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野鳥にもやさしい風力発電であってほしい・・・

私たちが使っている電気、野鳥たちが犠牲になっている!たかが鳥なのか・・・。

大きな地震~風力発電への影響は?

2024-01-21 10:42:58 | 日記

 能登半島で大きな地震が発生し、被害に遭われた皆さんの心中をお察しするとともに、1日も早い復興と、普通の生活に戻れる日が来ますように、心からお祈りいたします。

ー風力発電に対して誤った認識?ー

 能登半島地震に関するテレビの報道で、「停電していても風力発電の電気が使えるから大丈夫」と市民が言っている報道があったということで、これは誤った認識だろうとの意見がありました。風力発電が外部電源を必要とするのは、知っている人も多い?でしょうが、つまり、風車の羽根が風で回って発電機を回し電気を起こしますが、その電気の電圧を変えたり、直流から交流に変換したり、羽根の角度を調整し、風を正面で受けるために向きを変えたりするモーターを回すのに外部電源が必要です。電気を送る送電線も機能していなければ、風車は風を受けてただ回っているだけということになります。発電した電気はそのままでは使えないということになります。

 地震や台風などで停電すると、自然の風を受けて発電する風力発電も、役に立たないということなんですね。

ー洋上風力発電への影響は?ー

津波によって海上の船などが風車に激突! 津波によって倒れた巨大な風車が波と一緒になって陸地に押し寄せる! 事業者はそんな想定をしているでしょうか。洋上風力発電はますます危険な構造物と言えます。近年の自然災害は想定外ばかりです。そんなリスクを負っている風力発電は一旦立ち止まるべきでしょう。

 一方、北九州市若松沖響灘で進む洋上風力発電の事業者は、能登半島地震のことをどう受け止めているでしょうか。まさか “対岸の火事“ とは考えていないでしょうが、大きな地震による海底地盤の変動に耐えられるのか、押し寄せる津波に耐えられるのか、早々に建設中止したほうが賢明でしょう。まだ記憶に新しい2005年の福岡地震のことを考えればなおさらです。

「響灘洋上風力発電の建設中止を求める署名」は、北九州市民はもちろんのこと、風力発電計画が押し寄せている東北地方の方たちや、(財)日本熊森協会の会員さんたちからも、署名が集まっています。たとえ何千、何万の数でなくても、風車に弾き飛ばされ、叩き落されている野鳥の被害を1羽でも減らしたいという熱意を持たれた方々のお気持ちを事業者に、そして共同出資企業と誘致した北九州市に突き付けたいと思います。2月中旬には提出の予定です。実名を自筆署名していただいた皆様、ありがとうございます。署名集めにお世話いただいた方、お手数と郵送のご負担ありがとうございます。“ 野鳥とその生息環境を守るという約束を果たす ” ために、がんばります。

 ★本日、早速応援のメールをいただきました。先日お送りした署名ですが、追加で数名分が集まりましたので 本日郵便で送ります。 こういう活動だけで、今進行中の計画を中止に追い込むことは難しいですが、皆が賛成しているわけではないという声を届けることは重要ですので今後ともよろしくお願いします。世界情勢を見ていると、今、明らかに再エネはターニングポイントを迎えているように思えますね。再エネそのものを公然と否定する声(今までは再エネは無条件に善でした)が増えている気もします。日本は形状記憶合金なので、臨機応変に対応できないでしょうが、そういうときにこそ世論による圧力がものを言います。しつこくやっていきましょう。」


再エネ事業でも乱開発は許さない!

2023-12-30 19:49:14 | 日記

注目集める宮城の新条例~事業撤退の動き、早くも

 森林を大規模開発する再生可能エネルギー事業者から税を徴収する全国初の宮城県の新条例が注目を集めている。税収を目的とせず、開発行為を森林の外に誘導して、自然保護を図るねらいで、再エネ業界では「税負担が重すぎる」と早くも撤退の動きが表面化した。開発行為による環境破壊が各地で問題となる中、青森県も新たに再エネ課税構想を打ち出すなど余波も広がる。

 報道によると、宮城県丸森町の山間部で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を予定していた東京の事業者は8月下旬、町に計画断念を申し入れた。町によると、県の条例が7月に成立したことを主な理由に挙げたという。

 新税は、森林開発を伴う太陽光、風力、バイオマス発電を対象に「営業利益の2割相当」を徴収する。一方、改正地球温暖化対策推進法に基づく「促進区域」内認定事業は課税対象外とし、再エネ立地を誘導する(促進区域に計画が押し寄せてしまう!)。総務省は「再エネ事業でも乱開発は許されない。政策誘導的な税であり、同意できるのではないか」との見方をしめす。

 地方自治研究機構によると、10月19日までに8県249市町村で、事業者に許可申請などの手続きを求める規制条例が成立しているが、「事業を強行する業者を止める効果まではない」という。

 「再エネは良いものだと思ってきたが、現状を見れば自然環境の破壊が目につく。税という手法を検討すべきだ。」

 青森県の宮下知事は9月、大規模開発を伴う再エネ事業への課税検討を表明した。青森県は風力発電の導入量が全国1位の「再エネ先進県」。しかし最近、八甲田山系での風力発電計画に地元自治体が猛反発し、撤回に追い込むなどあつれきが表面化している。「都会の電力のために青森の自然が壊されている。自然環境と再エネの共生に向け自分たちでルールをつくることが重要だ。」再エネ開発と自治体との綱引きは各地で続きそうだ。

<ブログ作成者から>                          

課税などの政策誘導で、分別の無い風力発電計画を阻止すべきだという意見は以前からありましたが、ここにきてやっと自治体も深刻な問題を自覚したようです。ただ遅きに失した感があります。今後の計画に対してはもちろんですが、現在稼働中の風力発電に対しても何らかを課すことで、地域住民への健康不安を払拭し、野鳥の被害を減らすことはできないものでしょうか。それと、新たな事業計画に厳しい自治体が増えると、秋田県のように再エネ誘致に積極的な県に計画が押し寄せる懸念があります。風力発電の悪影響に対応する秋田県の保護団体の心中を察するところです。(財)日本熊森協会のホームページによると、日本全国で合計約2万3千ha(大阪市の広さに匹敵)の森林がメガソーラーや風力発電の再エネ開発によって伐採されたことが判明したとのことです。驚愕の数字です。本当に日本の生物多様性は危ないのではないでしょうか。保護団体からの圧力はもちろんのこと、自治体の自主規制を広め、促進する国の誤った施策を問い正しましょう!一方、我が北九州市の響灘では、海底に残る1500発ともいわれる不発弾におののきながらも、洋上風力発電建設工事が行われ、海域の乱開発が行われています。“洋上風力発電による乱開発を許さない”という声を大きくしていかなければなりません。

☆彡「気仙沼の森と海を守る会」さんからお便りをいただきました。                     

『当方も、東急不動産が計画している風力発電について危機感を抱いております。署名のお手伝いをささやかながら協力させていただきました。再エネ推進が国策で行われ、地方の自然や生物が犠牲になっています。商業市場主義の行き過ぎたあり方が、地球の危機を招いてしまいました。微力ながら声をあげ多くの皆さんに考えていただきたいと活動しております。貴会の皆さんの声が広く届きますように願っています。』

☆彡「響灘洋上風力発電の建設中止を求める署名」が届いています!                     

全国再エネ問題連絡会、(財)日本熊森協会、(公財)日本野鳥の会各支部、それぞれの会員の皆様から、そして一般の方々から、署名が届いています。署名の自筆、郵送と、お手数ご負担をおかけして申し訳ありません。本当にありがとうございます。北九州市の生物多様性を象徴する響灘海域において、その重要性を顧みない事業者と誘致した北九州市に対して、署名をいただいた皆様の誠意を伝えたいと思います。                   


環境アセスデータ改ざん疑惑~続報更新!

2023-12-17 18:43:22 | 日記

調査会社の社員が告発!「事実が隠蔽された」

 山形・米沢市の栗子山で進む風力発電計画で、事業を進める企業がまとめた環境影響評価準備書が、実際の調査内容とは異なる、改ざんされたデータを基に作成されていた疑いがあることがわかった。

「イヌワシの巣は設置予定地から10km以上離れている」としていたが・・・

 報道によれば、事業者の計画は、米沢市の栗子山(※)に発電用風車を最大10基建設し、2028年度の稼働を目指している。

 予定地周辺で国の天然記念物・イヌワシの生息が確認されたが、事業者は、巣は予定地から10km以上離れているとして「猛禽類などが風車に衝突する確率は20年に1羽に満たない」とする準備書を、県と米沢市に提出していた。

※栗子山:米沢市と福島市の境、奥羽山脈に位置する。南方の吾妻連峰と北方の蔵王連峰にはさまれた山々を栗子山系・連山と呼ぶ。その中で最も標高が高い(1217m)。

「事実が違う。中身を改ざんしたとしか思えない」と、希少猛禽類研究家・写真家の男性

 事業者から専門家としての意見を求められている写真家の男性は、イヌワシの巣が予定地から約3㎞の場所で見つかったにもかかわらず、その事実を隠し続けているということがわかったという。「 “私がその巣を見つけた” “私が調査に入った” という人から聞いた。データを改ざんするなんてとんでもない話。」

 告発したのは、事業者から委託された調査会社社員。そのうちの2人が事実が隠蔽(いんぺい)されたことに憤り、2021年に会社を辞めたという。

 写真家の男性はこの事実を県に報告した。また、イヌワシ研究会など複数の環境保護団体も「審査に値しない準備書だ」として、事業者と県に意見書を提出する方針だ。

<続報>

不正疑われ、再調査中に事業者が準備書提出・県に説明なし....日本イヌワシ研究会「計画中断」求める!

 不正を疑われた事業者側が、2023年7月から調査をやり直していることが新たにわかった。しかし、それを県には伝えず、月1回のペースで行われている。10月も3日間行われたが、事業者はこの事実を隠して、県に準備書を提出。「改ざんや隠ぺいはない」との主張を繰り返していた。

 日本イヌワシ研究会は、計画の中断を求める意見書を事業者に提出した。意見書では、事業者側が確認した営巣地が1つにとどまっている点について、「精度に問題がある」と指摘。さらに「他県では18km離れた場所でも衝突死が確認されている。寿命が長いイヌワシが生涯に一度、衝突しうると認めたようなものだ」と断じた。また、日本野鳥の会も計画の見直しを求める意見書を提出している。事業者は、現時点で計画の中止や見直しは考えていないようだ。

風力発電に衝突しやすい猛禽類 引用:浦 達也(日本野鳥の会自然保護室)日本野鳥の会「野鳥」2023年11・12月号より

 『日本で風車に鳥が衝突死するバードストライク発生は、当会調べでは2023年3月末時点で、のべ604羽が死亡しています。そのうち、フクロウ科を除く猛禽類が208羽(トビ95、オジロワシ75、ノスリ21、ミサゴ9など)と、それに次ぐカモメ類68羽、カラス類43羽などと比べても多いことがわかります。なぜ眼が良いはずの猛禽類で、多くの鳥衝突が発生しているのか。その理由としては、ブレードの回転速度が一定以上になると網膜が高速運動を処理できなくなる「モーションスミア現象」が、猛禽類では遅い速度でも発生すること。②眼の上でひさしの役割をする眼窩(風や塵から眼を保護し、日光のまぶしさから防ぐ役割)により上方視界が悪く、風車周辺で餌を探すのに下を向いていると正面が見えていない状態となることが指摘されています。また、猛禽類は上空から天敵に襲われることが少ないため、上方向が見えることは重要ではない。

<続報>

「再調査継続中に工事を強行するのか!」風況ポール設置工事始まる....住民から事業見直し求める声

 報道によれば、イヌワシ調査の信ぴょう性が疑われている事業者が、「準備書」の次の段階となる「評価書」を2024年秋に提出する考えであることがわかった。

 一方、栗子山では、風の状況を調べる「風況ポール」を建設する工事が進んでいる。地元・板谷地区の住民からは「計画に反対の声が上がる中、強行するのか」「取付工事の土砂が川に流出している」などの苦情が県に寄せられている。環境影響評価法では、事業者は自治体の同意がなくても計画を進められるが、日本イヌワシ研究会は「イヌワシにとってこの時期は交尾や産卵に備えて巣作りする求愛造巣期。ポールの設置はイヌワシの餌場でもあり、工事の強行は容認できない」としている。

 11月28日夜、地元住民を対象にした説明会が開かれ、参加した住民から健康被害への不安や事業見直しを求める声が上がった。事業者側は専門家に求められた再調査を7月から行っていて「今のところ準備書で示した地点より近い場所で営巣地は確認されていない」と説明したとのこと。

<続報>

「事業強行阻止のため、今回の調査に大きな意味を持つ」環境省が調査先行・県も営巣地特定に調査団派遣へ

 報道によると、環境省が12月5日午後、栗子山で現地調査を行った。環境省は調査の目的を「準備書の審査のため」としている。県は「知事意見をまとめる上で「営巣地の特定が必要」と判断し、早ければ12月8日から調査団を現地に派遣することを決めた。調査団に加わる専門家は、「事業の強行を阻止するという点で、今回の国と県の調査は非常に大きな意味を持つだろう」と話している。

【ブログ作成者から】疑いの目を持って見てきましたが・・・

 これまで筆者が関わってきた事業者の環境アセス調査データについては、ある程度受け入れざるを得ないところもありますが、調査回数の少なさや、適切でない調査範囲と調査時期等をその都度指摘してきました。しかし、事業者は決してそれを受け入れることはありませんでした。環境審査会における委員からの意見であったとしても、「検討します」「意見として聞いておきます」と、はぐらかしてばかりでした。そこには面倒で費用のかかる環境アセスを早く終えて、建設工事にかかりたいとの思惑があるからでしょう。市民からの意見はもちろん、識者委員からの意見も、軽視されてきたと言えます。

 今回の栗子山の事例では、希少な野鳥に影響が及ぶと、計画を進める上で障害となることを懸念してのデータ改ざんの疑いがあります。委託された調査会社社員の告発でばれたということでしょうが、よくぞ告発してくれたと、その勇気に感謝です。

 北九州市若松沖洋上風力発電事業の調査で、「オオミズナギドリは設置予定地以外で多く飛んでいる」と、事業者にとって都合のいい報告ではないか?と疑っても、それをくつがえす根拠を持っていないと、指摘できないことも経験してきました。私たちにとって海上の野鳥生息調査などは、費用や人材の面でかなり困難であることから、ある程度事業者の調査データを受け入れざるを得ないという弱点があります。事業者に対抗できる調査を実施する必要性を突き付けられています。

 


無分別な再エネ導入の結果・・・

2023-12-14 13:18:57 | 日記

「進まぬ再エネ主力化」~出力制御頻発

「政権は原発重視」

 2023年11月12日、我が家の新聞に大きく掲載されていたのは、欧米や中国が再エネの導入を加速させる中、日本の取り組み停滞が目立つという報道でした。風力発電や太陽光発電の無分別な設置により、地域住民や自治体が計画に反対していることも影響しているとすれば、それは国による無策な再エネ促進が原因と言えるでしょう。そのことは国会でどれほど議論されているのでしょうか。私たちには聞こえてきません。私はこれまで再エネ推進を掲げる国会議員に、風力発電が野鳥に与える影響をどう考えるのか、質問状を送りましたが、官僚が作成したと思える文書か、回答なしでした。このような議員が進める再エネは、この際、一旦思いとどまり、“本当に人と環境にやさしい自然エネルギー”となるために、保護団体の力を結集し、自治体を動かし、促進する国の考えを改めさせなければなりません。~そうは簡単でないことは承知の上ですが。

 九州電力は2018年以降、出力制御(※)を実施し、23年度は過去最大を更新している。・・・太陽光や風力は温室効果ガスを出さない(ゼロではない)半面、開発による自然環境への悪影響を懸念する声もある(懸念のレベルではなく、すでに悪影響が起きている)。太陽光パネルの廃棄も課題で、・・・再生エネルギーの負のイメージが増す。( )内は筆者のコメント

※【出力制御】電気は需給バランスが崩れると周波数が乱れて大規模停電を招く恐れがある。発電量が増えて需要を上回る場合などに、大手電力会社が指示し、発電事業者が発電量を抑制したり、再エネの太陽光や風力の出力を制御する。

<原発反対、自然エネルギー賛成>

 東日本大震災をきっかけに、“原発反対!自然エネルギー賛成!” の声が高まりましたが、風力や太陽光発電の設置のあり方が、自然環境や人に影響が起き、災害発生に及ぶと、そうは簡単にいかないようになりました。今年、「COP28」国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議が開催されましたが、アメリカ政府は2050年までに世界全体の原発設備容量を3倍にすることを目指すと宣言(CO2削減のため?)。これに日本も賛同しました。日本では原発の60年超運転を可能とし、原発活用に注力し、再エネへの積極姿勢は見えません。「原発が増えると再エネが入る余地が小さくなる」との指摘もあり、原発の再稼働が増えると原発が再エネを押しのける形になるようです。太陽光や風力発電が増えても、CO2を排出する火力発電は減らず、事故が起きると取り返しのつかない環境破壊が起きる原発も減らず、一体、我が国日本はどこを目指しているのでしょうか。

~このブログを見られた方から、ご意見が寄せられました~

◆「洋上風力発電に逆風」は真実だと思います。これは、反対が大きいからうまくいっていないのではなく、再エネを株式のように見せかけて、故意にその価値を高めて集金するビジネスモデルが、燃料や資源の価格高騰で成り立たなくなりつつあるということを示しています。今のままで進めていくには、再エネ賦課金を大幅に上げるか、国の補助金を増額するしかなく、経済に大きな悪影響が出るので、欧州先進国は慎重になっているわけです。(実態は原子力回帰ですが)。そういうことを理解せずに、今こそチャンスと、洋上風力に邁進している日本とはどういう国なのかと情けなくなります。

◆「響灘洋上風力発電の建設中止を求める要望書」に対する事業者の回答について~「事業者がこういった文書に真摯に回答する気なんかない!ということが、あらためてよくわかりました。実効性のある事後調査をさせるには、国等からの指導がないと難しそうです。」

ご意見ありがとうございました。

 


今日の響灘は穏やかでした。

2023-12-10 20:18:03 | 日記

12月とは思えない暖かな今日、北九州市若松沖の響灘は、本当に穏やかな海で、この海域に25基もの巨大な洋上風車が建つとは思えない景色でした。海岸では、20年の長き間、野鳥の飛翔を阻んできた10基の風車も撤去され、以前の穏やかな景色の中、多くの釣り人がいました。2023年12月10日

 響灘洋上風車建設の中止を求めている私たちですが、先日、その事業者からコメントが届きました(コメントが返ってくるとは思っていませんでしたが)。私たちが中止を求めた理由に対する具体的な言及はなく、建設後1年間の調査結果を見てから、と言っているようでした。建設後の調査は全くの偶発的な野鳥の死骸発見しかできない、実効性のない調査であるにもかかわらず、それを正当化しているようでした。事業者としては、事業を進めていくには、そう言うしかないのでしょう。(それにプラス他の事業者への気遣いも)

 それにしても、北九州市がこの海域に洋上風力発電を誘致しようと考えなければ、若松沖響灘は穏やかで、遠くの島の景色は私たちに安らぎを与え、飛び回る野鳥たちには居心地のよい海なのですが・・・。

 国内では多くの人たちが、風力発電による健康被害、自然破壊、優れた自然・歴史景観を損なうことに異議を唱えています。そんな方たちと情報共有を行いながら、連携しながら、これからも野鳥被害について追及していきます。

 11月20日、野鳥の会北九州支部の会員さんが、遠く離れた八幡東区の皿倉山(標高約620m)から響灘の巨大クレーン船を撮影していました。10月末にこの海域に入港したSEP船(1600トン吊クレーン搭載)で、洋上風車の基礎工事に着手したとの報道を見ました。この海域を泳いで移動するカンムリウミスズメも、越冬のために飛来したカモメたちも、年中生息するミサゴたちも、「なんだこりゃ!」と戸惑っているかもです。(下の写真は12月13日撮影)

(財)日本熊森協会さんが、響灘洋上風力発電建設中止の署名集めをしていただいています。山も海もひとつの自然でつながっています。海上の風力発電だからといって、無関心ではいられない思いからのご協力に感謝です。