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「接触率」 と 「衝突率」 ④

2021年05月12日 | 科学
 2020年05月20日に書いた「接触率 と 衝突率」の再考察Ⅱです。

 定員が合理的に設定された閉空間での
「接触率」の計算では、密度が50%に減少すると他人との隣接距離の総和も50%に低下し感染確率は50%になりますが、「衝突率」の場合は密度を半分にすることで感染率を1/4にする事が出来ると書きました。

 これは、「市中感染者率(累計ではない)」が極めて小さい場合で「閉領域」に感染者が一人いる場合の計算で「クラスター対策」が有効に機能すると思いますが、「市中感染者率」が高くなると「隣接距離の総和」に加えて複数の感染者との「接触期待率」も高まるので、「衝突率」と同様に「密度の二乗に比例する」事になります。

 「二乗増」の場合は「クラスター対策人員」も二乗増しなくては対処できないので、無理を通り越して「無駄」と言えます。

 「市中感染者率=0.01%」ならば、例えば、感染者一人がいる100人の閉領域を二倍の密度にしても、新たな感染者が加わる確率は1%なので、「接触率」の増加の誤差は無視できます。

 「市中感染者率=1%」ならば、例えば、感染者一人がいる100人の閉領域を二倍の密度にすると、新たな感染者が加わる確率は100%になり(部分集合の抽出確率は無視)、この変化だけで感染率は2倍になるので、「衝突率」と同様に「接触率」も密度の二乗に比例する事になります。

 「市中陽性者率=0.01%」は、日本国内で1万人(陽性確認者は隔離されているので計算の対象外)いる事になり、「1%」では100万人になります。現在の日本は未だこの状態ではないと思いますが、「市中陽性者率」が高い時には、外出を控えると動的な「衝突率」を低く抑えられますが、屋内にいる時間が増えるので静的な「接触率」が増加します。

 つまり、「市中感染者率」が高い場合は「外出自粛」は無意味になります。

 上記では、密閉領域で人が静止している時を「接触率」、領域を移動している時を「衝突率」としていますが、解放領域でも「全員が同じ方向に等速で移動」している場合は「静止」していると判断できます。但し「風速」によるウイルスの拡散は影響します。

 例えば、無風状態でのウイルスの飛散距離が2Mの時でも、風速(人の移動速度)が1m/sの場合でウイルスが10秒で地面に落下すると仮定すると、人の後方12m迄が「飛散距離」になります。

 解放空間での「衝突率」を計算する時に、普通はランダムな人の行動を想定しますが、人間の行動には目的が有る為に一定の法則を組み込む必要があります。道路や障害物が無く十分に広い公園などでは「ランダム行動」も考える事は出来ますが、一般的には「濃厚接触」が無い限り「飛沫感染」は起きないと考えられます。

 十分に広い公園でも「密なグループ行動」の場合は、風速を加味した閉空間の計算が適応できます。

 「不要不急の外出を避ける」制限が加えられているときでも、やむを得ず外出する人に対しては、目的を持った行動を前提にして「接触率」「衝突率」を計算する事になり、ランダム行動の仮定は通用しません。

 また、
「集団免疫閾値(HIT)」の概念を取り入れれば、(レガシー)ワクチン接種率を含む「(既)感染率」が60~75%を超えると新規の感染は起き難い(統計上は起きない)とされています。これを期待して、私は「フリーライダー」と呼ばれても「mRNAワクチン」は接種しません。
 
 計画経済・計画社会の共産主義国家が対象ならば論理計算が通用しても、自由経済・自由社会の民主主義国家では論理計算には余り意味が有りません。但し、資本主義社会で「カネ目当てに行動する」事を前提にすれば、経済行動学が発達しているので、ディープステート(DS)の思う壺に嵌まります。

 現在の自由主義諸国の感染防止対策が「DS方式」で、独裁国家は「論理計算方式」と言えます。日本の場合はその「折衷案」のようにも見えますが、若しかしたら「神頼み」かもしれませんww




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