エレキギター弾きの徒然日記

ウェスに、デュアン・オールマンに、スティーブ・レイ・ボーンに、ロベンフォードに、そしてGov't Muleしびれる日々

Tokai/LS-80虫干し

2007年10月21日 11時10分30秒 | Weblog






 最近はcallahamのトレモロユニットに換えたヴィンストばかり
弾いていた。馴染んできたのか、僕のビンストは生まれ変わった
とすら言えるくらいおいしくなった。callahamのユニットは素晴
らしい。ブリッジ始め鉄に対する見方を思いっきり変えてくれた
・・とまあ、今日はストラトの話ではなかった。

 LS(レスポール)で言えば、イニシャルD/LS-100が愛機になって
いて、他のLSを顧みていなかったので、暫くぶりにちょっと音を
だして虫干ししたろうということで、LS-80GTを出してきて弾いて
みた。

 このLSは何度も書いているのでおわかりかと思うけど、1980年製造
のLOVEROCKモデル。レスポールの'57モデルを意識しているのだと
思うが、勿論僕は本物を目にしたことさえない。
 で、このモデルだが、たぶん顕著なのは、そのネックの太さだろう。
僕が持っている'82製造の120に較べて2割は太い。Cラウンドでがっ
しりした丸太みたいな感じで、重量も結構ある。LS-80で言えば、や
はり、'80までの材が最高に良いように感じる。'83以降ともっとも何が
違うかと言えば、主観だが、トップのメープルの違いだと思う。
 LS-80(当時の定価80,000-)は、当然虎杢の様な派手なトップは希で、
むしろごく初期のバーストのように、良質のハードメイプルを使って
いる。LS-80は、先述の太いCラウンドネックと、この極めて硬い
ハードメイプルトップがその音の性格を決めている。

 個人的には、ハードメイプルはタイト過ぎて、構造や組み込み方、
塗装まで含めてよく考えて製造しないと、ただキンキンするだけの
楽器になってしまうと思う。タイトさとバイブレーションのバランス
が難しいはずなのだ。

 で、TokaiLS-80は、ネックと本体でいえば、材と組み込みは、もう
8万円のレベルなんてもんじゃない最高のレゾナンスなのである。
当時1970年代の終わりから、1980年代にかけてのGIBSONと較べて
目隠しテストを行っても、その違いを言い当てるのは難しい・・
つーか当時のGIBSONStdより絶対いい音がしてたと言える。
 ただ、ストックのLS-80で言えば、GOTOPAFと基盤サーキットが弱点
だった。この辺は、感覚的に言えば、レーシングカーを公道走行が
可能なようにデチューンしているようなもので、LS-80の本質は
サーキット、ピックアップの完全な交換から発揮される。

 1970年代、僕が中学生高校生だったころ、国産ギターはGRECOが市場
を席巻し、後半にTokaiやESP、AriaproⅡなどが完全コピーを謳って
GRECOに大攻勢を懸けた。まるで、北ベトナム軍のテト攻勢みたいな勢い
で、GRECOを駆逐していった。(なんか勇ましい言葉ばかり並ぶなー)
 リプレースピックアップで言えば、ディマジオで、僕の友達もディマジオ
を連呼していた。僕は、ディマジオってメタルの先駆となったハードロック
向きのマイクだと思っていたので、興味がなかった。バズ音が出過ぎるのだ。
Tokaiも120以上には、ディマジオを付けていたが、正直、Tokaiのあれだ
け良く鳴る本体にディマジオは向いていないと思う。(当然今だから言える
のだけど)初期東海LSには、微細な震えを拾える、低出力のハイファイな
マイクが適していると思う。

 僕のLS-80はSeymourDuncanのSH-1だが、ベストマッチかは別にして、
この方向は間違っていない。機会が有れば試したいが、SH-55、SH-2やAPH
などが、より向いているかもしれない。SH-1でも、音の伸び、枯れ、倍音、
ト-ンの粒立ち、太さとキレなど脳天直撃(昔こんなアルバムがありました
:ポイントブランク)、涎もんである。さらに、TOMHOLMESやLINDYなどの、
PAFの完全再現と言われるハイヤーピックアップにもついて行けるかもしれ
ないと思うし、GIBSONのヒスコレに較べても遜色の無いとトーンかもしれ
ないとすら思える。(ピックアップを見直すなら、ワイヤ、キャパシター、
sw.、ジャック、potは完全に見直すべき)

 でも、こういう投稿をすると、ヤフオクで、LS-80の入札競争がきつくなる
かな(そんなに読まれていません!このブログは)。個体が枯渇しつつある
のかあまり状態の良いLS-80は出てこなくなったな。とんでもないボロはでる
けれど、それでも入札があるのは驚いてしまうが。

 つーことで、また長くなってしまったけれど、ギターの虫干しもまた楽しい
のであった。