An Evening With The Allman Brothers Band Live
(ブログとは関係有りません)
学生時代に僕と一緒にALLMAN BROS.のコピーバンドをやって
いた友人の佐藤と、中野厚生年金会館にALLMAN BROTHERS
BANDのコンサートに行った。
よく思い出せないが、1992か3年頃だと思う。
ギタリストはディッキー・ベッツと、グレッグ・オールマンバンド
のダン・トーラーで、ベースは、アレン・ウッディかもしれないが
覚えていない。ダン・トーラーは、来日できなかったウォーレン・
ヘインズのリリーフだったと言う様な気がする。
リズムセクションは、もち、不動のブッチ・トラックス、ジェイモ
だった。
僕らの席は、厚生年金会館のステージを前にして、左側で、2階
の一番前。すぐしたに年季の入ったハモンドオルガン一式に囲ま
れて座るグレッグ。また、このハモンドがいい音なのだ。
この近さ、広さだと、人間のサイズでコンサートを見られる。
ディッキーベッツの腕の入れ墨が、しっかり見えたし。
音響も野球場やアリーナよりずっと良かった。ここら辺は、STING
やU2なんてビックネームと違って、懐古趣味の親父ども好みの
バンドの良いところ。
でも、観客で、30代を超えていたのは、僕と佐藤くらい。
あとは、20代の学生みたいな連中が、「このバンド昔は有名だった
らしいよ」なんてほざいたりしていた。おのれらみたいのは来るな
よと殺気立ってしまったが、まあ良いではないか、本物の、グレッグ、
ディッキー・ベッツ、ブッチ、JJの演奏を観られたのだから。
時期的に遡るが、傑作アルバム<セブンターンズ>からの曲も多
かった。でも、なんと言っても我々の様なオールドファンが盛り上
がるのは、デユエインがいた頃の名曲である。(まわりは静かだったが)
演奏は、一時期のダルなかんじから抜け出して、タイトで、テクニカル、
そしてエネルギッシュだった。グレッグもしっかり声が出ていたし、
ディッキー・ベッツも、マッチョダン・トーラーと一緒に演奏したら、
しょぼくきこえるかと思いきや、なんのなんの、筋肉増強剤でも飲んで
いるのか、腕も演奏もビンビンでした。
だけど、僕は、なにか違和感を覚えた。
とくに、ギタープレーは、ただのハードロックではないか。
ALLMAN B.B.の曲は、単純な決めリフのようで、結構、モーダルに
演奏できる様なコードになっている。ギタープレーも、コード進行
に対して、コードをリハモしつつ結構シビアにスケール割してソロ
を進めている。ストーミーマンデーのディッキーベッツのソロなん
て意外と凝っているのだ。そのディッキーが、もうスリーコード
一発みたいなソロばっかし。ダントーラーはただのハードロック。
二人とも、引き出しの多さでカバーしていたが、ALLMAN B.Bでは
すでになくなっていた。
再結成第一期は、ディッキー・ベッツのつれてきたウォーレン・ヘインズ
が入り、このバンドを蘇らせた。そして、その後続いてきたバンドは、
ディッキー・ベッツが抜けて、デレク・トラックスという天才を加えて、
一層輝きを取り戻した。デュアンが生きていたらこんなバンドになって
いたのではないか、いいや、それを超えてすらいる絶頂といっても良い
だろう。ウォーレン・ヘインズの失禁物のソロ(スライドもすばらしい
!)、そして、SKY DOGの再来、デレク・トラックスの超絶スライド
ギターソロ!ウォーレン、デレクともに完璧にデュアンとディッキーを
消化して、どのようにギタープレイは発展していくのだろうといことを
常に意識しつつ、ALLMAN BROSのフォーマットをタイトに再現している。
ここら辺が、僕の観た、ディッキーベッツとダントーラーがギターを
弾いたALLMAN B. B.のライブと違うところだろう。
ALLMAN'Sルネッサンスを迎えているのが今のALLMAN B.Bなのである。