなか寝つかせてくれません。それでも寝袋の暖かさに気持ちよくなっているうちに、何時の間にか朝になっていました。

今日は1日かけて往復20kmのコース、Cap-Eternite,「永遠の岬」を目指します。
キャンプ場からすぐのところにトレイルの入り口があり、入り江に沿って登り始めました。
ケベックでの今までのトレイルの中では、一番楽しいトレイルでした。・・・一番きつい登りでもありました。

ケベックのトレイルは大抵標高差があまりないために、木の種類や動物、景色に余り変化がなく、単調なものが多いです。でもこのトレイルは標高差は500mほどしかないものの、景色の変化に富み、途中には川や湖もありとても楽しめます。ところどころで見え隠れするフィヨルドもまた素敵です。

きつい登りがあったものの、20kmをこなす事ができたのは、ピクルスのおかげです。
BC州で夫と2人で山登りしていた時からの、2人の伝統になっています。最初の頃は、ただ2人ともピクルスが好きなので山に行く時にはジップロックに入れて持って行っていました。何度か繰り返しているうちに、ピクルスを食べない時と比べると、疲労度が違う事に気づきました。
ということで、発掘!○る○る大事典のような題名になってしまいましたが・・・。
疲労回復にはお酢、って本当ですよ、皆さん!

ただ、気をつけないとジップロックがきちんと閉まっていないときがあり、バックパックが酢漬け状態になってしまいます。ケベックではただ悲しいだけで済みますが、グリズリーのいるBCやアルバータ州では匂いが命取りになることも!気をつけましょう。



Saguenayでのキャンプ初日

2005-07-02 | カナダでアウトドア
ベルーガに感動した後、今度はいよいよSaguenay州立公園の奥深くへと向かいました。この公園は特殊で、「国立公園」でもあり「州立公園」でもあります。ベルーガやクジラ、フィヨルドに急傾斜の山々と、あまりにも貴重な自然のためカナダとケベックが協力して保護しているようです。

セントローレンス川からサガネ川のフィヨルドに沿って内陸側へおよそ80km。辿り着いたのはBaie-Etarnite、「永遠の入り江」というなんともドラマチックな名前のついた場所です。
山の麓にテントを張り、まだ日没まで時間があったので8kmのトレイルを登りました。フィヨルドの地形の為どの山も急傾斜となっており、きつい登りが続きます。
このトレイルの先にはフィヨルドの素晴らしい眺めと、それを見つめる聖母マリアの像がありました。およそ130年前、凍った川を渡ろうとしたCharles-Napoleonが誤って川に落ち、聖母マリアに祈りを捧げて助けられたので、感謝の印として像を建立したそうです。

切り立った崖の上に穏やかに佇むおよそ7.5mのマリア像は、静かに自然を見守っていたのでした。



初フィヨルド

2005-07-01 | カナダでアウトドア
楽しい事となると、どうしてこうも目覚めがいいのでしょうか。
夫も私も朝早くに起きて、前の晩に準備していた食料をはじめ、テントや寝袋の入ったバックパックを車のトランクに積めこんで出発!
・・・ところが今日は7月1日。ご存知の通り、カナダデーで尚且つケベックでは「引越しの日」。ケベックシティの旧市街の細い道は、トラックやら家具やらで朝から込んでいました。城壁の外に出るのにちょっと時間がかかりました。

途中Tim Hortonsでコーヒーを買い、Boney MのCDを聴きながら、シャルルヴォワの長閑な景色を眺めつつ、運転すること3時間半。
目の前に広がるのは海・・・のような大きなセントローレンス川です。
サガネ川との合流地点で展望台へ歩いていくと、更に目の前に広がるのはフィヨルドです!

我が故郷岩手の「リアス式海岸」と同じく、学校で習った地形トップテンにはいるフィヨルド。初めて見るその光景・・・。スケールが大きすぎて、正直違いがわかりにくいのですが、遥か続く急傾斜した両岸から氷河を想像し、「うわぁ・・・」となんとも言えない感動でした。

その感動も束の間、さらなる驚きだったのはベルーガ(シロイルカ)です。展望台に立ってすぐ、目の前にぴょこん、と飛び出す白い背中。何頭ものベルーガが、あちこちで泳いでいたのです!
ミンククジラまで、大サービスで尾を見せてくれました。「ブシューッ」という音が聞えるほどの距離です。
夫も私も、ボートに乗らずにクジラが見れるなんて思ってもみませんでした。