テレビとうさん

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「アノミー」 と 「犯罪加害者」

2022年09月26日 | 統計
 「革命」などが起こると社会規範が一気に崩れて、多くの人が「急性アノミー(症)」に陥り自殺者や他殺者が急増します。

・アノミー;社会規範の弛緩・崩壊などによる、精神や社会の混乱状態を示す言葉。

 これは、「経済成長」が安定している時にも見られる現象で、自殺者の推移を見ると、景気が安定し始めた1980年頃からバブル景気(1986~1991年)の中期までは、それ以前の2割以上(2万人⇒2.5万人)の自殺者が増加しました。

   期間    :
平均成長率
1956~1973:9.1% :戦後復興期
1974~1990:4.2% :安定成長期(1985年以降はバブル期)
1991~2021:0.7% :失われた30年期

 日米のプラザ合意(1985年)で、為替が円高(1$:240円⇒120円)になった時期でも経済は安定(バブル時代)し、当時の「丸ノ内線に囲まれた土地の地価」と「アメリカ全土の地価」が等しいと言われた時代です。

 為替変動の方向と国内景気には確定的な相関性は無いのですが、「円高不況」とか「円安不況」などと、報道機関の「ことば遊び」によって、為替変動が景気を左右するかのようにプロパガンダされました。正しくは、政策のミスによって不況になり、それを「為替変動」の所為にしていただけです。

 それはさておき、バブルが崩壊し不景気になると、自殺者数も以前並みに減少しました。ところが、政治の混乱が起き始めてから「悪夢の民主党政権」時代にかけて自殺者も急増し3万人を超えるのが常態化し、安倍政権下で再度減り始めたのですが、未だ「バブル期」並みで推移しています。但し、変動が大きいのは「男性の自殺者数(7千~23千人)」で、女性の自殺者数(5千~9千人)は変動が小さいようです。

 最近の自殺者数は年間2万人程度で推移しています。

 コロナ感染死亡数(2022年9月24日迄の総死者数44,169人)を年度別に示すと、

① 2020年1月~2020年12月
コロナ死亡数: 3459

超過死亡数 : 2005 to 18253
過少死亡数 : 6310 to 52952
   (合算:-4305 to-34699)

② 2021年1月~2021年12月
コロナ死亡数:14926

超過死亡数 :10361 to 61409
過少死亡数 :  413 to 13242
   (合算: 9948 to 48167)

③ 2022年1月~2022年 6月(半年間)
コロナ死亡数:12888

超過死亡数 :15709 to 50323
過少死亡数 :   64 to  2930
   (合算:15645 to 47393)

①+②+③(2020年1月~2022年 6月迄の合計)
コロナ死亡数:31373

超過死亡数 :28075 to129985
過少死亡数 : 6787 to 69124
   (合算:21288 to 60861)

注)
 
超過死亡数と過少死亡数で、各、左の数値は「予測閾値上(下)限を上(下)回る死亡数」で、右の数値は「予測死亡数を上(下)回る死亡数」です。
 [合算]=[超過死亡数]-[過少死亡数]ですが、統計上でこの算出方法が正しいかどうかは判りません。


 ①の期間の「コロナ禍初年度」はマイナスで、「統計上」では流行病が発生しなかった事を示しています。

 ②の期間での「コロナ死亡数」は、「予測死亡数を上回る死亡数」以内に収まっていますが、「予測閾値上限を上回る死亡数」を超えています。

 ③の期間は6ヶ月間にも拘らず「コロナ死亡数」は前年度並みで、「コロナの威力」を示しているようにも見えますが、「超過死亡数」も半年で前年度並みです。

 今年の後半で、超過死亡が発生しなければ、今年は前年度並みになるのですが、常識では2倍になると予測できます。

 2021年の前半まではワクチン接種が殆ど普及していない期間だったことを考えると、思い当たる事が有るのですが、ここでは書けません。それでも、「自殺者数」や「コロナ感染死亡数」が減少傾向にある反面、「超過死亡数」は増加している事は確かなようです。

 話を元に戻します。

 社会全体に「自虐史観」が蔓延すると、徐々に「慢性アノミー症患者」が増加し始めて犯罪が散発し、その被害者に同情する人も多くいるのですが、堂々と「犯罪加害者を擁護」する人も増えるようです。

 何故か、「コロナ対策の被害者」の場合は余り同情されず、「マスクの着用やワクチンの接種の努力義務を課している人」を擁護する言動が目立ち、これがアノミーによる「犯罪加害者に対する擁護」でない事を祈るばかりです。




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