![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/91/db45d96b3ad3101c21e994ae8227cdaf.jpg)
さる丸の内の三菱美術館休館日。
夕闇から夜になる1830ごろ。
ビジネスマンやOLさんもまばらなこの時間。
夜の美術館もなかなかライトアップされて美しいです。
このあたりは最近話題の東京駅あたりから続き、明治の洋館が
かっこいいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/e2/fcf1d148657f47aa01a19487231ebfc1.jpg)
神戸の居留地あたりと似てます。年代が同じですからね。
この美術館は建築し直しているそうですが、それは素晴らしい決断でしたよね!
やはりこのビルではない一角の雰囲気はいい空気、いい雰囲気ですもん。
そんなころ始まったがブロガー内覧会。
うきうき。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/0b/95046ab3b55d87239fbc0a750782becc.jpg)
美術館館長の高橋さんの熱い想いでブロガー内覧会は始まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/78/7917fa29511aa8a289913d06bf1778e5.jpg)
日本は大手マスコミ主催の展示がほとんどなので、なかなか公正な美術批評が育たなくて、美術館の運営側にいると、今回の展示はみんなどう思ったのか、よかったのか、伝わったのかがわからなかった、と。
その点、ブログは専門家じゃないからいろいろな意見があるけれど、こうやって、こんな思いで見たんだと初めて知ることができた、と。
ふーん、そうなのかぁ。
私などは、逆に大した知識もないので、妄想状態で見ていることを書いているのだけど(笑)
アートを見て、しょうもないことでも結構感動できるんですから、
たのしいものです。
プロットのない小説みたいなもので、その絵の中を探検するワクワク感です。
知識を得たら得たで、これかー!みたいなことが増えてそれも楽しいですけどね。
今回は主任学芸員の安井裕雄さんとモデレーターのTak(中村剛士さん/青い日記帳主宰)
の掛け合いトークで館内ツアーがあります。
ツアーなので引率されていくので会場はぎゅうぎゅう。
こんなかんじで見たりしてました(汗)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/bd/58e600a02feef9ed39524084aef7f57a.jpg)
でも、安井さんとTakさんの熱いトーク、とまらない解説に
その愛の深さが伝わってきましたよ。
ちなみにこのルノアール、もともと人物画を書くのが得意だったルノアール。
印象派は光の色で形を表現する芸術。でも人物は輪郭線を描いていく。
そのところにルノアール自身の葛藤があったころの絵だそうです。
ルノアールもふんわりしたバラ色のほっぺの女性ばかり描いている割に
モデルが誰だかわからない時代があるほど、苦しんでいたのですねえ。
大成の裏にはかならず葛藤や苦しみがありますねぇ。
たしかルノアールの絵の顔が奥さんだの、愛人だのってよく逸話が出てくるので(汗)
モデルが判明しないって、いろいろあるのですねぇ(笑)
次に気になったのが、ルドン。
怖い絵か花の絵の人という印象だったのだけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/b8/c030d3301e61da525dbe997e738139dd.jpg)
最近放送大学で心理学を学んでいまして、
この時代と言えば、フロイトやユングが無意識とか夢の中の意識とか、
精神とか自我とかを語り始めた時代。
私的な感覚でいうと、宗教的世界観から個人の世界観、個人の生活史を
作り出していったゆえに個人という意識を社会に確立していった時期なんだろうなと。
だから、思考のあやふやな抽象的概念を描こうとしているから、
モノトーンであり、魑魅魍魎であったりしたのではないかと。
頭の中で考えることって、モノクロームなんですってよ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/10/6f8e1338c5e6e4e4563fafd99f529237.jpg)
そして晩年、一転してめっちゃくちゃ華やかでネオン的な色彩に。
暗闇から光り輝く色への転身。
あれって花を描いているんじゃなくて、
生き物の生きてる意志みたいな光とかオーラを描いてたのかな。
ルドンのこの美しい絵は暗い中で見ることができます。
これ、ほんとうに美しかったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/92/13ef333cb866b3c1e8afe89f47073593.jpg)
さらに、私にとって発見ともいえる画家はヴァロットン。
かっこいいかわいい怖いかんじで、ちょっとしたファッション屋さんも
使えるビジュアルだと思いました。
モノトーンのリトグラフで、単純化されたせんと面で構成。
彼のかわいい怖い感じは、
少し時代が違うけど、写真家のブレッソンとかブラッサイ的な
日常のちょっとしたズレが怖い可笑しいかんじというか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/8c/f4d5b38b8f2738762632df4c46cc48f2.jpg)
安井さんもこの絵で解説をしてくださったのですが、
女の子たちの日常のスナップの中で、はっとした顔が何か異次元な真ん中の女の子。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/9e/bdb59ad65ef891345e5edbbd59862662.jpg)
いい空気感ですね。異常、正常ってどこに境界線があるんでしょうねー。
2次元、3次元、異次元の境目ってどこにあるのか教えてー。みたいなかんじです。
他にもロートレックの当時のサイズのすんごく大きいポスターや
当時の歌手たちのポスター、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/97/65e968f8de916d1a9c6372801c7bb39a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/11/248e28b70911a503bc999c2e66a0e9d1.jpg)
ピサロ、シスレー、ボナールなどなど
意外と見る機会の少ないポスト印象派の心穏やかな絵をたくさんみることもできます。
でもなにげのセザンヌが意外と好きでした。力を抜いた科のような薄い油彩タッチ。
絵のようにさりげなく暖炉の上に。さすがお金持ち(笑)
不思議ですけど、セザンヌの絵はやはりデコラティブな額が似合いますよね(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/36/2bad3033d159725964cd5085b5bc0a9b.jpg)
そんなこんなで堪能すること1時間半。
印象派と世紀末美術の作品だけで収蔵展ができるなんてさすが三菱財閥だなぁ。
こんなことを言ってはなんですが、
ルノアール=オーセンティックな展示という印象もありましたが、
世紀末のちょっとした昂揚感、恐怖感も相まって楽しい展示でした。
皆さんもぜひ!
ちなみに、今回いいなと思ったヴァロットンは
6月~9月に展示があるみたいですね。いかねば!
夕闇から夜になる1830ごろ。
ビジネスマンやOLさんもまばらなこの時間。
夜の美術館もなかなかライトアップされて美しいです。
このあたりは最近話題の東京駅あたりから続き、明治の洋館が
かっこいいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/e2/fcf1d148657f47aa01a19487231ebfc1.jpg)
神戸の居留地あたりと似てます。年代が同じですからね。
この美術館は建築し直しているそうですが、それは素晴らしい決断でしたよね!
やはりこのビルではない一角の雰囲気はいい空気、いい雰囲気ですもん。
そんなころ始まったがブロガー内覧会。
うきうき。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/0b/95046ab3b55d87239fbc0a750782becc.jpg)
美術館館長の高橋さんの熱い想いでブロガー内覧会は始まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/78/7917fa29511aa8a289913d06bf1778e5.jpg)
日本は大手マスコミ主催の展示がほとんどなので、なかなか公正な美術批評が育たなくて、美術館の運営側にいると、今回の展示はみんなどう思ったのか、よかったのか、伝わったのかがわからなかった、と。
その点、ブログは専門家じゃないからいろいろな意見があるけれど、こうやって、こんな思いで見たんだと初めて知ることができた、と。
ふーん、そうなのかぁ。
私などは、逆に大した知識もないので、妄想状態で見ていることを書いているのだけど(笑)
アートを見て、しょうもないことでも結構感動できるんですから、
たのしいものです。
プロットのない小説みたいなもので、その絵の中を探検するワクワク感です。
知識を得たら得たで、これかー!みたいなことが増えてそれも楽しいですけどね。
今回は主任学芸員の安井裕雄さんとモデレーターのTak(中村剛士さん/青い日記帳主宰)
の掛け合いトークで館内ツアーがあります。
ツアーなので引率されていくので会場はぎゅうぎゅう。
こんなかんじで見たりしてました(汗)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/bd/58e600a02feef9ed39524084aef7f57a.jpg)
でも、安井さんとTakさんの熱いトーク、とまらない解説に
その愛の深さが伝わってきましたよ。
ちなみにこのルノアール、もともと人物画を書くのが得意だったルノアール。
印象派は光の色で形を表現する芸術。でも人物は輪郭線を描いていく。
そのところにルノアール自身の葛藤があったころの絵だそうです。
ルノアールもふんわりしたバラ色のほっぺの女性ばかり描いている割に
モデルが誰だかわからない時代があるほど、苦しんでいたのですねえ。
大成の裏にはかならず葛藤や苦しみがありますねぇ。
たしかルノアールの絵の顔が奥さんだの、愛人だのってよく逸話が出てくるので(汗)
モデルが判明しないって、いろいろあるのですねぇ(笑)
次に気になったのが、ルドン。
怖い絵か花の絵の人という印象だったのだけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/b8/c030d3301e61da525dbe997e738139dd.jpg)
最近放送大学で心理学を学んでいまして、
この時代と言えば、フロイトやユングが無意識とか夢の中の意識とか、
精神とか自我とかを語り始めた時代。
私的な感覚でいうと、宗教的世界観から個人の世界観、個人の生活史を
作り出していったゆえに個人という意識を社会に確立していった時期なんだろうなと。
だから、思考のあやふやな抽象的概念を描こうとしているから、
モノトーンであり、魑魅魍魎であったりしたのではないかと。
頭の中で考えることって、モノクロームなんですってよ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/10/6f8e1338c5e6e4e4563fafd99f529237.jpg)
そして晩年、一転してめっちゃくちゃ華やかでネオン的な色彩に。
暗闇から光り輝く色への転身。
あれって花を描いているんじゃなくて、
生き物の生きてる意志みたいな光とかオーラを描いてたのかな。
ルドンのこの美しい絵は暗い中で見ることができます。
これ、ほんとうに美しかったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/92/13ef333cb866b3c1e8afe89f47073593.jpg)
さらに、私にとって発見ともいえる画家はヴァロットン。
かっこいいかわいい怖いかんじで、ちょっとしたファッション屋さんも
使えるビジュアルだと思いました。
モノトーンのリトグラフで、単純化されたせんと面で構成。
彼のかわいい怖い感じは、
少し時代が違うけど、写真家のブレッソンとかブラッサイ的な
日常のちょっとしたズレが怖い可笑しいかんじというか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/8c/f4d5b38b8f2738762632df4c46cc48f2.jpg)
安井さんもこの絵で解説をしてくださったのですが、
女の子たちの日常のスナップの中で、はっとした顔が何か異次元な真ん中の女の子。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/9e/bdb59ad65ef891345e5edbbd59862662.jpg)
いい空気感ですね。異常、正常ってどこに境界線があるんでしょうねー。
2次元、3次元、異次元の境目ってどこにあるのか教えてー。みたいなかんじです。
他にもロートレックの当時のサイズのすんごく大きいポスターや
当時の歌手たちのポスター、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/97/65e968f8de916d1a9c6372801c7bb39a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/11/248e28b70911a503bc999c2e66a0e9d1.jpg)
ピサロ、シスレー、ボナールなどなど
意外と見る機会の少ないポスト印象派の心穏やかな絵をたくさんみることもできます。
でもなにげのセザンヌが意外と好きでした。力を抜いた科のような薄い油彩タッチ。
絵のようにさりげなく暖炉の上に。さすがお金持ち(笑)
不思議ですけど、セザンヌの絵はやはりデコラティブな額が似合いますよね(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/36/2bad3033d159725964cd5085b5bc0a9b.jpg)
そんなこんなで堪能すること1時間半。
印象派と世紀末美術の作品だけで収蔵展ができるなんてさすが三菱財閥だなぁ。
こんなことを言ってはなんですが、
ルノアール=オーセンティックな展示という印象もありましたが、
世紀末のちょっとした昂揚感、恐怖感も相まって楽しい展示でした。
皆さんもぜひ!
ちなみに、今回いいなと思ったヴァロットンは
6月~9月に展示があるみたいですね。いかねば!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/e7/bd015100db503f8b8629a7868d4880ef.jpg)
「ブロガー内覧会」というのがあるんですね?
いろいろ解説して頂けるのはいいですねえ。
頭の中はモノクローム!?へぇ~!
なるほどねえ、そういえばそうかも。
夢だってカラーだったことはなかなかないし。
ルノアールだって、モネだって、
一概に好きだ嫌いだって言えない奥深さがあるんですね。
魂削って制作してるんですもんね、
観る方だって魂で観てあげたい・・・。
いろいろ考えることができました。
ありがとうございます。
でも、さすが学芸員さんのお話はその絵の価値をよく知っていらっしゃるので、お話が面白かったです。
たまに普通の美術展でも学芸員のツアーがあったりするので、
積極的に参加しようと思いましたー!
うまくやるもんですね。
きっと、宣伝代を浮かしていますね。
印象派はいろいろ見たけど人それぞれの表現法があって面白いです。
そういえば、そろそろ[ターナー展]開催?
台風の被害はなかったですか?
東京のほうは大変だったようですね。
一昔の九州みたいです。
広告宣伝費を浮かしているかどうかはわかりませんが、役得です。カタログとかもらえるし。ただで見れるし。写真OKの場合も多いので。ただブロガーとしてはルールは守らないといけないですけどね。
印象派は結構奥深いですねー。
一筋縄ではいかない。
人間関係とかでもいろいろ影響しあっていますしね。
そういうところでもこの人は人徳あるのねーとか、
この人、嫌われてたのねーとかわかるもんで、
こういうことって、後々までばれるんだなーと(笑)
台風は全然大丈夫でしたが、通勤している人は
大変だったんじゃないかなー。東京の場合、
それが大変。それにしても伊豆大島、大変そうです。