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「大衆」 と 「人民」 ②

2021年08月15日 | 政治
 通常の定義とは違うかもしれません。

ヒト;生物学的分類の「ホモ・サピエンス・サピエンス」。
人 ;社会科学的に見たヒト。
民 ;政治学的に見たヒト。

人間;社会性のある人々。
人民;統治下にある民。科学的共産主義下の自然物。
国民;為政者を従わせる民。国家内で主権在民を意識している人々。

群集;群れとして、意識を持った非組織的な集合体。
民衆;社会的に組み込まれた群集。経済活動の対象になる人々。
大衆;政治的に組み込まれた民衆。政治・経済統計上の部分集合で、個は除外される。

 「人民」には二種類あって、自ら統治者に従う「人民」と、統治者に従わざるを得ない「人民」です。「国民」にも二種類あって、民主主義の手続きで承認した政府に従うのは当然とする「国民」と、少数派の権利を主張する「国民」です。

 「人民」の場合は、統治者の正当性の如何を問わず、罰則・制裁が有るかどうかは別にして、不服従それ自体が罪になります。「国民」の場合は「国民に主権が有る」為に、政府に従うかどうかは国民の意志に任されますが、何方にしても不利益を被る覚悟が必要になります。

 例えば、「ワクチン接種の義務化」が施行された場合、「人民」は拒否できませんが、「国民」は自分の意志で拒否する事が出来ます。アメリカの場合は二重構造で、アメリカ人民は連邦法を拒否する事は出来ないと思いますが、それ以前に「州民(国民)」なので、州政府の意志と州民の権利が優先します。

 「人民」は、統治者に従う義務は有りますが、統治者が例外規定を設けることで救われる「人民」も存在し、これを「人治主義」と言います。早い話が「賄賂政治」です。

 国民国家内の「ボルシェビキ;多数派(実際は少数派)」は、「国民」の特徴である「政府を従わせる権利」を巧みに利用し、少数派によって政権に就くのですが、政権に就いた瞬間に正当性が失われるので、「国民」や本来の多数派を粛正し、政権を確立します。その後は多数派を形成するので、(普通)選挙は不要になり、その時点で厄介な「国民」は消滅し、目出度く「人民」が誕生し「完全な民主主義」が成立します。

 「科学的共産主義」は完全な民主主義なので、共産党が統治する地域(現在では「国」と呼ばれている)の人民は自然と同化し、非科学的な宗教に頼る必要が無くなり「科学的な安寧」を享受する事が可能になります。これに否定的な人は既に粛清されているので、存在しません。

 経済に於いても、「完全な経済学」に則っているので破綻する事は無く、外見上「飢えで死んだ」ように見えても、それは自然淘汰に過ぎず「完全に科学的」です。

 日本の場合は、政府が借金をしても「国の借金」と言われていて、「国民一人当たり800万円の資産」を「国民の負債」とされている為に、これ以上国が借金を増やすと「破綻する」とされています。それでも、破綻するのが「政府」なのか「国」或いは「国民」なのかが不明で「非科学的」な政治体制と言えます。

 通常「国」は、政府・公務員・国民が構成する組織なので、政府が公務員等への報酬や行政執行の為に国民から徴税し、足りない分を借金で賄うと言われていますが、実際は「予算執行の方が徴税よりも先」に行われるので、総てが「政府の負債」で賄われます。当然、この時の負債は「政府」にあり、この債券(国債)を国民が引き受けた場合は「国民の資産」になります。

 勿論、日本の場合は「政府が国民から借金をしている」ので、「国」全体としては借金は有りません。これを「国の借金」と自ら言う事は、政府は「国民」を「人民」と捉えている事になります。「平等な人民」は資産を持つ事はなく、統治者が抱えた借金は「人民に平等に分配(労働力で返済)される」と云う事です。

 「国民」は個別に意思を持っていますが、「大衆」は「統計上の集合体」なので、「大衆の意志の分布」を計測する事で政治が行われます。見かけ上「オリンピック反対派」が過半数を占めていたようですが、開催されると平均視聴率が50%を超えた事からも分かる様に、統計学を駆使して、五輪は行われるべくして行われました。

 現在の日本は、「国民の大衆化」による民主主義国なので、為政者の思い通りに運営されています。反対意見は総て「お見通し」で、緊急事態宣言も「尾身通し」ですww

 その内、日本国民も「人民」になりそうです。



2 コメント

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Unknown (小平次)
2021-08-16 09:40:03
こんにちは

この人や民衆の区分の定義、お見事です
実に世の中、世界、今の日本を考えるうえで有意義です

「尾身通し」www(爆笑)

ありがとうございました
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Unknown (yk-soft-85)
2021-08-16 17:02:28
小平治さん、有難う御座います。

通常の実社会での会話では、「定義」が違う為に通じ合わない場合が多いのですが、ブログは便利です。
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