エレキギター弾きの徒然日記

ウェスに、デュアン・オールマンに、スティーブ・レイ・ボーンに、ロベンフォードに、そしてGov't Muleしびれる日々

Tokai LS-100Dのサーキットを改造

2007年05月03日 12時21分15秒 | Weblog
改造したLS-100Dのサーキット
写真では、sw.からの配線が
NeckとBridge側で間違ってる。




またしても深夜までの突貫作業でLS100Dのサーキットを換装した。
ワイヤはウエスタンエレクトリック社の20AWGのヴィンテージワイヤ。
作業してみて、このワイヤは<銅線→錫メッキ→エナメルコーティング
→シルク→蠟塗りクロス>の仕様であることが分かった。
所謂ブラックエナメルなのである。

ポットはやっと出番となったHUMANGEAR社のクライオポット。
・SMT VOL.(キャパシター<スムーズ・テーパー・フィルター>をつけてヴォリュームを
      下げたときの音痩せを補う)
・DOT(ダイレクトトーンポット。フルテン時にトーンがダイレクトに出力され
   るようにされている)
・キャパシター:DOTに標準添付のHUMANGEAR特注SPRAGUE社製418Pオレンジ
        ドロップ 0.02μf。クライオ処理済み。このキャパシター
        は単独では販売されていないので、結構レアなのである。
・他SW.、ジャックともにクライオ処理のパーツ

作業はアッセンブリー換装なので楽なはずなのだが、またミスってしまった。
夜中だからなのか、もともとそうなのか、頭がバカになってあほみたいなミス
を犯している。

組み上げてまず、ノイズが出て、音が出ない。SWを手でつかんでいるとノイズが
消えて音が出る。どうやらアースが旨く取れていない様だ。接点もきちんとして
いるようだし訳が分からない。
何回かトライしても分からないので、寝ようと思って片づける。
で、もう一度見直してみる。
なんと、ジャックのコールドとSWのアースをつなぐワイヤがダイレクトにつなが
っているではないか。道理でアースが取れないわけだ。早速ワイヤを切って、
sw.側、ジャック側ともに、ブリッジのトーンポットにハンダ付けする。

まあ、バカなのでしょうがないが、いつも寝ようと思っていったん作業を止め、
また見直すと原因が分かることが多い。よかった、よかった。
で、夜中なのにアンプにつないで音を出す。
ギョッッ!。ネックとブリッジの切り替えが逆ではないか。で、サーキットを見
てみる。sw.からのワイアが逆のポットに配線されていた。
いやはや。
もう1時半をまわっている。起きていられない。原因は分かったので、風呂に入
って寝ることにする。

翌朝、朝っぱらからアンプをつないで音を出す。9時半を過ぎているからいい
だろう。

音いいね。エクセレント!!
大人の音、コクと太さ、輪郭の明瞭さ、きれいさ、バランスの良さ、ニュアンス
などプロの音に近い。
Tokaiの標準のサーキットは、ボディ&ネックの良さの割に、アマチュア向きの
わかりやすいチューニングにしてある。CDから聞こえるロックの音そのもの
なのである。程度の差はあれ、似ているけどチープで汚く、薄っぺらで遠鳴り
している感じなのである。

それに較べて、良いパーツは良い。
また、同じクライオパーツでも、やはり、製造者によって差があることが分かった。

このHUMANGERのポットは素晴らしい。
僕の作業は、プロと比較しようがない位お粗末だが、それでも、きちんとした
パーツでMODされたギターは、確実に良い方向に変わる。基本的には、使える
音楽の範囲が広がる。国産のLSでもJAZZにも、ポップスにも使えるようになる。
ゲインは二目盛り下げて使えるので、表現力が上がる。本来レスポールは、
ソリッドのJAZZ用ギターとして開発された物だから、JAZZやポップスに使える
懐の深さが表現できるようになると及第点に近づく。

また、SMTのキャパシターは良く効いていて、ヴォリュームを絞っていくだけで、
リフのバックやストロークのバック、アルペジオやはじいて音を出すなど、色々に
使える。
アンプのハイ、ロー切り換えやペダルに頼っていた作業が、かなりギター側で
出来るようになる。表現力の多彩さではストラトに勝てないLSだけど、こいつは
かなりストラトに迫れる。いいな。後は高性能のトレモロが着いてれば文句なし
だが、また別の問題である。

SMTとDOTをストラトに付けたらすごく良くなりそうだ。
また、クライオ処理パーツと、ヴィンテージワイヤの相性は非常によい。
質の良いクライオパーツはキンキンしすぎることはないが、それでも、ヴィンテージ
ワイヤのスモーキーさアーシーさが、抜けの良さにマッチしている。
こんなに良いのなら、もっと早く換装していれば良かった。

(以上の感想はすべて個人的な感覚に基づいてかかれたものです。
 改造の利点やパーツの性能を一切保証する物ではありません)